[リアルタイム更新] The Future of Agentic AI is Here, Dr. Swami Keynote まとめ #AWSreInvent #KEY002

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2025.12.04

あしざわです。

AWS re:Invent 2025に現地参加しています。

本記事では、AWS Agentic AIのVice Presidentである Swami Sivasubramanian氏の 基調講演をまとめます。

昨日のCEO Keynote でもAI関連のアップデートが多数発表されました。

https://dev.classmethod.jp/articles/reinvent-2025-keynote-with-matt-garman/

本日のKeynoteではどのようなアップデートが発表されるのでしょうか?

※本記事は、基調講演聴講中にリアルタイムで更新されます

基調講演概要

Dr. Swami Keynoteでは、AIエージェントについて5つの軸で語られました。

  • Easy to build (構築容易性)
  • Efficiency (効率性)
  • Trust (信頼)
  • Reliability (信頼性)
  • Collaboration (協働)

1つ目の構築容易性では、AIエージェントを簡単に展開・運用するためのツールとしてBedrock AgentCoreやOSSのStrands Agentsが紹介されました。

各サービスの12月のアップデートとして、先日のCEO Keynoteで発表されたBedrock AgentCore Policy, AgentCore Evaluation だけでなく、このKeynote直前にリリースされた Strands AgentのTypeScriptサポート、エッジデバイスサポート が発表されました。

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また、Swami氏は単身旅行と子供を含めた家族旅行の違いを例に、AIエージェントには過去の記憶だけでなく現在のコンテキストも必要だと述べました。

そして、AgentCoreが記録した過去の経験を長期メモリにエピソードとして記録する機能、Amazon AgentCore Memory Episodic Functionality を発表しました。この機能によってユーザーの行動を真に理解、パターンを認識して状況に適応し、効果的なソリューションを提供できるエージェントを構築できるようになります。

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2つ目の効率性では、AIモデルをタスクに特化させて効率化させるテクニックとしてファインチューニングや蒸留、強化学習が紹介されました。

ここでは特に強化学習についてフォーカスされ、通常はハイエンドなコンピューティングリソースで長期間かけて実行する強化学習をサポートする機能である Reinforcement Fine-tuning in Amazon Bedrock が発表されました。

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続いて、SageMaker AIを使ったモデルのカスタマイズを効率化させる Model Customization in SageMaker AI のプレビューが発表されました。ユースケースを説明した自然言語からAIエージェントが適切なファインチューニング手法を選定、トレーニング用のサーバレスのインフラをセットアップし、最後に元のモデルと比較した評価まで実施できます。これまで何ヶ月もかかっていたモデルのカスタマイズが数日でできるようになります。

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その後、トレーニング時の回復力を向上させる機能である Checkpointless Training on Amazon SageMaker Hyperpod が発表されました。分散クラスター全体でモデルの状態を継続的に保存しており、何か異常が起きた場合でもロールバックせず、周りの正常なアクセラレーターからモデルの状態を取得することで迅速な復旧を可能にします。

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3つ目のTrust(信頼)では、AWSの科学者であり自動推論のスペシャリストであるByron cook氏によるエージェントの信頼性を高める方法について説明されました。

4つ目のReliability(信頼性)とは、エージェントが複数のタスクを完了できるという確実性のレベルのことです。

2000年代の自動化の課題はRPA(ロボティクスオートメーション)で処理しましたが、ワークフローが複雑になると機能しなくなりました。現在はLLMが登場したことで、RPAよりも優れた方法でワークフローを処理できるようになりました。

しかし、モデルを調整するのが非常に複雑で実用性がありませんでした。つまり、よりシンプルで信頼性の高いものが求められていました。

そこで Amazon Nova Act が発表されました。このサービスによって、高い信頼性を持つUI自動化ワークフローを迅速に構築できるようになります。

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5つ目のCollaboration (協働)とは、これまでの4つの柱が組み合わさると個々のタスクの自動化ではなく、業界全体を加速させるCollaboration(協働)に移行するということを意味します。

先日のCEO Keynoteで発表されたフロンティアエージェント、Kiro autonomous agent、Security Agent、DevOps Agentは大規模でスケーラブルであり、指示なしで目標に向けて何時間、何日以上も動作し続けられる永続性があります。

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Swami氏はこれらをエージェントチームメイトと呼んでおり、他のチームメイトとしてAmazon Quick Suit を挙げました。AIエージェントがビジネスユーザーに代わって調査、タスクの自動化、ワークフローを作成します。これらがノードコードで実行できます。

このように面倒な作業を全て排除するエージェントチームメイトと協働することで、好きな仕事に集中しビジネスインサイトを引き出すことができます。

Swami氏は、今回のKeynoteで紹介した構築可能なエージェントは方程式の一部であり、もう一つの重要な部分は聴講者である私たちビルダーのコミュニティであると強調しました。

最後に、エージェントAIによってアイデアのある人なら誰でも自由に実現する段階にいる、かつて不可能だと思われた問題に制限なく想像する自由があるという言葉で締め括られました。

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発表された新サービス

Strands Agents での TypeScript サポート(プレビュー)などの発表

Amazon Bedrock AgentCore Memory での Episodic Functionalityの発表

Reinforcement Fine-tuning in Amazon Bedrockの一般提供開始

Model Customization in Amazon SageMaker AIの一般提供開始

Checkpointless Training on Amazon SageMaker Hyperpodの一般提供開始

Amazon Nova Actの一般提供開始

まとめ

今年のDr. Swami Keynoteは、効率性 / 信頼性 / 確実性 などAIエージェントを取り巻くさまざまな課題にAWSやユーザーたちがどのように取り組んできたか紹介されたセッションでした。

前日のCEO KeynoteでAI系の新サービスがたくさん発表されていたので、アップデートの数自体は控えめでしたね。

このあとのKeynoteも楽しみましょう!

以上です。

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