Raspberry Pi Imager アップデート! イメージ書き込みと同時にWiFi やSSH 接続が設定できるようになりました! #RaspberryPi

全国1億3000万のラズパイユーザーの皆さんに朗報です!
2021.03.23

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先日「Raspberry Pi Imager」が V1.6 にバージョンアップしました。このバージョンアップにより、OS 書き込み時に SSH や WiFi の設定情報も同時に書き込むことができるようになりました!

以前は、イメージを書き込んだ SDカードに専用の設定ファイルを追加することで、OS起動時に SSH や Wifi 接続することができましたが、少々面倒でした。 今回のアップデートにより「Raspberry Pi Imager」だけで全て完結できるようになったのは嬉しい限りです。

それでは早速試してみます。

Raspberry Pi Imager を起動

最新の Raspberry Pi Imager をインストールして起動します。
まだインストールしていない場合や古いバージョンを利用の場合は、下記よりダウンロードしてアップデートしておきましょう。
(今回は、Windows 10 に Raspberry Pi Imager をインストールしました。)

起動直後は従来と変わりません。

01-rpi-imager-config-1

ここでおもむろに Ctrl + Shit + X キーを押します。すると下記のようなオプション画面が現れます!!
(GUI ではこの画面を開けません。今後のアップデートで変わるかもしれません。)

このオプション画面で WiFi など各種設定を行うことができるようになっています。

02-ctrl-shift-x

overscan 設定

順番に設定項目を見ていきたいと思います。
最初は「overscan」の指定です。ここはどちらでもいいのでデフォルトのままとしました。

02-overscan

overscan については下記などをご参照下さい。

ホスト名の設定

ホスト名をxxxxx.local の形で指定することができます。mDNSが利用できる環境であればホスト名でアクセスできます。デフォルトはraspberrypi.local です。
今回は、試しにmyraspi.local と指定しました。

09-set-hostname

SSH の設定

SSH 接続を有効化することができます。pi ユーザーに対してパスワード認証と鍵認証のいずれかを選択できます。
今回はパスワード認証を指定しました。

03-enable-ssh

WiFi の設定

WiFi の設定も行うことができます。デフォルトではSDカードをマウントしているPCが利用している WiFi 情報がセットされます。
WiFi CountryJP を選択しました。

04-wifi-conf

ロケールの設定

タイムゾーンやキーボードについて設定できます。今回はタイムゾーンだけ設定して、キーボードはデフォルトのままとしました。

05-locale

その他の設定

今回は、Persistent Settingsは全てデフォルトのままとしました。全て設定できたら「SAVE」 をクリックして元の画面に戻ります。

06-persistest-settings

元の画面に戻ったら「WRITE」 をクリックして書き込みをスタートします。

07-write-image

しばらくして書き込みが終われば完了です。SDカードを抜いてラズパイにセットしましょう。

08-write-successful

動作確認

ラズパイの電源を入れて ホスト名でSSH 接続してみます。
(SSH は Mac から行いました。TeraTerm などでも問題なく接続できます)

% ssh pi@myraspi.local

11-ssh

問題なくログインできました!

なお、mDNSが使えないなど、ホスト名でアクセスできない場合は、ラズパイを起動する前にarp -aコマンドなどで LAN内のマシンのIP を確認しておいて、ラズパイ起動後に増えたIP からラズパイを特定してIP アドレスでアクセスしてみて下さい。

次に、WiFi の設定ファイルwpa_supplicant.conf も確認してみましょう。

$ sudo cat /etc/wpa_supplicant/wpa_supplicant.conf

下記の設定が書き込まれていることを確認できました。 network には Raspberry Pi Imager で指定した情報が書き込まれていました。

country=JP
ctrl_interface=DIR=/var/run/wpa_supplicant GROUP=netdev
ap_scan=1

update_config=1
network={
    ssid="xxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxx"
    psk="xxxxxxxxxxxxxxx"
}

SSH 接続できれば後は何でも出来ちゃいます。ラズパイのデスクトップにアクセスしたい場合は、下記の記事のように VNC 接続を有効にすることで、リモートから GUI で操作することもできます。
(下記の記事では VNC の有効化を GUI で行っていますが、raspi-config コマンドでも有効化できます)

話が少し逸れましたが、タイムゾーンも設定した JST になっていることが確認できました。

$ date
Mon 22 Mar 16:43:42 JST 2021

繰り返し SD カードへ書き込む場合でも、下記のように「to always use」を選択すれば設定内容を保持することができます。

10-option-select

最後に

今回のアップデートでラズパイのセットアップが非常に簡単になりました。
着実に進化して使いやすくなっているので、今後も目が離せませんね。

この記事がどなたかのお役に立てれば幸いです。