[レポート] C-8 日々の意思決定で使うB2Bプロダクトマネジメントサイクル – プロダクトマネージャーカンファレンス2022 #pmconf2022

2022.12.22

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2022年11月02日(水)、プロダクトマネジメントに携わる人たちが共に学び、切磋琢磨するイベント『プロダクトマネージャーカンファレンス2022』がオンライン形式で開催されました。

当エントリでは、ブレイクアウトセッション『日々の意思決定で使うB2Bプロダクトマネジメントサイクル』の参加(視聴)レポートをお届けします。

目次

 

セッション概要

セッション概要は以下の通りです。

[タイトル]
日々の意思決定で使うB2Bプロダクトマネジメントサイクル

[登壇者]
・三浦 玄氏(株式会社エス・エム・エス プロダクト開発部 介護経営支援開発グループ/アーキテクト,プロダクトマネージャー)

[セッション概要]
プロダクトマネージャーの重要な仕事の一つに意思決定があります。ユーザー価値を生み出すために、プロダクトマネージャーはプロダクトマネジメントトライアングルそれぞれの観点から次に作るものは何か?要件は何か?作っているものはユーザー価値があるのか?など様々なイシューに対して開発チームとして日々、意志決定をしなければなりません。さらにB2Bプロダクトの場合は法令や行政、マーケット、プロダクト導入決定者の観点が加わり、プロダクトマネージャーにとって意思決定は難しいものになります。

このセッションでは、B2Bプロダクトマネジメントにおいて必要な観点が何かを整理し、どうやってプロダクトマネジメントトライアングルを使って意思決定をしていくのか実例を交えて紹介します。

(※以上、公式サイトより引用)

 

セッションレポート

B2Bについて

  • B2Bにおけるプロダクトマネジメントトライアングルについて話します
  • 株式会社エス・エム・エス、介護事業者向けにサービス(カイポケ)を展開
    • ミッション:最後までその人らしくあり続ける世界を実現する
    • ターゲットユーザー層:経営者、管理者、介護職員(介護福祉士)、事務員、スーパーバイザー(SV)
    • ペインは色々なところにある。それらを解消解決するためのマルチプロダクト構成
  • 多種多様な介護サービス
    • 在宅〜施設まで幅広い形態(訪問系、通所系、短期滞在系、居住系、入所系)
    • 提供内容に応じて価格も異なる
  • 多種多様な介護サービスによる業務上のペインの点在
    • 上記の「形態」の他にも作業内容の種類がある(予定、記録、請求)。
  • 多種多様な介護サービスの増加
    • 介護の業態は26種類54サービス
    • Vertical SaaSとはいえ業務特化の深さだけではなく、業態の広さもあるのが特徴。経年でサービスは多様化し、社会的背景によりカイポケも変化を求められる
  • 介護事業の市場規模と構造
    • コンビニの約5倍の介護事業所数、約8割がSMB
  • カイポケが挑む社会的課題 = 2040年問題
    • 高齢者数は現在(2020年)で3600万人、これが2040年には3920万人に。3人に1人が65歳以上に
    • 介護に関する社会保障費も10.7兆円(2018年)から25.8兆円(2040)に跳ね上がると予想されている。ちなみにノルウェーの国家予算は16兆円
  • 2040年問題のワーストシナリオ
    • 人材不足、財政難により介護サービスの質がトレードオフになる
    • 介護サービスの質=介護の三原則
      • 生活の継続性
      • 自己決定の尊重
      • 残存能力の活用
    • 一律に機会的に介護される未来が来るかも...?
  • 世界とカイポケ
    • 高齢化は日本が先行、アジアを中心に急速に高齢化が進む
    • プロダクトを通じて国内の介護事業者を支援し、高齢化社会の課題解決先進国にする

自己紹介

  • 会社概要:
    • 18期連続で増収増益を達成
    • 成長市場を背景に2040年を見据えながら長期的かつ積極的にプロダクト開発に投資
  • 自己紹介:
    • 2020年10月 株式会社エス・エム・エスに入社
    • アーキテクト・PdMとしてカイポケの開発をリード
    • 介護サービス単位数計算ドメインモデリングにも携わる

プロダクトマネジメントトライアングルについて

  • 参考:プロダクトマネジメントトライアングルと各社の PM の職責と JD | by Taka Umada | Medium
  • B2Bにおけるプロダクトマネジメントトライアングル
    • 「プロダクトマネージャはこれらの領域を完全に機能させることが役割」
    • 日々の意思決定 - 開発チームやステークホルダーを動かせているか?
  • 外部の要因が多く、かつ強い... / 法令・行政、商習慣、ステークホルダーなど
  • 上記を踏まえて、日常的に使えるトライアングルがあると便利
    • B2Bプロダクトマネジメント トリプルトライアングル
    • 日々の意思決定でこれをどうやって使っているか?
      • ケーススタディ:介護事業者のユーザーにとって最適なアクセスコントロールの要件を決める
        • 1.視点を決める/アクセスコントロールする人、される人
        • 2.視座を最上位まで上げて要件を抽出する
        • 3.意思決定者・窓口担当者のペインを解消する
      • 上記内容を踏まえて要件を作成
      • ネクストアクション:視野を広げて、UI/仕様/リリース文やマニュアルをチームで作る
  • 「トリプルトライアングル」を使うメリット
    • 視座/視野/視点をノートと鉛筆で可視化出来る
    • 様々な観点が必要だが、ステップに応じて次元削減出来る
    • 要件をストーリーに落としこむことでチームが理解しやすくなる
    • 意思決定において定量と定性のバランスが取りやすい
  • 「トリプルトライアングル」を使った意思決定
    • 1).トリプルトライアングルの観点からデータを分析して可視化
    • 2).トリプルトライアングルを踏まえたストーリー(戦略)を作る
    • 3).開発チームやステークホルダを動かす
  • 日々のプロダクトマネジメントにおけるトリプルトライアングル
    • プロダクトのWhyとWhatに一貫性を持たせる

 

まとめ

という訳で、プロダクトマネージャーカンファレンス2022のセッション『日々の意思決定で使うB2Bプロダクトマネジメントサイクル』の視聴レポートでした。