【ポエム】クラフトビールに感じる旨さ以上のこと。そしてエンジニアリングとの意外な関係
はじめに
どうも大阪オフィスのちゃだいんです。
今日は完全に仕事から離れてプライベートの話をします。(でも最後、見事に仕事にもつながるのでお楽しみに。)
去年2018年11月、クラメソに転職前にたっぷり残った有給を消化すべく、1ヶ月の海外渡航に出かけました。 行き先は夢に見たポートランド。まさにクラフトビールの聖地です。
そう、何を隠そう、よく訓練されたクラフトビール愛好家の一人です。
主目的をクラフトビールを浴びるほど呑むことに設定し、せっかくなので日中も語学学校にも通って、 朝から晩まで舌を鍛える旅に出かけたのでした。(座布団一枚!)
そもそもポートランドってどこやねん
はい。よく、ポーランド(東欧の国)とポートアイランド(神戸の人工島、通称ポーアイ)と間違われます。 ポートランドは、アメリカ西海岸のオレゴン州に属する、同州最大の都市です。
- 全米住みたい都市ランキングNO.1
- 全米で最も環境に配慮している都市
- オーガニックなライフスタイルや食文化が発達して根付いている街
- 全米で最も自転車通勤がしやすい街
- ナイキやパタゴニア発祥の地
- サードウェーブコーヒーの火付け役もポートランド
- がっつりタトゥーでドレッドのニイちゃんが、サンデーマーケットで自分が育てたかぼちゃを笑顔で売ってる底知れない街
と、挙げだしたらキリがないくらい、魅力溢れる街なのです。
全米住みたい街No.1 オレゴン州ポートランドってどんな所? - NAVER まとめ
私はこんな本を読んでポートランドへの想いに胸を馳せていました。 全て名著なのでポートランドにピンときた方は、ぜひチェックしてみてください。
何と言ってもクラフトビール!
先述の通り、ポートランドにはいろんな特徴があり名産どれだけあるんだって感じですけど、中でも(個人的に)最もイケてるのは、クラフトビール! 米国クラフトビール界の首都とも呼ばれるほどの人気ぶりで、ポートランドが属するオレゴン州で300近いマイクロブルワリー(零細醸造所)が存在します。 なぜこれほどまでに人気なのか、その理由が1ヶ月滞在する中で自分なり見えてきました。
理由1:ホップの名産地
まず第1に、アメリカ北西部(Pacific Northwest)がホップの名産地であるということ。 ビールは水・イースト菌・麦・ホップさえあればできてしまいますが、その中でも苦味と香りを担うのがホップ。世界とホップ2大産地といえばアメリカとドイツで、そのアメリカではワシントン州はナンバーワン、オレゴン州がナンバーツーなんだとか。(USA Hops 2012 年調べ)
理由2:DIY精神
ポートランドの人々の気質であるDIYイズムが、クラフトビール作りにマッチしたことも要因のひとつです。 そもそもお酒の中でもビールは少量短期低コスト生産に向いてるみたい。私の好きなIPAなどエールビールは上面発酵と呼ばれる発酵の方法だと1週間とかで発酵します。 むしろ他のお酒が時間がかかるゆえ家庭醸造(ホームブリュー)カルチャーがそこまで、それこそ発酵しなかったのかもしれませんね。
理由3:地元LOVE
さらに最重要な要素として、地産地消の精神。 SHINGO☆西成の言葉を借りると地元LOVEがとても強く、ローカルのホップでローカルの人がつくったエールをローカルが率先して楽しもうとする風土がずっしり深く根付いています。 ゆえに日本人でいうとりあえず一杯呑みにいく居酒屋が、ポートランダーにとってはブリワリーやタップルームなのです。
これに輪をかけて作り手側の個性が強く実にクリエイティビティ溢れるお店やビールをデザインするものだから、その香り高く味わい深い文化は全米や世界中から広く注目を集める形となったのでありました。
おすすめのブルワリー
ここからは、現地で出逢った創造性の高い私のお気に入りのブルワリーをいくつか紹介します。
HOPWORKS(ホップワークス)
