re:Invent 2015で発表された21個のAWSアップデートを140文字でまとめる #reinvent
はじめに
こんにちは、虎塚です。
今週ラスベガスで開催されたAWSのイベントre:Invent 2015では、公式発表によると21個のアップデートがありました。多いですね。ちなみに、昨年のre:Invent 2014では11個でした。
そこで、今年も新サービスやアップデートの内容を各140文字でまとめたいと思います。20ツイート分程度の文章を読むだけで、今回のre:Inventの新発表についてざっくり把握できます!(?)
ネタ元の公式ページは、こちらです。
原文では各サービスの英語ブログでの紹介にリンクが貼られていますが、この記事ではAWS日本語ブログにリンクしました。
IoT (Internet of Things)
IoTとは、サービスや物がインターネットに接続されて、相互に情報をやり取りしながら制御をおこなう仕組みのことです。この分野に対して直球の新サービスが発表されました。
AWS IoT
AWS IoTは、コネクテッドデバイス (things) とクラウドをMQTTやRESTで簡単かつセキュアに繋ぎます。thingsを仮想的に表現するThings Shadowと、独立デバイス向けにC、JavaScript、ArduinoのDevices SDKが発表されました。
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分析
データ分析や処理のカテゴリでは、5個のアップデートがありました。AWSの外と中や、既存のAWSサービス間をつないでデータをスムーズにやり取りするための手段が、さらに拡充されました。
Amazon QuickSight
Amazon QuickSightは、ビジネスインテリジェンスサービスです。データの可視化やアドホックな分析をおこなう機能を提供し、データをもとにビジネスの意思決定をする支援をします。処理エンジンSPICEは、インメモリでデータを扱い、高速に平行処理を実行します。
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Amazon Kinesis Firehose
Kinesis Firehoseを使うことで、ストリーミングデータをS3やRedshiftへ簡単に読み込むことができます。ほぼリアルタイムの更新が求められるビジネスインテリジェンスツールやダッシュボードなどに有用です。もちろん、データの量や需要にあわせて自動的にスケールします。
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Amazon Elasticsearch Service
Amazon ESは、デプロイ、運用、スケールが簡単にできるフルマネージドな検索分析サービスです。OSSのElasticsearchを利用していて、Elasticsearch APIをそのまま利用できます。リアルタイムのアプリケーション監視、クリックストリーム分析などに有用です。
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Amazon Kinesis Analytics
※このサービスは、2015年10月9日時点で詳細情報のアップデート待ちです。
Amazon Kinesis Analyticsでは、ストリーミングデータに対して標準SQLのクエリを実行できます。リアルタイムに流れてくるデータに対してアドホックにSQL処理をおこない、結果を送信することができます。また、処理の結果に応じてアラームが上がるように設定できます。
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- アップデート通知の登録ページ: Amazon Kinesis Analytics – Amazon Web Services (AWS)
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Amazon Kinesis Streams Extended Retention
従来のAmazon Kinesis Streamsでは、入ってきたストリーミングデータをデフォルトで24時間保持します。今回のアップデートで、最長7日間までストリーミングデータを残すことができるようになりました。データ保持期間は動的に変更可能です。
データベース
データベースのカテゴリでは、3個のアップデートがありました。昨年登場したRDS for Auroraがついに日本で使えるようになるとともに、データ移行を助けるためのツールが用意されました。
AWS Database Migration Service
※このサービスは、2015年10月9日時点でプレビューです。利用できるリージョンが限定されています。
AWS Database Migration Serviceではアプリケーションを稼働させたままデータベースを移行できます。対象にはOracle、SQL Server、PostgreSQL、MySQL、Amazon Aurora等を指定でき、異なるDBMS同士もサポートされます。
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Amazon RDS for MariaDB
フルマネージドなデータベースであるRDSに、MariaDBが仲間入りしました。MariaDBは、MySQL創業者がMySQLからフォークしたオープンソースのDBMSです。設定と管理運用が簡単で、可用性とスケール能力に優れたRDSの特性を、MariaDBでも使えるようになります。
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Amazon RDS for Auroraが東京リージョンに登場
1年前のre:Invent 2014で発表されたRDS for Auroraが、ついに東京リージョンでも使えるようになりました。RDS for AuroraはMySQL互換のDBMSですが、エンタープライズユースの有償DBMSの10分の1の価格で、5倍のパフォーマンスを誇ります。
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ストレージとコンテントデリバリー
AWS Import/Export Snowball
AWS Import/Export Snowballは、専用のハードウェアアプライアンスでペタバイトレベルの大量データをセキュアに転送するソリューションです。これまで大量データの転送に必要だった高いネットワーク負荷や長い転送時間、セキュリティ上の懸念を無用のものにします。
