[レポート] Year End Looker Meetup 2020 〜第5回 Looker オンラインユーザー会〜 #lookermeetup

2020.12.14

データアナリティクス事業本部のしんやです。

先日2020年12月7日(月)、Lookerのユーザー会イベントが「”Looker運用の創意工夫”をテーマとしたLTセッション」と「Lookerアワード表彰」を合わせる形でオンライン開催されました。

当エントリでは、その開催内容をざっくりダイジェストではありますがレポートとしてお届けしたいと思います。

目次

 

セッションレポート

 

Looker導入から1年でやったこと・やらなかったこと

  • 登壇者:佐々木 江亜氏(株式会社マネーフォワード 分析推進室)

まず1発目の発表は株式会社マネーフォワードより佐々木 江亜氏。

全社横断で分析を推進していく立場として、導入から1年経ったこのタイミングでの発表となりました。『データ分析を通じたコミュニケーションの円滑化を目指し、ハードとソフトの両面からデータを民主化する』というミッションを実現するために導き出された4つのタスク(「貯める」「整える」「使う」「使ってもらう」)があり、これをLookerで推し進めていくために創意工夫の元実践してきた内容を、以下のマトリックスで整理し、その内容を発表していきました。

  • ビジネスユーザーに対しての創意工夫/開発者に対しての創意工夫
  • やった/やらなかった/出来なかった

また、最後に佐々木氏は"Lookerを運用していくにあたっての心構え"として『ダッシュボードの構築をゴールにしない』『データ整備のその先を描き、協力を得ていく(あわよくば手伝ってもらう)』ことが大切であるとコメントして発表を締めました。

こちらのセッションは佐々木氏自らの登壇レポートも公開されています。

質疑応答

発表後に幾つかの質疑応答がなされていたので以下にまとめます。

Q.ダッシュボードをSlackに飛ばしたり、埋め込みしたりしていると、ユーザーから『もっとこういうデータが欲しい』というような深堀り要求が来ることがあるかと思いますがどういう対応してますか?
A.深堀りの余地をなくす、1つの画像で結果と原因が分かるようなダッシュボードを構築するように心掛けています。最初に作り込んだものを提供するようにはしています。
Q.Lookerを社外の方にも公開していますか?Viewer権限を渡して見せるような...
A.基本的には社内のメンバーのみです。一部、Slackのマルチチャンネル的なところに連携するようなものはあったりします。ただ見せるだけで自由に触れるようにはしていないです。
Q.Exploreを出来るだけまとめる、というテーマについて単位としてはどういったものを心掛けてますか?(1部署で1つのExplore、1つのIssueで1つのExploreとか、理想形的なものがあれば)
A.結論としては1つのIssueです。出来るだけこの形になるようにしています。部署単位で1つのモデルを作り、1issueで1Exploreを作って運用するようにしています。部署をまたぐようなケースも発生するがビューは複数のモデルから参照出来るし、そこはあまり問題視していない。ビュー側のメジャーが乱立してしまうことの方が宜しくないと判断しています。

 

グロースを加速させるLooker活用

  • 登壇者:永島 次朗氏(Wantedly株式会社 BIチーム)

続いての発表はWantedly株式会社 BIチームより永島 次朗氏。「グロース」と「Looker」の組み合わせ・観点で語られた内容となりました。

永島氏の所属するBIチームのミッションは開発チーム(プロダクト)の開発優先度を決める際の意思決定支援や提言、そしてアウトプットは「North Star Metric選定」「ユーザーセグメント定義」などが定められています。Wantedly内で行っているDAU/WAU/MAU集計、コホート分析などを、Lookerの持つ『Explore』の仕組みや機能をどのように活用して実現していっているのか、という部分について、実際のコードを例に取りながら解説されていました。

質疑応答

発表後に幾つかの質疑応答がなされていたので以下にまとめます。

Q.Hyperloglogで近似集計されているという話でしたが、どれくらい早くなりましたか?
A.定量的な測定は出来ていませんが、1〜2年分を集計しても"割と待てる"くらいの時間感にはなりました。データ量が爆発することを想定して、事前に手を打つという形で工夫はしていました。
Q.近似集計に関しては、ちょっと数字にうるさいところからの声は挙がって来なかったのか?
A.「アクティブユーザー数」のような、傾向が掴めれば良いというものについては特に問題は無かった。逆に、厳密な数字が欲しいような局面では(近似集計は)行っていない。意思決定に直接関わってくるもの、来ないもので使い分けを行っている。

 

ScalebaseにおけるLooker 組込みアナリティクスを活用した顧客向け分析サービスの展開

  • 登壇者:相野谷 直樹氏(アルプ株式会社)

最後の発表はアルプ株式会社より相野谷 直樹氏。

サブスクリプションビジネスにおける複雑な商品設計・契約・請求・決済を一元管理する「Scalebase」というサービスの開発・運用を行っている相野谷氏による、Scalebaseに分析機能を実装するにあたっての「Lookerの選定理由」「組み込み分析の実装方式と構成」「実運用や開発フロー」についてのポイントについてまとめていました。

相野谷氏は発表のまとめとして「Lookerはスタートアップにおいて人や時間の制約がある状況でも無理なく実現でき、LookMLによってダッシュボードの定義等もブラックボックス化しにくく、運用面での不安も少ない。社内BIだけで無く、プロダクトで顧客向けの分析機能を提供したい場合にもオススメです。」とLookerの"相性の良さ"について振り返りつつセッションを締めました。

質疑応答

Q.データの整合性自動チェックについて:思いつく範囲で現状良い方法など、あったりしますでしょうか?
A.1つ考えているのは、Looker API経由でデータ取得が出来るのでそれらをリグレッションテストに掛けることである程度自動化出来るのかなぁ...と考えています。(数値が固定化されているのであれば、LookMLのテスト機能でも出来るかも?)
Q.開発環境と本番環境を分けて管理しているという話でしたが、これは外部お客様に対してLookerの情報を連携する都合上、取っている構成になるのでしょうか。
A.はい。合わせて、Lookerの設定としても変更・確認する必要があるのでそのような体制を取っています。(環境は本番・開発共にクラウド上で個別に契約して運用しています)

 

Looker アワード表彰

最後に、Looker Japan中村氏発表のもと「Lookerアワード表彰」が行われました。発表があったのは以下の5部門です。

  • Data Driven Culture Master(Lookerによるデータの民主化を実現し、既存ツールへの組み込みをすることでデータドリブンな運用を可能としたユーザー企業様):株式会社ディー・エヌ・エー【DeNA】
  • Modern Data Master(Lookerを活用することでROIやPDCAサイクルを向上、Blocks等の活用によりビジネスの発展に寄与する取り組みを行ったユーザー企業様):SmartDrive inc.
  • Digital Transformer(DXの推進及び先進的な取り組みを国内外のユーザーに向けて展開したユーザー企業様):三菱重工
  • Data Evangelist(Lookerの理念である"Single Source of Truth"を実際の運用にも取り入れ、広めることに貢献したユーザー企業様):マネーフォワード
  • Powered By Looker Evangelist(Lookerの組み込み分析を活用することで部署横断的なデータの共有と活用を実現したユーザー企業様):株式会社SmartHR

 

まとめ

というわけで、「Year End Looker Meetup 2020 〜第5回 Looker オンラインユーザー会〜」の参加レポートでした。

着実に日本国内においても利用シーンや認知度が高まってきているLooker。来年以降のユーザー会も更に有用な知見が集約される、また有意義なディスカッションが期待出来そうですね。