[早めに準備しよう] Pardot ユーザ移行のお話

[早めに準備しよう] Pardot ユーザ移行のお話

Clock Icon2020.10.23

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Hola〜皆さんこんにちは!Salesforceを担当している清水です。

Winter'21のUpdateも終わって、それに伴って少しApexクラスなどで障害が弊社では発生してしまって今週はバタついておりました。

さて今日はPardotの仕様変更が次のSpring'21のUpdateで行われるとのことで、そのことについてお話しします。

Salesforce公式ヘルプ記事は以下の通り。

Pardot ユーザ移行の概要

PardotがSalesforce経由じゃないとログインできなくなる

はい、そうなんです。今までは、ユーザは以下の2つの方法でログインしていたかと思います。

  • Pardot ログイン情報を使用する直接ログイン
  • Salesforce ログイン情報を使用するシングルサインオン

そして弊社では調べたところ、SalesforceとPardot利用者では以下のようにパターン化されてまして。

1. Salesforceを利用していて、かつPardotも利用している(一番シンプル!)

2. Saleforceは昔利用していたが、今は部署異動などによって利用おらず、Pardotだけ利用している(Salesforceアカウントは無効化の状態)

3. 入社時からSalesforceは利用しておらず、Pardotだけ利用している(Salesforceアカウントがない)

※ 実は弊社にはそれ以外のパターンのメンバーもいるのですが、弊社独自のお話になるので割愛します

こうなると、2、3番にあたるスタッフは、Salesforceライセンスを保持していないので、もうPardotの利用ができなくなるの?Salesforceのライセンス買えってことか!と最初思いました。

Salesforceライセンスが足りない‥

なので、Salesforceライセンスが足りないと考える管理者も多いかと思います。

ただでさえ高いSalesforceのライセンスですし、弊社では営業部や請求チーム、マーケ部以外などは、ライセンスを発行しておりません。

私はこんな顔ではないですが、最初こんな気持ちになりました。

ところが、Salesforceの公式ヘルプ記事をよく読み進めていくと以下のようなことが書いてありました。

Salesforce フルライセンスを必要としない Pardot 限定ユーザがいるお客様をサポートするために、Pardot では Salesforce Identity ライセンスを Pardot エディションにバンドルします。

マージ!といった気持ちになりました。と同時にそりゃそうだよね、Salesforceもこういった問題は想定してるよねと思いました。

Summer'20の時点で、この「Identity」ライセンスのユーザーは作成できるとのことなので、現時点で弊社でも検証したら作成可能でした。

アカウント作成手順

では、ここからはSalesforceライセンスを保持していない、もしくは無効化されているPardot利用者ユーザーに対して、「Identity ライセンス」のアカウント発行の手順をお伝えします。

なお、Salesforceライセンスを保持していないユーザーアカウントの場合は、そのまま「Identityライセンス」を発行すればいいので、特につまずかなかったのですが、昔Salesforceを利用していたなどの理由で、すでにSalesforceアカウントがあり、かつそれが無効化されているケースが混乱したので、そちらを例にして説明します。

Identityライセンスアカウントの発行

1、まずはSalesforceライセンスを発行するのと同様に、設定>ユーザから「新規ユーザ」作成画面を開きます。

2、利用するユーザーの姓名など必要事項を入力し、「ユーザライセンス」をIdentity、プロファイルも「Identity User」に設定します。

なお同一人物で、例え無効化されたSalesforceアカウントの場合でも、「ユーザ名」を同じにするとアカウントの作成ができないので、便宜上【 yamada.taro@identity.classmethod.jp 】といったように設定しました。 ニックネームも同様に【yamada.taro2】といったようにユニークなものにしてください。なお、ロールの設定は、Salesforceライセンスと同じものを選択するようでした。

3、そうするとこのように、同一人物ですが2つアカウントが存在するようになります。

ここで1つ作成時に疑問に思ったのが、このようなケースの場合、そもそも昔使っていたSalesforceライセンスのアカウントの方を、Identityライセンスに変更すればいいんじゃないの?って思うかと思います。

私もそう思ったのですが、Salesforceサポートに問い合わせてみたところ

SalesforceライセンスをIdentity ライセンスへ変更(グレードダウン)することはできないものとなります。 誠に恐縮ではございますが、該当のSalesforceユーザを無効化後、新たに Identity ライセンスのプロファイルを割り当てたユーザを作成いただくことをご検討いただければと存じます。