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セキュリティ&アイデンティティ
AWS WAF
AWS WAFは、CloudFrontと組み合わせて使うWebアプリケーションファイアウォールです。カスタムルールを記述して、アプリケーションへのリクエストの許可と拒否を定義します。レイヤー7レベルの攻撃を検知するルールを、IPアドレスや文字列をベースに記述できます。
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Amazon Inspector
※このサービスは、2015年10月9日時点でプレビュー版です。利用には申請が必要です。
Amazon Inspectorを使って自動セキュリティアセスメントを実行できます。EC2にエージェントをインストールしてアセスメントを実行すると、脆弱性やベストプラクティスに違反する設定をルールベースで検出します。検査は定期実行が可能で、結果はレポート出力できます。
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コンピューティング
最もアップデートが多かったのがこのカテゴリです。システムの処理は、仮想サーバ上からコンテナへ、そしてAWS Lambdaへと、どんどん粒度が小さくなり、ステートレスを志向しています。抽象度と凝集度の高い処理の仕組みを構築することで、これまでにない価値を追求できるのではないかという期待が高まりますね。
Amazon EC2 Dedicated Hosts
※このサービスは、2015年10月9日時点で詳細情報のアップデート待ちです。
Amazon EC2 Dedicated Hostsでは、EC2を物理サーバにマッピングするかのように使えます。特定の物理サーバを占有して、EC2を起動したりリブートしたりできます。ソケットや物理コア単位の課金体系をもつソフトウェアライセンスを、AWSに持ち込みやすくなります。
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Amazon EC2 Container Registry
※このサービスは、2015年後半に提供開始される予定です。
Amazon ECRは、フルマネージドなDockerコンテナレジストリです。従来はAWSでDockerを使う場合、外部SaaSを使うか自前でレジストリを立てる必要がありましたが、今後は可用性やスケールの問題を気にせず利用できます。DockerイメージはS3に格納されます。
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Amazon EC2 X1インスタンス
※このインスタンスは、2016年前半頃に提供開始される予定です。
X1は、メモリやレイテンシの影響が大きなシステムで使うインメモリデータベースのためのインスタンスです。X1の特徴は、上限2TBのメモリ、4コア2.3 GHz Intel Xenon E7 8880 v3 (Haswell) プロセッサ、高メモリなバンド幅、巨大L3キャッシュです。
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Amazon ECS Command Line Interface(Docker Composeもサポート)
Amazon ECS CLIを使うと、マルチコンテナアプリケーションの起動を簡単におこなうことができます。このツールは今すぐ利用できます。また、Amazon ECSのタスクスケジューラが、複数のAvailability Zoneを意識して使うように設定できるようになりました。
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AWS Lambdaの大幅な機能拡張
AWS LambdaでPythonがサポートされました。また、複数バージョンのAWS Lambdaコードを管理できるようになりました。さらに、AWS Lambdaを定期的に呼び出せるようになった上に、最大5分まで実行時間が許容されるようになりました。
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モバイルサービス
AWS Mobile Hub
※このサービスは、2015年10月9日時点でベータ版です。
AWS Mobile Hubは最速のモバイルアプリ構築を支援します。ユーザ認証、データストレージ、バックエンドロジック、push通知などの機能をコンソール上で追加して設定するだけで、モバイルアプリを構築できます。また、AWS Lambdaファンクションのロジックを利用できます。
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Amazon API Gatewayが東京リージョンに登場
API Gatewayはフルマネージドでスケール可能なAPI公開サービスです。開発者がAPIを簡単に作成、公開、管理できます。APIのレスポンスをキャッシュする機能や、事前にテンプレートで定義した内容にレスポンスを変換する機能もあります。これらを東京リージョンで利用できます。
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管理ツール
ますます種類が増えたAWSサービスを管理するためのツールとして、2つの新機能が発表されました。
AWS Config Rules
※このサービスは、2015年10月9日時点でプレビュー版です。
AWS Configを使うとAWSリソースの構成をトラッキングできます。AWS Config Rulesでは、リソース構成について調査したい内容をAWS Lambdaファンクションで記述します。システムの構成がルールに適合または違反していた場合、検知することができます。
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Amazon CloudWatch Dashboards
CloudWatchではこれまで単一のビューが提供されており、ユーザはそれをカスタマイズできませんでした。今回のアップデートで、システムに合ったダッシュボードを作成し、メトリックスのグラフを自由に配置できるようになりました。グラフで複数の値を重ね合わせることもできます。
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おわりに
re:Invent 2015での21個のアップデートをお伝えしました。どんなサービスや機能が登場したか(登場予定か)について、ざっくりと把握していただけたでしょうか。
さらに詳しい情報を知りたい方は、各サービスの説明に付記した公式情報や、本ブログの検索結果を参照ください。
それでは、また。