re:Growth 2020 で「結局今普通のエンジニアがSageMakerを使うと何ができるのか」という登壇をしてきた。 #reinvent #cmregrowth
せーのでございます。
先日クラメソ主催によるre:Invent2020の振り返りイベント「re:Growth 2020」が行われ、私も機械学習をテーマに登壇させていただきました。
今回はそのセッションの要点と感想をご紹介いたします。
スライド
まず登壇スライドです。
相変わらず、スライドだけでは内容がよくわからないですね。
私はプレゼンをする際は「参加している人が満足すること」が第一と考えているので、スライドにはプレゼン内容を細かく書き込んではいません。是非イベントにご参加頂いて一緒に体験していただければと思います。
といってもそれではブログにならないので、今回の要点をご紹介いたします。
機械学習とエンジニアの距離が近づいている
今回の最も大事なテーマは「機械学習をやったことのないエンジニアでもかなり機械学習に入りやすくなったよ」ということです。
現在の機械学習を取り巻く環境として、様々な企業が本格的に機械学習を使ったサービス、ソリューションをメインビジネスに据えてきています。
そんな中、これまでのような「数学や統計学の知識とエンジニアとしての能力を併せ持っていないと機械学習はできない」では全体的な開発者の数が足りなくなってきます。
そこでAWSとしては「どんなエンジニアでも機械学習が扱えるようになる」ことでより多くのAWSを使っているお客様に機械学習の恩恵を受けられるようにしよう、としています。
そのためのハブとしての役割が「SageMaker」となるわけです。
機械学習のステップが理解できればSageMakerは使える
ただ機械学習をやってこなかったエンジニアにとって「SageMaker」は正直ハードルの高いサービスでもあります。
なぜエンジニアにはSageMakerを敬遠してしまうのか。それはSageMakerの操作方法がわからないからではなく、機械学習の具体的なステップがわからないからだ、と考えました。
そこで今回のプレゼンではre:Invent 2020でリリースされたSageMakerの新サービスを、実際に機械学習の開発ステップに合わせてご紹介いたしました。
JumpStartをやろう
今回結論として、「機械学習をやったことないエンジニアはとりあえずSageMaker JumpStartを触ってみるところから始めてみよう」としました。
JumpStartは今回のキーノートでは触れられなかったサービスですが、そのとっつきやすさはクラメソ社員からも絶賛されています。
選んで、クリックするだけで環境が全て立ち上がり、それに自分が用意したデータを加えるだけで追加学習が可能になる。そこに数学の専門的な知識は必要ありません。まずJumpStartをドキュメント通りに触るだけで、機械学習とはどういうステップで進んでいくものなのかが体験できます。
そのステップが理解できれば、あとはそれに合わせて必要なサービスを動かせばOKです。そうやって実際に経験をしていくことで、どのフレームワークにどんな特徴があるのか、サーバにとって学習しやすいデータの形はどういうものなのか、がわかってきて、結果いつの間にか機械学習が扱えるエンジニアになっていきます。
ですので、機械学習の手始めはSageMaker JumpStartから初めてみてはいかがでしょうか。
感想: 10分じゃ足りない
re:Growthで登壇するスピーカーは大抵思うことなのですが、10分という時間で新サービスを紹介するのは大変です。
特に機械学習は今年の目玉でもあり、ものすごいサービス数が出ました。そこで内容をグッと絞ってほぼSageMaker周りのみをご紹介しました。
ターゲットを「機械学習やったことないエンジニア」にしたので、逆に経験している人には細かい内容を伝えることはできませんでした。
そこでクラメソでは「機械学習にとっかしたre:Inventの振り返りイベント」を企画しました。
このイベントでは90分にわたり、re:Inventの中でも機械学習に特化した内容でお送りいたします。
ここではデータアナリティクス部MLチームを中心とした普段SageMakerを使い倒しているメンバーが、今回の機械学習系新サービス、アップデートについて語る予定となっております。機械学習に興味のあるかた、もう少し突っ込んだ話を聞きたい、という方は是非ご参加くださいませ。
まとめ
機械学習という分野はデータが欠かせません。幅広い、大量のデータという点に置いては日本の企業でGAFAに立ち向かうのはかなり厳しい状況だと考えます。
ですが、エンジニアという面ではまだまだ日本も世界と渡り歩ける可能性があると思います。自分のキャリアに機械学習を加えるには今がチャンスです。
この機会に機械学習エンジニアとして一緒に進んでいく人が増えることを楽しみにしています。