[アップデート] Amazon QuickSight で分析内のカラーフィールドに共通のカスタム色を設定可能になりました

2023.07.18

いわさです。

QuickSight では分析アセットの中で、関連付けしたデータセットのデータを使ってビジュアルを生成します。
その際に、同じデータセットから分析内で複数のビジュアルを作成することも出来ます。

これまではチャートの色などをカスタマイズする場合は個別のビジュアルで設定する必要があったのですが、本日のアップデートでデータセットのフィールドに共通の色を設定することが出来るようになりました。

これまで

これまではビジュアルごとの項目単位で個別に色を設定していました。
例えば冒頭のような AWS 利用料金を表示するグラフの場合、次のようにチャート上のコンテキストメニューから色を設定出来ます。

RDS の色を赤色にしてみました。
同一ビジュアル内の RDS の色は変更されましたが、右側のビジュアルには反映されていません。

このように従来は個別の設定となっており、ビジュアルごとに設定する必要がありました。

分析内のカラーフィールドに設定

分析内のフィールドリストから設定出来る

分析内のフィールドリストでカラーフィールドで選択されているフィールドのコンテキストメニューから設定出来ます。
「フィールドの色を編集」メニューが追加されており、こちらから設定します。
なお、ドキュメントの記載は見当たらなかったのですが、フィールドタイプによって設定出来る出来ないがありそうです。
このデータセットではserviceは文字列でyearmonthは日付ですが、serviceのみ設定出来ました。yearmonthを文字列に変換したところこちらにも設定出来るようになりました。

「フィールドの色を編集」を選択すると、データセット内の値一覧がロードされるので個別に色を設定します。

設定が完了したら色編集メニューの下部から「適用」が必要です。
この操作をするまで反映されません。

適用後、ビジュアル横断で共通の色が設定されました。

ビジュアル上のコンテキストメニューからも設定出来る

冒頭で個別の色を設定したようにあ、ビジュアルのグループ単位のコンテキストメニューからも今回の機能は利用が出来ます。
コンテキストメニューの「Edit field color 」を選択します。

「フィールドの色を編集」画面が展開され、かつ選択したグループ値でフィルタリング済みになっています。

ビジュアルの個別設定で上書きできる

従来のビジュアルで個別に設定するのに加えて、今回データセット側で共通の色が設定出来るようになったわけなのですが、どちらも設定するとどうなるのでしょうか。
次のように、共通のカスタム色を設定した状態で、ビジュアル側でも個別のカスタム色を設定してみます。

この場合はビジュアル個別のカスタム色で上書きされました。

私の場合は個別の色が設定されているのを忘れていて、今回の機能が動かないなと最初戸惑いました。
ビジュアル個別の色設定が優先される点を覚えておきましょう。

同一分析内が適用範囲

まず、当然ながらカラーフィールドが異なる場合は設定したカラー値が使われないので適用されません。

先程は同一シート内の別ビジュアルに共通設定が適用されることを確認しましたが、共通設定がどの範囲まで適用されるのか確認してみました。

同一分析内の別シートも範囲

分析ではシートの概念があります。
同一分析内の別シートにもフィールドに設定内容が反映されることを確認しました。

別分析は範囲外

同一のデータセットから別の分析を作成してみましたが、こちらは適用範囲外でした。

色の設定値は分析ごとに保持されているようですね。

さいごに

本日は Amazon QuickSight で分析内のカラーフィールドに共通のカスタム色を設定可能になったので使ってみました。

これは地味だけどかなり良くないですか。
これまで個別に設定するのがとても手間だったと思うのですが、設定が簡略化されたので使いやすくなりました。

既存の設定済みの個別カラーで上書きされないように注意してください。