RDS for Oracleを11gから12cへメジャーアップグレードする
こんにちは、菊池です。
Oracle Database のマネージドサービスである、Amazon RDS for Oracle で11gから12cへのメジャーアプグレードがサポートされました。
11gを利用しているシステムから、数クリックで12cへのメジャーアップグレードが可能です。
アップグレードパス
サポートされるアップグレードパスは以下の通りです。
現行のバージョン | アップグレード先のバージョン |
11.2.0.4.v1 -11.2.0.4.v9 | 12.1.0.2.v5 |
11.2.0.3.v1 -11.2.0.3.v4 | 11.2.0.4.v9にアップグレードが必要 |
11.2.0.2.v3 -11.2.0.2.v7 |
11.2.0.4以外の場合は、一度11.2.0.4.v9にアップグレード後、さらに12.1.0.2.v5へのアップグレードという2ステップが必要です。
SE/SE1ライセンスの注意
11g でStandard Edition (SE) または Standard Edition One (SE1) を使用していた場合には注意が必要です。アップグレード先の12.1.0.2ではSE/SE1がサポートされず、Standard Edition Two (SE2)を使う必要があります。 ライセンス込みでRDSを利用していた場合には自動でSE2に変更されますが、BYOLの場合にはSE2ライセンスを調達する必要がありますのでご注意ください。
やってみた
実際にアップグレードをやってみました。
Oracle SE One(ライセンス込み)、11.2.0.4.v9のインスタンスをアップグレードします。
インスタンスの操作から、変更を選択します。
DBエンジンのバージョンから、Oracle 12.1.0.2.v5を選択します。
今回はテストなので、すぐに適用にチェックを入れます。
確認画面です。パラメータグループも12.1のものに変更されます。
実行すると、ステータスがアップグレードとなります。
今回の構成では30分程度で利用可能になりました。エンジンがOracle SE Two 12.1.0.2.v5 になっています。
パラメータグループが再起動の保留中となっていますので、再起動します。3分程度で再起動が完了し、全てのステータスが同期中になりました。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
オンプレやEC2にインストールしたOrace Databaseでは、数時間かけて実施するメジャーアップグレードも、RDSであれば数クリック、数10分で完了させることが可能です。
注意事項
- アップグレード作業は非常に簡単ですが、アプリケーションへの影響の事前調査や、アップグレード後の動作確認は必須です。しっかりと準備して作業に臨みましょう。
- アップグレード後に元のバージョンに戻す、ダウンドレードはできません。もし重大な問題が発生した場合には、直前に取得したスナップショットから復元するなどの対応が必要です。
- 参考:Oracle Database 12cで非推奨となった機能とサポートが終了した機能