サスティナビリティをできる限り追求する当社は、オーガニックな素材だけでなく生産工程で使用する電気もソーラーのみ(!)という、実にポートランドらしいブルワリーです。実はPatagoniaが出している缶ビールもここが作ってます。
EX NOVO(エクスノーボー)
ここはなんとNPOでなんと売り上げから必要経費を引いたらあとは基本的に募金してしまうんだとか。うまいビールを呑めば呑むほど世の中の為になると知った日には、社会貢献として毎日通っても後ろ指さされないはず。ぜひ大阪にも来ていただきたい。
GIGANTIC(ギガンティック)
ここは国内外様々なアーティストとのコラボレーションが華やかでして、新しいビールができると毎回缶や瓶に貼るラベルデザインを新鋭デザイナーがパンチを効かせて飾り付けてます。ハードコア、サブカル、アメコミ好きにはたまらないイケてるビール屋さんなのです。
クラフトビール文化の可能性について、その味以上のものを感じました。つまりクラフトビール文化は、モルト・ホップ・イーストによって、そのローカルの土地柄、個人の創造力、地域のつながり、地元LOVEなどローカルの文化そのものを発酵させてくれるトリガーになり得るのかもしれないということなのです。
エンジニアリングとクラフトビール
さて、冒頭に「最後に仕事につながる」と言ったのはどうゆうことなのか?
当ブログの愛読者なら、homebrew
というパッケージ管理ツールをご存知だと思います。
ビール好きな私はその存在を知った時に謎にテンションが上がりました。 なぜパッケージ管理システムがそんな名前なのか、それを的確に言い当てたブログの言葉を引用します。
homebrewとは「ユーザが自らパッケージをビルドして使用する」ことのメタファーで「ビールを自家醸造して保存する・飲む」ことを意味しているのです。
(引用元:homebrewとは何者か。仕組みについて調べてみた)
なんとウィットに富んだネーミングセンスでしょうか。 でも、これは単なる偶然ではなかったのです。このツールの前にも同じようなアイデアが存在していました。(むしろそれがルーツと言えるのかもしれません)
実は、シリコンバレーにかつて、「ホームブリュー・コンピュータ・クラブ」という連中が存在したのです。
ホームブリュー・コンピュータ・クラブ(英: Homebrew Computer Club)はシリコンバレーで結成された初期のコンピュータを趣味とする人々の団体(ユーザーグループ)であり、1975年3月5日から1986年12月まで活動していた。才能あるハッカーやマイクロソフトとアップルの創業者を含むIT起業家が所属していた。短期間だけ発行していた会報は、シリコンバレーの技術的文化を育む元にもなった。このクラブの影響については『バトル・オブ・シリコンバレー』というテレビ映画で描かれている。
(引用元:ホームブリュー・コンピュータ・クラブ - Wikipedia)
そう、バトル・オブ・シリコンバレーを私も見ましたが、ジョブスやゲイツも所属してて、なんならジョブスはこの団体での発表会でチャンスを掴み、アップルを創業することになるのです。
要は何が言いたいかというと、コンピュータの世界とビールの世界はすごく関係が深いということです。(雑)
ラフな結論を出しましたが、少なくともクラフトビールの自家醸造スタイルに、DIYなコンピュータオタク達がシンパシーを感じたり、あるいはコンピュータにパッケージをビルドする行為を重ね合わせたりしているわけです。
そう考えると、ITエンジニアが普段、いかにイケてるアーキテクチャを実現できるかを考えたり、うっとりするような美しいコードを書くために日夜黙々とPCと向き合って格闘している姿は、あながちクラフトビール醸造家たちが倉庫にこもってひたすら毎日ビールと向き合ってる背中とそう変わらない気がしてきました。
手を動かしてあーでもないこーでもない言って苦労しながら楽しむ感じ。そんな事言ってると、あぁ...ビールが呑みたくなってきた。
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それではまた。ちゃだいんでした。次号をご期待ください。