5 分の最小手順で SendGrid のメール送信 API を試す

5 分の最小手順で SendGrid のメール送信 API を試す

SendGrid のメール送信 API を使用して、API キーの作成からドメイン認証、実際のメール送信までを最小限の手順で実装します。
2025.11.11

はじめに

本記事では SendGrid のメール送信 API を最小限の手順で試す方法を解説します。API キーの作成からドメイン認証、実際のメール送信まで、必要な設定を段階的に説明します。検証環境では curl コマンドでメール送信をテストしました。

SendGrid とは

SendGrid は Twilio 社が提供するクラウドベースのメール配信サービスです。API 経由でメール送信ができ、到達率の高さと高度な分析機能を持つことが特徴です。

対象読者

  • SendGrid を初めて使用するエンジニア
  • メール送信 API を検証したい方

参考

API キーの作成

SendGrid API へのリクエストには認証が必要です。API キーを作成することで、アプリケーションから SendGrid のサービスに安全にアクセスできます。

作成手順

SendGrid ダッシュボード にログインし、以下の手順で API キーを作成します。

  1. Settings > API Keys を開き Create API Keys を選択
    Create API Key Button
  2. API Key Name に任意の名前 (例: test-api-key) を入力
  3. API Key Permissions で Custom Access を選択し Mail Send を有効化
    API Key Name and Permissions
  4. Create & View ボタンをクリック

API キーの保存

作成された API キーは画面に一度だけ表示されます。必ず安全な場所に保存してください。API キーは SG. で始まる文字列形式です。

ドメイン認証

メールの到達率を高めるため、送信元ドメインの所有権を証明する必要があります。ドメイン認証では DNS レコードを設定することで、受信側のメールサーバーに対して正規の送信元であることを証明します。

Domain Authentication の設定

SendGrid ダッシュボードで以下の手順を実施します。

  1. Settings > Sender Authentication を開き Domain Authentication セクションの Authenticate Your Domain をクリック
    Domain Authentication
  2. DNS Host で Other Host (Not Listed) を選択し Next をクリック
    DNS host
  3. Domain に送信元として使用するドメイン (例: your-domain.example.com) を入力
    From Domain

設定完了後、DNS レコード設定用の CNAME レコードおよび TXT レコードが表示されます。通常は 4 件程度のレコードが生成されます。

DNS Records

これらのレコードをドメイン管理サービスで登録します。登録後、 Verify ボタンを押して認証が完了することを確認します。

メール送信

SendGrid の Mail Send API は REST API です。エンドポイントは https://api.sendgrid.com/v3/mail/send で、POST メソッドでメール情報を JSON 形式で送信します。

curl コマンドによる送信テスト

以下のシェルスクリプトでメール送信をテストします。

#!/bin/bash

SENDGRID_API_KEY=YOUR_SENDGRID_API_KEY

curl -X POST https://api.sendgrid.com/v3/mail/send \
  -H "Authorization: Bearer ${SENDGRID_API_KEY}" \
  -H "Content-Type: application/json" \
  -d '{
    "personalizations": [
      {
        "to": [
          {
            "email": "recipient@example.com"
          }
        ]
      }
    ],
    "from": {
      "email": "test@your-domain.example.com"
    },
    "subject": "SendGrid API Test",
    "content": [
      {
        "type": "text/plain",
        "value": "This is a test email from SendGrid API."
      }
    ]
  }'

送信結果の確認

スクリプトを実行すると、成功時には HTTP ステータス 202 Accepted が返ります。レスポンスボディは空です。数分以内に指定した送信先アドレスでメールを受信できます。

test mail

エラーが発生した場合は、エラーメッセージと HTTP ステータスコードが返されます。API キーやドメイン認証の設定を再確認してください。

まとめ

本記事では SendGrid を使用したメール送信 API の最小構成を解説しました。API キーの作成、ドメイン認証、メール送信という簡単な 3 ステップで API によるメール送信を実現できます。今後は HTML メールの送信、添付ファイルの追加、Dynamic Templates の活用など、より高度な機能についても紹介します。

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