レプリケーションされたオブジェクトに対する S3 ライフサイクル動作の変更について

レプリケーションされたオブジェクトに対する S3 ライフサイクル動作の変更について

2025.11.03

困っていること

レプリケーションされたオブジェクトに対するライフサイクル動作の変更の通知が届きました。
これは具体的にどのような変更でしょうか。
また、どのような対応が必要でしょうか。

どう解決すればいいの?

今まではレプリケーションに失敗したオブジェクトに対しても通常通りライフサイクルが適用されていましたが、今後は FAILED ステータスのオブジェクトに対してはライフサイクルの動作がブロックされるようになります。
そのため、FAILED ステータスのオブジェクトが発生した場合、意図せずオブジェクトが残り続ける可能性がありますので、速やかに問題を解決するための対応が推奨されます。

推奨される対応は以下となります。

・現在のレプリケーションルールの確認。
まずは現在のレプリケーションルールの設定に問題は無いかの確認をします。
問題のある設定が見つかった場合には、レプリケーションが成功するように設定の修正をしてください。

・FAILED ステータスのオブジェクトへの備え
今後レプリケーションが失敗し FAILED ステータスとなったオブジェクトが発生した際に備え、監視の設定をすることを推奨します。
監視設定の方法につきましては、S3 イベントでの通知テストを行った以下記事が参考になるかと思います。

S3 レプリケーション失敗時に S3 イベント通知されるか確認するため、意図的に S3 レプリケーションを失敗させてみた | DevelopersIO

・どのような場合に FAILED ステータスになるのか
以下のドキュメントにあります通り、レプリケーションルールやバケットの設定に問題がある場合にステータスが FAILED となり、ネットワークエラー等一時的な障害では PENDING のステータスとなります。

レプリケーションステータス情報の取得

-----抜粋-----
レプリケーションロールの許可、AWS Key Management Service (AWS KMS) 許可、またはバケットの許可がないなどの問題がある場合、オブジェクトは FAILED ステータスに移行します。バケットやリージョンが使用できないなどの一時的な障害が発生した場合、レプリケーションのステータスは FAILED にはならず、PENDING のままになります。リソースがオンラインに戻ると、Amazon S3 はこれらのオブジェクトのレプリケーションを再開します。
-----抜粋-----

PENDING の場合は復旧次第再試行されますが、FAILED の場合は自動的に再試行はされませんので、問題を解決次第バッチレプリケーション等で再度ご自身でレプリケーションを実施していただく必要があります。

本通知に対してどのように対応すれば良いのかや、自動再試行の有無についてのご質問を多く頂いておりましたので記事にいたしました。
こちらの記事がお役に立ちましたら幸いです。

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