160人の中高生にAI・技術体験の講師をしてみたことで得た学びとTips

160人の中高生にAI・技術体験の講師をしてみたことで得た学びとTips

2026.01.28

こんにちは、リテールアプリ共創部の戸田駿太です。

2025年12月から2026年1月にかけて、合計160人の中高生にAI・技術体験の講師をしてきました。
この記事では、その講演で得た学びと、学生にAIを伝える際のTipsを共有します。

(このブログは社内でLTした際のスライドと文字起こしからAIと協力して作成しました)

スライド

講演の概要

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今回、以下の3つの講演を行いました。

場所 日付 対象 人数 形式 ブログ
つくば市立高山中学校 2025/12/5 中学2年生 125名 講師PC1台で全員が見る ブログ
愛知総合工科高等学校 2025/12/16 高校生 30名 各自スマホで参加 ブログ
ものづくり体験会 2026/1/11 中学1〜3年生 5名 各自PCで参加 ブログ

どの講演でも共通して「AIを使ってウェブサイトやアプリを作る」体験をしてもらいました。体験を通してAIやウェブアプリを支えている技術に興味を持ってもらうことが目標です。

生徒が作った作品一覧

各講演で生徒たちが作った作品はこちらから見ることができます。

講演の流れ

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講演は4つのステップで進めました。

技術の解説

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まず、ウェブサイトの仕組みを理解してもらいます。

  • 「ウェブサイトはHTML、CSS、JavaScriptの3つでできている」と説明
  • 開発者ツールで実際のサイトのコードを見せる
  • 背景色を変えたり、要素を回転させたりして興味を引く

開発者ツールでの操作は、生徒たちにとって「普段見ているサイトが実はコードでできている」という発見になります。ここで軽く技術の話をしておくことで、後の体験がより意味のあるものになります。

実演

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次に、AIの可能性を感じてもらいます。

Claude Artifactsを利用したバイブコーディングを実際に見せます。最初はウェブサイトなど簡単なものから始め、2回目以降はゲームなど難しいものにも挑戦しました。

ここでは「すごい!」という声が出たら成功です。実際、125名の大規模な講演では、本来は静かにしないといけない雰囲気があったのですが、思わず声が出てしまうぐらいの反応がありました。

体験

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生徒自身に手を動かしてもらいます。

  • 各自のデバイス(スマホ/PC)でClaudeを開いてもらう
  • 好きなものを作ってもらう(ウェブサイト、ゲーム、便利ツールなど)
  • 困っている人にはサポート

自分でもできるという成功体験を提供することが目的です。

作品共有

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最後に、作った作品を共有します。

  • みんなが作った作品を見せ合う
  • 他の人の作品を見て刺激を受ける
  • 自分の作品が友達に使ってもらえる喜びを感じてもらう

達成感と次へのモチベーションを与えることが目的です。

生徒の反応

中学生125名(大規模)の反応

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この回では、講師のPCを全員に見せる形で体験を行いました。生徒を指名して体験してもらう形式です。

  • 最初「やってみたい人?」と聞いたところ → 挙手は5人
  • インベーダーゲームを作った後に聞くと → 20人に増加
  • 1時間で5個以上のサイトやゲームを制作

125名中20人が手を挙げるのは、日本人の控えめな性格を考えると結構多いと感じました。

高校生30名の反応

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この回は全員が各自スマホで参加しました。コメントの掲示板としてSlidoを利用してみたところ、これが大正解でした。

  • 講義中に100件以上のコメントが集まった
  • 普段発言できない人でも匿名で質問できる
  • 全ての質問に回答することができた
  • 近くの席の友達同士で見せ合いながらアプリを作る光景が見られた

Slidoを採用したことで、発言のハードルが下がり、ワイワイした雰囲気で楽しめていました。

https://www.slido.com/jp

中学生5名(小規模)の反応

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参加者同士で知らない人が多く、緊張した雰囲気から始まりました。また、少人数かつ時間が豊富にあったのでサポートがしやすかったです。

  • 体験時間を長く取れたので全員が集中して手を動かせた
  • 講師が深くサポートできたので、参加者のアイデアを引き出した完成度の高い作品ができた
  • おとなしい子でもテキストでAIに指示することに抵抗はあまり無いように感じた
  • 時間が余ったので参加者の写真を撮ってAI画像生成で着せ替えをしたら盛り上がった