なお、公開情報のご用意がなく、検証ベースでのご案内となり恐れ入りますが、Identity ライセンスからSalesforceライセンスへの変更は可能であることを、弊社の検証組織にて確認しております。

とのことでちょっと不便…

  • Identity → Salesforceへの変更は可能
  • Salesforce → Identityへの変更は不可

なので、Identity ライセンスからSalesforceライセンスへの変更は可能だとしても、すでに無効化されたSalesforceライセンスが存在しているユーザーもいて、管理がややこしくなりそうだったので、IdentityアカウントはそのままPardotに紐付けだけして利用しようと思いました。

この辺の仕様は、正直管理者からすると自由にライセンスを変更できるようになるか、もしくはアカウント削除の方法があってもいいんじゃないかなと思いました。

PardotアカウントへIdentityアカウントを紐付け

あとはPardotのホーム画面から、

管理>ユーザー管理>ユーザーにて、先ほど作成したIdentityアカウントとPardotアカウントを紐付けします。

1、CRMユーザー名を「ユーザーを編集」画面から選択します

2、編集画面の「CRMユーザー名」上に、プロダウンでSalesforceの有効なアカウントの一覧が選択されているので、そこから該当ユーザーのIdentityアカウントを選択します。

もしアカウント作成直後で、一覧に表示されていない場合は、選択画面の右横の矢印マークをクリックして更新すると表示されました。

3、あとは「Salesforceシングルサインを有効化」します

4、無事に有効化されたら設定は完了です!

Identityユーザーがログインしてみた

では後は、ここからどのようにしてログインするのかお伝えします。

1、以下のPardotログイン画面よりログインを行います。 Sign In - Pardot

今までは、ここでPardotアカウントの「Email」や「Password」を入力してログインだったかと思います、こんな感じで。

今後はこの方法でログインができなくなるので、Spring'21以降はUIが変更になるのでは?と思っています。

2、Salesforceアカウントからログインのため、「Log In with Salesforce」をクリック

3、そうするとSalesforceのログイン画面が立ち上がります。ここで先ほど作った「Identityライセンス」でログインします。

※ちなみに弊社環境の場合、SateraitoOffice で Login を一元化してるのでこのようになりました。ここは組織の環境によって違うかと思います。「別のアカウントでログイン」をクリックし、「Identityライセンス」情報でログインしてください。

4、ログインが成功するとこのような画面になります。

5、最後にこのような画面が表示され、元々ログインに利用していたPardotアカウントの情報を入力して認証します。この作業は初回のみで良い模様。

6、ログインが成功すると、普段と同じPardotのダッシュボード画面が表示されます!

7、最後に念のため「私のプロファイル」箇所で、Salesforce Identityアカウントと紐づいているか確認しました。

「CRMユーザー名」箇所に、該当のIdentityアカウントが表示されていたのでこれで完了です。

メーリングリストについて

弊社では、Pardotアカウントでいくつか実際にログインをするユーザー以外にも、メーリングリスト用で登録しているものがありました。それらの扱いについて、どうしたらいいのかサポートに確認すると以下のような回答をいただいたので、その分も考慮してidentifyライセンスをSalesforce上で発行する必要がありそうです。

メーリングリストのアドレスで発行されている Pardot ユーザーは、現状におきましては、各アセットの完了アクションにて通知メールを送信させることができますが、
今後も SSO が有効にされてないユーザーにおいて、引き続き通知機能が、ご利用できるとは明確にお伝えすることができないです。
そのため、実際ログインするユーザーでないユーザーに関しても、Identity ライセンスをご利用いただき、紐付け作業を行っていただくことを強く推奨いたします。

最後に

設定手順自体は、複雑ではなかったのでシステム管理者なら誰でも似たような作業は行ったことがあるかと思います。

しかし、今回の変更で一番大変だったのは、Pardotアカウントの棚卸しです。

Salesforceと違いPardotの料金体系が、組織で利用してるサービスに対しての月額費用だった関係で、アカウント作成をしたまま放置しているケースもありました。今回の変更により、不要なアカウントの削除や棚卸し作業が進められて良かったと思います。

弊社はPardotアカウント数が、多くないので大変ではなかったのですが、人数が多い企業さんの場合Spring’21前ギリギリにこの作業を開始したら間に合わないかと思います。早めに準備して利用者へログイン方法をアナウンスするのが良いかと思います!

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