登壇資料「re:Inventにおける製造業のこれまでとこれから」

登壇資料「re:Inventにおける製造業のこれまでとこれから」

AWS re:Invent 2024の製造業関連コンテンツを振り返り、re:Invnet 2025年の注目セッションを紹介。
2025.11.25

先日、とあるイベントで以下のタイトルで登壇したのでその内容を紹介します。

「re:Inventにおける製造業のこれまでとこれから」

最近の自分のre:Inventへの関心はすっかり製造業に偏っていますが、改めて製造業の観点でre:Invent2024の振返りとre:Invent2025の注目ポイントを書いてみたので、参考にしていただければと思います!

登壇資料と概要

登壇タイトルと概要

「re:Inventにおける製造業のこれまでとこれから」

AWS re:Invent 2025に向けた製造業関連コンテンツガイドです。2024年のre:Inventで大幅に増加した製造業関連コンテンツを振り返り、2025年の注目セッションを紹介します。

特に今年はAgentic AIが製造業で大きなトレンドになると予測。8つの注目ワークショップ・セッションを厳選して解説します。

自己紹介

どうも、みなさん。濱田孝治(ハマコー)と申します。製造ビジネステクノロジー部のスマートファクトリーチームのマネージャーをやっております。re:Invent参加歴は7回目。

  • 2017, 2018, 2019, 2022, 2023, 2024
  • 2025 ← 7回目

re:Inventの勉強会、非常に沢山開催されていますが、今日はその中でも製造業にフォーカスした内容で紹介させていただきます。

「皆さん、re:Inventに製造業コンテンツあると思いますか?」

「皆さん、上司向けレポートのネタに今から困っていませんか?」

「皆さん、re:Inventで何を注目すべきかアテはありますか?」

その疑問、全てハマコーがお答えします!!

本日喋ること

  1. 2024年の製造業関連コンテンツ
  2. 2025年期待の製造業関連コンテンツ
  3. 皆さんへのエール

2024年製造業関連コンテンツ

まずは、2024年の製造業関連コンテンツを振り返ってみましょう。といっても、ほとんどのことはこちらに書いているので詳しくはこちらを参考にしてください。

https://dev.classmethod.jp/articles/industry-reinvent2024/

Expo会場にめっちゃでかいミニ工場現れる

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PLCからのデータ収集は Wago社

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塗装過程の外観検査に Denali社

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エッジでの外観検査の様子

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生成AIを活用した故障箇所特定のチャットボット

  • 自然言語による設備診断
  • リアルタイムでの故障原因分析

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Grafanaによる生産設備の可視化ダッシュボード

  • リアルタイム監視
  • 生産台数: 662台
  • 溶接時間: 50.6秒
  • 各種センサーデータの可視化

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生産過程のモニタリングと自然言語問い合わせ

  • デジタルツインによる3D可視化
  • Line Metrics表示
  • Total Bikes Produced: 322
  • Quality: 72.0%

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この展示が、本当にインパクトが大きかったです

Industrial Data Fabric

展示もワークショップもあり。詳細はこちらから。

https://dev.classmethod.jp/articles/industrial-data-fabric/

digital thread

デジタルスレッドに関するワークショップも非常に興味深かったです。詳細はこちら。

https://dev.classmethod.jp/articles/workshop-deigital-thread/

改めて、製造業の視点で見た2024年のre:Inventをまとめると、2023年に比べて Expoやセッションやワークショップで製造業関連のコンテンツが大幅に増えたと感じます。

2025年期待の製造業関連コンテンツ

まず、ExpoのAWSインダストリーブースは必ず行きましょう!2024年も非常に興味深い展示だったので、今年も期待大です!

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その他、コンテンツ検索は基本的に以下の方法で抽出しています。

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その中から個人的に「コレは面白い!!」と思ったコンテンツを、8つ続けて紹介していきます。

1. Building Agentic AI Solutions for Industrial Predictive Maintenance (IND310)

産業用予知保全のためのエージェント型AIソリューション構築

この実践的なワークショップでは、Amazon BedrockとAgentic AIを活用して産業用メンテナンスを事後対応型から予知型へ転換する方法を実演します。参加者は、過去の運用ログをAWS IoT SiteWiseに一括インポートし、AWS IoT SiteWiseが検知した異常を基にAmazon Bedrock上のAmazon Novaで詳細なパターン分析を実行し、リアルタイム監視およびアラートシステムを展開することで、予知保全ソリューションを実装する方法を学びます。

2. AgenticAI: Industry-Driven Architecture Excellence (NTA203)

AgenticAI: 業界主導のアーキテクチャ・エクセレンス

業界固有の要件が効果的なエージェント型AI実装のためのアーキテクチャパターンをいかに形成するかを探る。本セッションでは、医療、金融、製造、物流における固有の課題に対処する特化型アーキテクチャフレームワークの構築手法を検証する。実世界のユースケースを通じ、業界横断的なイノベーションを推進する重要な設計上の考慮事項を学ぶ。参加者は、エージェント型AIの変革的潜在能力を解き放つ実装戦略の実践的知見を獲得し、自業界内でこれらのアーキテクチャパターンを適用する能力を習得する。

