[アップデート] Amazon Q Developer に AWS アカウントのコスト分析と最適化提案をしてもらえるようになりました
いわさです。
今朝のアップデートで、Amazon Q Developer を使って AWS アカウント上のコスト分析、最適化提案などが出来るようになりました。
また、それよりも少し前 Amazon Q Developer のマネジメントコンソールチャット機能と、旧 Chatbot である Q Developer in chat でもエージェント機能がサポートされるようになっています。
これによって Amazon Q Developer がユーザーに変わって様々な AWS API を実行して情報をクエリできるようになりました。
その機能もあり、Cost Explorer や Cost Optimizations Hub の API の情報を参照しながら、料金分析や最適化のレコメンドまでしてくれるようになりました。
本日は Amazon Q Developer コンソールチャットを通して AWS アカウントの料金分析機能と最新のエージェントモードを試してみましたので、その様子を紹介します。
試してみた
こちらは私の AWS 環境です。予測される月末のコストが $ 86.05 とのこと。ほう。
私の部署では一定基準を超えるとチバユキさんからメンションが飛んでくる仕組みになっているので、これは早急な対応が必要ですね...。
使い方は簡単で、マネジメントコンソールの Amazon Q チャット機能から料金について問い合わせるだけです。
ここでは「月末コストを $ 50 以内に抑えたいのだが?」とお願いしてみました。
以前までは、Amazon Q コンソールチャットは単純な質問・回答くらいだったのですが、Cost Management API をクエリしていることがわかります。
なお、Amazon Q Developer コンソールチャット時のエージェント権限ですが、q:PassRequest
を通して、Amazon Q Developer がユーザー権限を受け継ぐような挙動となります。
そのためチャットで問い合わせる IAM ユーザーが Cost Explorer などの権限が必要です。さらに、コスト最適化の提案を受ける場合には Cost Optimizations Hub や Compute Optimizer にアクセスする権限が必要となります。
少し待つと今度は Cost Optimization Hub の API を実行し、推奨事項を取得していることがわかります。
Q Developer による情報収集が一通り終わると、今度はコスト削減のための推奨事項が出力され始めました。
なお、「View recommendation list in Cost Optimization Hub」のリンクを押すと、Cost Optimization Hub の推奨事項画面に遷移することも可能です。
Q Developer が最初に出力した推奨事項は Cost Optimization Hub の推奨事項のものですね。
続いて Cost Management API 経由で料金データにアクセスし、料金データの分析が実行されているようです。
期間や条件(例:メトリクスは UnblendedCost、Credit/Refund は除外、など)が設定され分析されています。
ここの「View in Cost Explorer」リンクをクリックすると、上記条件が設定された Cost Explorer 画面にアクセスすることが出来ます。かなり良いですね、これは。
そして最終的には Cost Optimization Hub の推奨事項以外にも、料金データ分析結果に基づいていくつか推奨事項が提案されていました。
私の場合は AWS Config の料金がかかりすぎているので Config 設定を最適化することなどが提案されていますね。
ちなみに使われていないロードバランサーがないかチェックの提案がありましたが、実際に確認したところロードバランサーは存在していませんでした。
あくまでも料金データをもとにチェックの推奨がされているようで、実際のリソース有無や状態までチェックしてくれている感じではないみたいですね。上記の Config 推奨についてもおそらく Config 料金が高い場合に推奨されるガイダンスが紹介されている感じなのかなと思いました。
さいごに
本日は Amazon Q Developer に AWS アカウントのコスト分析と最適化提案をしてもらえるようになったので使ってみました。
昨年末に Amazon Q Developer の運用調査機能がリリースされた時に、同じ仕組みでコスト関係も来そうだなと思っていたのですがついに来ました。
なお利用料金ですが、以下によると Amazon Q Developer に含まれているとのことです。本日時点で料金ページには反映されていませんでしたが、「General Q&A」「Data integration」あたりと同じ位置づけになりそうかな?という感じです。
また、本日時点で Amazon Q コンソールチャットは日本語をサポートしていませんので英語でやり取りする必要があります。
こちらも早く日本語がサポートされてほしいですね。Amazon Q Developer CLI や IDE も日本語サポートされてから利用者が増えたなと感じているので、やはり日本語サポートは大きいです。