[アップデート] Amazon SES で VDM ダッシュボードからメトリクスをエクスポート出来るようになりました
いわさです。
Amazon SES には Virtual Deliverability Manager (VDM) という、ダッシュボードやアドバイザーなどメール配信性能を改善させるための便利機能があります。
こちらのダッシュボードでは、対象期間にどのメールプロバイダーに対して、あるいはどの構成セットでどれだけバウンスが発生したか、クリックされているかなどのメトリクスを確認することができたのですが、本日のアップデートでこのメトリクスが CSV 形式でエクスポート出来るようになりました。
これによって、外部の分析ツールに取り込んだり、あるいは配信状況のレポートなどを作成する際に活用することが出来ます。
使用方法
VDM ダッシュボード機能下段のテーブル形式のメトリクス表示エリアからエクスポートが可能です。
ちょっとわかりにくいのですが、まず中断の時系列メトリクスデータのエクスポートは出来ません。
さらに、下段の中にもいくつかタブがあるのですが、アカウント統計情報を示す「Accounts」タブについてはエクスポートが出来ません。
ISP、Sending identities、Condiguration sets の 3 つのタブからのみエクスポートが可能です。
エクスポートボタンを押すと、ブラウザですぐに CSV ファイルが取得される形となっています。
CSV ファイルの内容は画面に表示されているテーブルの内容と同じ形式になっていて、データの表示範囲はダッシュボードの上段で絞りこんだ日付範囲のものとなっています。
EMAIL_IDENTITY,SEND_VOLUME,DELIVERY_RATE,TRANSIENT_BOUNCE_RATE,PERMANENT_BOUNCE_RATE,COMPLAINT_RATE,OPEN_RATE,CLICK_RATE 111@example.com,0.0000,,,,,, 222@example.com,0.0000,,,,,, 333@example.com,3.0000,1.0000,0.0000,0.0000,,1.0000, 444@example.com,0.0000,,,,,,
時系列データが取得出来るとかなりありがたい感じだったのですが、本日時点では上記タブごとの統計情報のみです。
今後のアップデートに期待したいですね。
QuickSight で読み込ませてみた
CSV ファイルなので後は如何様にでも出来るのですが、VDM ダッシュボード上の表形式データを QuickSight を使って別のグラフ形式で表示してみました。
新規データセット作成から CSV ファイルをアップロードし、適当なビジュアルを選択し、軸も適当に選択します。
表形式だと視覚的にわからなかったのですが、Identity とか ISP ごとにバウンスが高くなる傾向を分析するとか可視化するツールで分析すると、新たな洞察が得れておもしろいかもしれませんね。
さいごに
本日は Amazon SES で VDM ダッシュボードからメトリクスをエクスポート出来るようになったので使ってみました。
CSV で出力して何に使うんだ?と最初思ったのですが、QuickSight に取り込んでみて可視化するの結構価値があるなと思いました。
VDM ダッシュボードだと表形式での閲覧のみですが、特定の期間してエクスポートしてすぐに可視化することで、分析しやすくなったりレポート向けに使いやすくなったりします。
AWS SDK や CLI などの API 経由でのエクスポートは本日時点でサポートされていないようです。
これができれば QuickSight への自動取り込みとか出来てさらにおもしろくなりそうなのでアップデートを待ちたいところです。