【レポート】IoTはここまできた!「作らずに創る」IoTシステムと、その先の「デジタル化&データ活用」 – Developers.IO TOKYO 2019 #cmdevio
2019年11月1日(金)に、クラスメソッド主催の技術カンファレンス「Developers.IO 2019 TOKYO」が開催されました。
本エントリでは、株式会社ソラコム テクノロジー・エバンジェリスト 松下 "Max" 享平 氏によるランチセッション、『IoTはここまできた!「作らずに創る」IoTシステムと、その先の「デジタル化&データ活用」』についてレポートします!
セッション概要
スピーカー
株式会社ソラコム テクノロジー・エバンジェリスト 松下 "Max" 享平 氏
セッション概要
IoTといえば「マイコン&ハンダ付け」そんなイメージをお持ちではないでしょうか?クラウドはもちろん、ハードウェアやネットワークも日々進化しており、完成品を利用したIoTシステムを活用して「現場のデジタル化」で成果が出始めてきています。本セッションでは「どこでもボタン」を実現する SORACOM LTE-M Button を中心に様々なハードウェアを紹介し、クラウドを活用した「作らずに創る」IoTシステムと、その先のデータ活用について事例と共にご紹介します。
スライド
レポート
「IoT」とは?
- Internet of Things
- 「I(Internet)」には2種類解釈がある
- ネットワークそのもの
- ものから出てきた情報を処理する仕組み→クラウド
- 「I(Internet)」には2種類解釈がある
- IoTにできることは、遠くに離れたモノや現場で起こっているコトをデジタル化すること
- IoTはゴールではなく、デジタル化する技術そのもの
- IoTを使って〇〇をデジタル化して得られるデータをビジネスに活かしたい!という視点が必要
- IoTを使ってデジタル化に成功したお客様の例
- 「ふくやIoT」専用の箱に入れられた明太子の消費量を毎日送信し、無くなる前に明太子を送る
- 定期便で一定の期間に送ると、あんまり減っていない時に送ってしまうことがあるが、お客さんが必要な時にだけ明太子を届けることができる
IoTネットワークの様々な課題
- モノとクラウドを繋ぐネットワークには課題がある
- ネットワークの設定を設置先一軒一軒回って設置することはできない
- IoTデバイスを配置した先のセキュリティを誰が担保するのか?
- 課題を解決するIoT向けプラットフォームSORACOM
- IoT向けの通信を1回線から提供可能
- セキュリティ閉域網
- クラウド連携可能
- IoTの「つなぐ」を簡単にする
- 100万回線を突破
- 100万を超えるIoT通信が行われているということ
- 「作らずに創る」 作業をせずに、価値を創造する
- 100万を超えるIoT通信が行われているということ
IoTは「データ活用」までの時間が勝負
- IoTで作成したシステムが「あってよかった!」と思ってもらえるスタートラインはデータ活用が実際にされてから
- データ活用までに至るセンサーやデバイスの選定〜設置・実施の時間は顧客体験において価値が無い時間となるため、「価値の無い時間」をいかに短縮してデータ活用のフェーズに到達できるかが重要となる
- SORACOM LTE-M Buttonでセンサーやデバイスの選定〜設置・実施の時間を短縮させる
- LTE-M + 乾電池 + 3つのボタンアクションで「どこでもボタン」を実現
- LTE-M:既存のLTE基地局をベースに全国エリアをカバー
- デバイスや中継器やネット回線を用意せずに、ボタンを押すだけでいきなり繋がる
お客様事例
- 旭鉄工/iSTC様
- 機械の停止理由ごとにボタンを押すことで理由を登録し、分析をする
- 停止した際に呼ばなければならない現場作業員へSlackでメンションを飛ばすようになり、正確な機械の停止理由を作業員が押してくれるようになった
- 現場の情報を吸い上げるだけのためにデジタル化をするのではなく、顧客体験の向上のために吸い上げたデータを活用する
- オージス総研様
- スマートフォンなどの端末持ち込み禁止のデータセンターからの離席時やトラブル時にボタンで通知
センサーつきのボタン(Plus)を使用されているお客様の事例
- 総合せき損センター様
- ナースコールを押せない在宅患者の頬にセンサーをつけて、頬の動きで連絡できるようにする
- 丸三商事・アロット様
- 石油タンクの液面にセンサーをつけて残量を把握し、石油を配送する
どれだけ簡単なのか?デモ
同日のハンズオンで実施する内容をお見せいただきました。
ボタンを押すと会場であるベルサール東京日本橋の位置情報がマップで表示されました。
JSON形式でバッテリー残量・位置データ・ボタンがどのようにクリックされたかなどの情報が連携されました。
取得したデータはSORACOMのサービス内だけでなく、クラウド連携が可能です。
前項にて紹介されたSORACOM LTE-M Button以外にも利用シーンに合わせたデバイスが展開されています。
SORACOMのねがい
- 多くのIoTビジネス、システムを生み出す
- IoTは無くてはならないものになっていく
- IoTによってモノが繋がることの価値は大きくなる
- SORACOMはモノとクラウドを繋ぐネットワークを支える
最後に
IoTという言葉を「ナントナクシッテル…」だった身としては、どういったことができるのか・やってみたい時にはどうすればいいのかイメージできたセッションでした。これで明日からIoTって何?と聞かれてもバシっと答えられます!クラウドでもフルマネージドサービスによって価値を生み出すためのビジネスに注力できるようにする流れがありますが、IoTも同様の潮流があることを感じられました。それはそうとして、無限に使いどころがありそうなボタンデバイスはかなり欲しいです。迷子になったときにボタンを押して助けてくれそうな人に現在地を飛ばしたいです…