「アジャイル開発と品質」に関するセミナーに参加してきました

2020.08.21

はじめに

事業開発部でQAエンジニアをしている長友です。

今日は、アジャイル開発と品質に関するセミナーに参加してきましたという投稿です。

参加したセミナーはこちらです。
セミナー: アジャイル開発と品質

今回もどんな感じだったのかという投稿です。

なお、今回のセミナーには、海の向こうのアメリカから「QA to AQ」パターンで有名な Joseph W. Yoderさんが登壇されるというとても貴重な機会でした。

アジャイル品質パターンによる伝統的な品質保証(Quality Assurance)からアジャイル品質(Agile Quality)への変革

まず最初の登壇は、鷲崎先生からのQAからAQへの変革についてのお話でした。

私もよく参考にさせてもらっている以下の連載の内容もですが、まだ連載に記載されていない部分についても触れられてとても参考になりました。

「「QA to AQ:アジャイル品質パターンによる、伝統的な品質保証からアジャイル品質への変革」連載一覧」

なぜパターンなのかというお話からでは、アジャイルとパターンはとても親和性が高いというお話とともに、品質とは日常の反復的な考え方なんだということが語られました。

アジャイル品質では、従来の特定の人々また特定の段階でされていた品質保証とは違い、専門家を交えたチーム全体での品質保証なんだということが、パターンランゲージとデミングの品質管理やPDCAから今のアジャイル開発の生まれてきた流れの説明とともにお話されてわかりやすかったです。

また Joseph Yoderさんたちとともに拡充してきた QA to AQ について、全体像と詳しい説明が語られました。上記に記載した連載が今後ますます楽しみになりました。

ここ何回か鷲崎先生の登壇を聞いて、とても熱い語り口に、わかりやすい内容で、今回もすごく勉強になる内容でした。

アジャイル品質パターンの利用事例

次に登壇されたのは、NTTデータの長田さんです。

鷲崎先生とともに連載の記事の翻訳をしてくださっている方です。

登壇の内容はご自身が所属する会社で、実際にアジャイル品質パターンの利用事例についてでした。

実際に適用されたQAtoAQパターンは全部ではないですが、適用の事例を聞けるのは貴重な機会です。

所属されている会社が大きな会社ですが、2018年くらいからスクラム開発で開発されることがあり、そうした中で課題と感じていることに対して、QAtoAQパターンを適用してみようということになったそうです。

お話の中では、適用してみたがうまくいかなかったお話にも触れられていて、単に適用するだけでうまくいくわけではないことを示してもらったのはすごくよかったです。 なお、そのうまくいかなかったことに対して、あらたな工夫を加えて対応しようとしていることも語られていて、ほんとに実践しようとされているのがわかりました。

アジャイル品質パターンによる伝統的な品質保証(Quality Assurance)からアジャイル品質(Agile Quality)への変革(適用事例)

次に登壇してくださったのは、株式会社システム情報の小林さんです。

小林さんも鷲崎先生たちと一緒に連載記事の翻訳をしてくださっている方です。

登壇内容は、組織標準へのQAtoAQの適用事例です。

関わった会社では、自社のアジャイル開発標準を開発済みで展開済みのところと、作成中あるいは初版をリリース済みのところがあったそうで、その両方にQAtoAQの適用をされたそうです。

なお、QAtoAQの翻訳版を確認中で、いずれ翻訳が揃ったらガイドを作成して展開することにも取り組もうとされているお話がありました。

まだ検討中ということですが、そのガイドの内容についても語られて、各パターンの関係性がわかりやすくなりそうなことが感じられました。

そして、組織標準に取り組む際に考慮すべき点についても語られました。

テイラーダウンとテイラーアップという二つの方向のやり方があるそうで、アジャイル開発に適しているのはこのうちのテイラーアップのアプローチだそうです。

また最低限のことを定義したあと、チームの経験をフィードバックして組織独自のガイドを充実させていくことが大事だと語られていました。

現場のアジャイルQAをQA2AQパターンと比較し議論してみた

今回のセミナーで私が一番聞きたかったのは、この永田さんの発表です。

QAtoAQといったら永田さんというイメージが私の中にあるからかもしれませんが、現在所属されているサイボウズでのお話はとても参考になる内容でした。

まずはQAtoAQパターンの勉強会のお話で、パターンを学んで自分たちの活動を振り返るのを実施したそうです。 パターンをただ真似るのではなく、議論して学んで自分たちの活動を考えることが大切ということでした。

その後、kintoneでの事例の中で語られたアジャイル品質プロセスの内容に私はとてもびっくりしました。

サイボウズでは、QA部署はなく、チームとして品質に責任を持つことがかなり浸透しているそうです。

それで、要求プロセスの中で、バックログの品質を高めて、Readyにするプラクティスを実践されているそうです。 その中で永田さんは、バックログの品質をあげないといけない。それは、バックログの内容より品質は上がらないからで、このリファインメントの中で品質の埋め込みをしているということでした。

この過程でバックログの修正が行われていくのは、すごくいいなぁと感じました。

またメンタリティについて語られた中で、その基盤には心理的安全性と発言の平等性があり、なんといてもびっくりしたのは、開発チーム全体(QAのメンバーも含めてで)、一つの成果物、つまりサービス(プログラムを含めて)を作っているだという認識になっているそうです。

今までそんな組織見たことなかったので、ほんとにいい組織のメンタリティだなと感じました。

Being Agile about Quality

最後に登壇されたのは、Joseph Yoderさんです。

登壇は英語だったので、私は資料の中で日本語で書かれた部分くらいしかわかりませんでした。

それでも要所要所で、見られた内容は熱く語られていて、すごく印象に残りました。

品質は行為ではなく、習慣である。

品質面でアジャイルになる。

バリューがプラクティスを駆動する。

などなど、アメリカは朝の6時くらいだそうですが、すごく熱く語られて、頭が下がりました。

終わりに

まだまだ自分は理解できていないところがあることが認識できましたし、今後もQAtoAQについて勉強していこうと思いました。

登壇された皆さんが熱く語られて、時間もオーバーする中でも、500人近くの方々が参加されていて、質問もたくさん出ていて、すごく満足できるセミナーでした。

登壇された皆さんに本当に感謝します。

今回はここまでです。