3. Next-Gen Logistics with GenAI (NTA306)

次世代AIを活用した次世代ロジスティクス

本セッションでは、生成AIとオープンプロトコルがサプライチェーン/ロジスティクス業務を革新し、混乱を先制的に管理する手法をご紹介します。実演を通じて、Amazon BedrockのMCPと組み合わせて実装し、サプライチェーンの可視性と自動化を強化する方法を学びます。セキュリティと運用効率を維持しつつ、AI機能とオープンスタンダードを融合させるアーキテクチャパターンを発見してください。

4. Build an Agent Factory (SMB309)

エージェントファクトリーの構築: オンデマンドであらゆるエージェントを生成

自然言語を通じてオンデマンドで専門的なビジネスエージェントを生成するインテリジェントエージェントファクトリーのライブコーディングをご覧ください。Amazon BedrockとMCPやStrandsなどのオープンソースフレームワークを活用し、ユーザーが要件(「人事オンボーディングエージェントとビジネスアナリストエージェントが必要」など)を記述すると、AgentCoreを介して数分で安全に稼働するエージェントがデプロイされるシステムを構築します。エージェントのオーケストレーション、ツールバインディング、マルチモーダル機能の実演をご覧いただけます。

5. Why You Need Agentic AI Right Now (AIM246-S)

躊躇すれば終わりだ: 今すぐエージェント型AIが必要な理由 (Qlik提供)

エージェント型AIはもはや誇大広告ではない――成長の次の戦場だ。勝利とは自律的で目標指向のシステムを構築し、データを効果的に活用する能力を意味する。実行する企業は競合を凌駕し、実行しない企業は躊躇した理由を説明する立場に追いやられる...存続さえしていればの話だ。インガーソル・ランドがQlik®を活用し、洞察の加速、AI駆動型意思決定の精度向上、生産性向上を実現する手法を学ぶ。今日の競争優位性を確立しつつ、明日のAI駆動型分析という戦略的ビジョンを実現する方法を解説します。

6. Building enterprise-grade Agentic AI factory (PEX302)

エンタープライズグレードのエージェント型AIファクトリー構築

事前構築済みのエージェント設計図と実績ある統合パターンを備えた包括的なツールキット「エージェント型AIファクトリー」フレームワークを活用し、エンタープライズ規模のAIシステム構築手法を習得します。本セッションでは、AWS Strands AgentsとAmazon Bedrockを用いた複数AIエージェントのオーケストレーション手法、A2AおよびMCPプロトコルによるセキュア通信の実装方法、フレームワークのナレッジマネジメントシステム活用法を詳細に解説します。実践的なデモンストレーションとアーキテクチャの議論を通じて、プロダクションレディなエージェント型AIソリューションを迅速に開発・展開し、アイデアをエンタープライズグレードのシステムへと変革するための実用的な洞察を獲得できます。

7. Accelerating Smart Products SDLC with Amazon Q Developer (IND303)

Amazon Q Developerによるスマート製品SDLCの加速化

スマート製品の開発者やプロダクトマネージャーは、チケット駆動型開発環境においてハードウェア、組み込みソフトウェア、アプリケーションソフトウェアを統合する複雑な課題に直面しています。迅速な開発サイクル、顧客ニーズへの即応、継続的な製品改善が求められています。Amazon Q Developerは、初期調査・計画からデプロイメントに至る組み込みソフトウェア開発ライフサイクル全フェーズの実践的実装を革新します。チケットベースのワークフロー実装を通じ、人間開発者とAIの協働を可能にする革新的なアプローチを導入。本セッションでは、Amazon Q DeveloperがSDLC全フェーズに画期的な解決策をもたらし、開発期間の短縮、コード品質の向上、イノベーションの加速を実現する方法を解説します。

あらためて振り返ってみる

皆さん、気になるキーワードはありましたか?サマリーとしてはこんな感じでしたね。

  • AI (8/8)
  • Agent AI (6/8)

Agentic AIは全部で613セッション。Event catalogのフィルター機能で「Agentic AI」を選択すると、613 sessionsがヒットします。めちゃくちゃ多いですね。

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というわけで、ハマコーの勝手な予言ですが、今年は特にAgentic AIがアツいre:Inventになる!! と思われます。

皆さんへのエール

「もうほとんど席埋まってるんだけど(汗)」

Breakout Sessionは早めに並べば大抵入れます。Workshopは...まぁ...いけるときもある...

「現地初めてだし不安だな...」

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「終わった後にまとめがあると...」

是非こちらにご参加ください。最新でホットな話題が満載となることでしょう!

【12/17(水)東京】AWS re:Invent 2025 ふりかえり勉強会 re:Growth 2025 製造業向け in Tokyo | DevelopersIO

今日のこの話が、皆さんのより良いre:Invent2025になるきっかけになれば幸いです。それでは今日はこのへんで。濱田孝治(ハマコー)でした。

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