面白かったのは、言葉では少し詰まったりする子でも、AIにはガツガツ指示を出していたこと。テキストベースのコミュニケーションなら抵抗が少ないようです。

学生に伝える3つのTips

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講演を通して、学生にAIを伝える際のTipsが3つあると感じました。

まず「動くもの」を見せる

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最初に興味を持たせることが大事です。

ターミナルでHello Worldを出力するより、視覚的にわかるものの方が効果的です。

  • ❌ 黒い画面に文字が出る → 反応薄い
  • ⭕ 色の変化、アニメーション、ゲームなど

座学の前に興味を引くことで、座学の理解も深まります。「すごい!」という声が出たら大成功。最初の5分で心を掴むことが重要です。

ちなみに私も、最初はターミナルではなくロボット(ロボカップ)から始めたので、そういう動機から入ったことが今のキャリアにつながっているのかなと思います。

「AIで自分でも作れる」と伝える

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今の中学生・高校生は、アプリが自分で作れるなんて想像できない、しようとも思っていないようです。

ですが、AIの力があれば自分のアイデアを形にして作ることができる、ということを伝えることが大切です。

また、作ったものが世界中で使ってもらえるという喜びを感じてもらうことも重要です。
私自身、高校生の時に先生にアプリを見せて「すごい」と言ってもらえたこと、便利に使ってもらえたことが嬉しくて、それがアプリ作りの原点になっています。だから、作ったものは必ず全員に共有して使ってもらうことを大事にしました。

プログラムの体験で自分でコードを入力させるのはやめた方がいいと感じました。興味を持って学び始めてからコードを手入力するぐらいのスピード感がいいです。

  • ❌ 自分でコードを入力する → すぐエラー → 実行できない → つまらない
  • ⭕ テキストでAIに指示する → 簡単に作れる → 楽しい → もっと作りたい

AIがあれば誰でもクリエイターになれると感じてもらうことが大切です。

AI開発ができる土台には技術があると伝える

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AIで実現できることは、必ず土台となる技術があります。「AIだけでできちゃったから、AIが全てなんだ」という考え方にならないように、方向性を定めることが大切です。

具体的にやったこととしては以下の2つです。

  • 開発者ツールで実際のサイトがHTML、CSSで作られていることを見せる
  • AI体験で作った作品のコードを必ず確認する

作品を作って、次の作品を作っての繰り返しだと、技術的な次のステップがわからなくなります。作品作りをした後に必ずコードを確認して、「もっと学ぶといいものが作れそう」という気持ちにさせることが目的です。

「すごい」で終わらせず、**仕組みを理解させる(しようとさせる)**ことが重要です。

Claude Artifactsはコードを確認する機能があるので、この用途に最適でした。

現在の学生のレベルと今後

現在の学生のレベル

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AIは知っているが、何ができるか・どう使うかは知らない」という状態でした。

  • ChatGPTは知っている、使ったことある子も多い
  • でも「コードが書ける」「アプリが作れる」ことは知らない
  • 教えると「こんなことできるの?」という反応

また、今の中学生・高校生は余裕でタイピングができます。PCの扱いで困っていることも全然ありませんでした。ただ手法を知らないだけで、少しフォローすれば大幅に成長できる。無限の可能性があると感じました。

今後の予想

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AIネイティブな世代があと5〜10年で社会に出てきます。彼らにとってAIは「当たり前のツール」です。私たちも負けないようにどんどんAI活用していく必要があります。

また、技術理解 × AI活用が差別化ポイントになると思います。

AIに頼りすぎると技術理解ができなくなります。だからコードを読んで興味を持って欲しいという思いがあります。今後AIに頼りすぎて技術の理解が浅い人が増える可能性があります。技術の理解が足りない人が多くなるにつれて、「AIが書いたコードを読める・直せる」が重要スキルになりそうです。

まとめ

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  • ツールを組み合わせて楽しく講演をすることができた
  • 学生に伝える時のTips
    • まず「動くもの」を見せる → 最初の5分で心を掴む
    • 「AIで自分でも作れる」と伝える → クリエイターになれる喜び
    • 土台には技術があると伝える → 次のステップへ導く
  • 学生は既にAIを使う準備はできている
  • 自分も負けないようにAI活用が必須

この講演をきっかけに、生徒たちがAIを使いこなして最高のエンジニアやクリエイターになってくれるとすごく嬉しいです。

参考資料

各講演の詳細はこちらの記事をご覧ください。

https://dev.classmethod.jp/articles/highschool-vibe-coding/

https://dev.classmethod.jp/articles/gorin-one-school-one-skill/

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