
【書評】「良いコードの道しるべ」AI駆動開発に必要な良いコードの判断軸を学べる一冊
こんにちは、つくぼし(tsukuboshi0755)です!
最近「良いコードの道しるべ」を読んだのですが、良いコードの本質を体系的に学べる一冊だと感じたので紹介します!
近年は生成AIを活用したコード生成が急速に普及し、人間がコードを一から書き起こす機会は確実に減ってきています。
そのようにAIが生成したコードに目を通す機会が増えてきた一方で、「このAIが作ったコードは本当に良いコードと言って良いのか?」と判断に迷うことはないでしょうか?
本記事ではそんなAI駆動開発時代に役立つ「良いコードの判断軸」を学べる本書のオススメポイントを紹介させて頂きます!
書籍情報
- 発売日:2025/5/29
- 著者:森 篤史さん、久野 文菜さん
- 出版社:マイナビ出版
なお本書のサンプルコードはKotlinで書かれていますが、原則他の言語でも使われるような平易な文法しか使っておらず、かつKotlin独自の仕様については解説も備わっています。
かく言う私もPythonとTypeScriptがメインでKotlinでの開発経験はありませんが、問題なく読み進められました。
そのためKotlinを普段書かない方でも、普段何かしらのプログラミング言語に触れている方であれば、特に困ることなく読み進められる内容となっています。
対象読者
Claude Code等のコーディングエージェントが出力したコードを使っているが、そのコードが良いかどうか判別がつかず困っている方にオススメしたいです。
本書を特にオススメしたい理由として、良いコードを判断するための概念や一般原則が必要十分かつコンパクトにまとまっている点が挙げられます。
コードの書き方は細部を突き詰めると個人の好みが出てくることもありますが、本書はあくまで普遍的な内容に説明を留めており、良いコードについて議論するうえで最低限押さえておきたい知識が凝縮された一冊です。
特に「AIが生成したコードで動くことは確認できた。だが、このまま本番に載せて保守していけるのか?」と不安を感じている方にはぜひ一読を推奨します。
本書のオススメポイント
良いコードを書くことの意義
そもそも「良いコード」がなぜ必要とされるのかという根本的な問いが、本書では Chapter 1 で整理されています。
ここでは保守性・変更容易性・技術的負債といった軸から、良いコードが結果としてプロダクトの寿命やチームの生産性に与える影響が語られています。
AIが大量のコードを生み出す現在において、「そもそも何のために良いコードを書くのか」を自分の言葉で説明できるかどうかは、AI出力の採用判断の根底に置くべき軸となります。
良いコードを構成する原則とテクニック
意図の伝わる命名から、責務を分け、依存関係を整えるところ、さらにはうっかりミスを防ぐためのルールまで、コードを「良い」と評価するための具体的な原則がここに集約されています。
本書では Chapter 2〜7 にかけてこのテーマが扱われており、主な論点は以下の通りです。
- 変数の命名規則・コメント記法・ドメインオブジェクト
- 関心の分離・循環的複雑度・凝縮度
- ディレクトリ・モジュール
- 依存関係・DIP・結合度
- KISS・YAGNI・DRY
- マジックナンバー・型・ミュータブルとイミュータブル・SSOT・CQS
AIが生成したコードを「構造として変更しやすい形になっているか」で評価する際に、直接役立つ観点群です。
動き続けるコードを支える設計と仕組み
さらに本書の中では単に動くコードを作るだけでなく、動き続けるコードに育てるために、開発メンバー全員に影響がある概念や仕組みについて説明されています。
該当する内容は Chapter 8〜11 に集約されており、主に以下の内容について解説されています。
- ボーイスカウトルール
- レイヤードアーキテクチャ・クリーンアーキテクチャ
- 自動化テスト・AAA・テストカバレッジ・モックとフェイクとスタブ
- Git・コードレビュー・コーディング規約・リントとフォーマッタ・Design Doc
個々のコードの良し悪しを超えて、プロジェクト全体の品質を長期的に維持するための判断軸となります。
最後に
今回は「良いコードの道しるべ」を紹介しました。
本書は命名・分割・依存関係・アーキテクチャ・テスト・チーム開発までを体系的にカバーしており、AIが書いたコードを自信を持って評価できるだけの基礎体力が身につきます。
良いコードを判断するために必要な一般知識が分かりやすくまとまっているため、何度も繰り返し読み返したくなる内容になっています。
AIが生成したコードに対して「これは本当に良いコードと言って良いのか?」を自分の軸で判断できるようになりたいエンジニアの方にとって、特にオススメできる本です。
ぜひ一度手に取ってみていただければと思います!
以上、つくぼし(tsukuboshi0755)でした!








