Slackワークフロービルダーの分岐機能を深掘りしてみた

Slackワークフロービルダーの分岐機能を深掘りしてみた

Slackのワークフロービルダーで分岐ができるようになり、ボタン以外の条件など少し検証してみました!
2025.09.22

Moi! 営業事務のSanniです!

以前はSlackワークフロービルダーで新しくできた分岐機能について記事を書きました
とにかく早くこの機能の存在を知ってもらいたいと思い、一番シンプルなフローを作りましたが、その後は色々深掘りしてきました。
前回の記事で使っていたダブルチェックのワークフローを複製して、それをもとに試していますので、元々の仕組みについてはそちらをご参照ください。

さらに分岐はできるか?

個人的にいちばん気になるところは、分岐にさらに分岐できるか、例えばB分岐の最後にA分岐につなげていけるかですね。
前回の記事で使ったダブルチェック依頼ワークフローを複製して検証しました。元々の分岐をそのままにして、B分岐をさらに分岐して展開できないか考えました。

ダブルチェック理想のフロー
こちらは理想のフローです。
基本的に1回修正をお願いすれば、その後は問題なくOKですが、万が一まだ修正箇所が残っていたらと考えていると、そのままフローを続行したいです。

no-branch-under-a-branch
ただし、分岐にステップを追加するとき、「Add a branch」を選択できませんでしたので、分岐をどのタイミングで使うかしっかり考える必要があります。

ボタン以外のカスタム分岐

ボタン以外の分岐もできるようなので、試してみました。

ボタン+カスタム分岐

add-new-branch
既に追加しているボタン分岐の下からはブランチ(分岐)を追加します。

custom-branch-condition
「次を満たす時のみ続行」から条件を選択します。
分岐の段階までのワークフローステップの条件となりますので、ワークフローによって選択できる条件は異なります。
私は「2.チャンネルへメッセージを送信する」のステップから「メッセージの送信時間」を選択しました。

夕方になると当日中に発送するためにダブルチェックも早めにやってもらわないといけません。
特定の時間を超えて発信された依頼に関して、スレッドに「早めにご確認ください」的なメッセージが別途送信されたら良いと思いました。

custom-branch-time-operator
次は「オペレーターを選択する」プルダウンが出てきます。こちらも条件によって選択肢は異なりますが、時間関連が入っていますね。
私は「次の時点より後」を選択しました。

custom-branch-time-settings
問題の予感…私は日付関係なく時間だけで設定したいのですが、やはり日付も入ってしまっている…

custom-branch-time-settings-done
時間だけを15時にしてみたら、自動的に日付は「今日」になりました。いったんこれで保存してみましょう。
※設定は7月31日に行いました。

custom-branch-time-settings-variables-example
ちなみに日付や時間の手動設定の他に、プルダウンの横にあるブラケットから変数も挿入することができます!

custom-branch-addstep
ではステップを追加します。
私は「メッセージ→スレッドでメッセージに返信する」にしました。

custom-branch-threadmessage
返信先は「送信されたメッセージへの参照」にして、簡単な返信メッセージを書きました。
「会話にも送信する」にチェック入れられますが、チャンネルにメッセージが送信されている場合はそのチャンネルにも送信しますという意味です。
スレッドだけですと流れやすいと思い、チャンネルにも送信した方が気づきやすいのでチェックを入れました。

ワークフローをテストする

custom-branch-1sttest
まずは7月31日の15時前にワークフローを使用して、もちろんカスタム分岐は動きませんでした。
ただこの日は午後から忙しくて、15時以降のテストはうっかり忘れてしまいました…

custom-branch-2ndtest
次は8月1日の15時前に使用し、カスタム分岐のメッセージが送信されませんでした。
ということは、7月31日の15時以降に設定しても、その以降も15時という時間設定を守ってくれているのか?
この辺りは期待が上がりました。

custom-branch-3rdtest
ただし、8月1日の15時以降になっても、メッセージが出てきませんでした…

custom-branch-threadmessage-nocheck
もしかして「会話にも送信する」を外したらいけるのでは?いったん編集してみました。

custom-branch-4thtest
ううん。。それでもダメでしたね!

スレッドに何か入っているのですが、ただ私がOKボタンをクリックしてからの流れになっています。
今思えば何もクリックしなくて良かった、画像がややこしくなりましたね…

おそらくですが、ボタンの分岐がありましたら、他のカスタム分岐は機能しないかと思います。
別の条件ですともしかしたら成功する可能性もなくはありませんが、さらに深掘りしようと思えばキリがないのでいったんここで検証終了です。

カスタム分岐のみの場合

ボタン以外のカスタム分岐があるからには、使えるはずなのでボタンを追加せずに新規ワークフローでカスタム分岐のみ設定をしてみました。
機能しているかどうかの確認なので、とてもシンプルで深い意味のないフローにしましました。

フォームにひとつだけの質問で、回答タイプは数値に設定しています。
10までの数値を入れると「抽選に参加できました!」のメッセージ、そして10より大きい数字を入れてしまった場合はエラーメッセージが送信されるように

nobutton-addbranch
ブランチを追加して、「次を満たす時のみ続行」にまずフォームの質問への回答を選択します。

nobutton-addbranch-operator-lessorequalthan10
次は「オペレーター」から条件を選択します。まずはより少なくもしくは同じの「≦」にしました。

nobutton-addbranch-operator-lessorequalthan10-value
「比較する具体的なテキストを追加してください」の入力欄が出てきます。
数字以外でも、テキストはついかできますので、使い道がたくさんありそうですね。

nobutton-addbranch-operator-lessorequalthan10-save
今回は「10」を入力し、ブランチ名と色を選択して(任意)、保存します!

nobutton-addbranch-operator-lessorequalthan10-final
ブランチに「チャンネルへメッセージを送信する」のステップを追加して、完成です。

nobutton-addbranch
もうひとつのブランチを追加して、また「次を満たす時のみ続行」にまずフォームの質問への回答を選択します。

nobutton-addbranch-operator-morethan10
オペレーターは「が次より大きい」に設定しました。

nobutton-addbranch-operator-morethan10-save
比較するテキストを10にして、これで11以上の数字をフォームに入力するとこちらのブランチが動きます。

nobutton-addbranch-operator-morethan10-final
こちらも「チャンネルへメッセージを送信する」のステップを追加して、完成です。

※本来ならスプレッドシートと連携して、フォームの入力情報を転記するようなフローでよさそうですが、今回は分岐が主役なのでほんとにシンプルにしました。

ワークフローをテストする

nobutton-custombranch-test-branch1-form
まずはフォームに2を入力しました。

nobutton-custombranch-test-branch1-message
設定通り、抽選登録した旨のメッセージが自動送信されました!!

nobutton-custombranch-test-branch2-form
では、エラー用の分岐を動かすために、フォームに34を入力しました。

nobutton-custombranch-test-branch2-message
ドキドキしましたが、ちゃんとエラーメッセージが送信されました。

nobutton-custombranch-test2-branch1-form
フォームで回答を数値にしますと、実はマイナスも入力できちゃいます。-2を入力して送信してみました。

nobutton-custombranch-test2-branch1-message
やはり10より少ないということで、エラーは出ません。
ワークフローの目的によりけりですが、XからZまでのような設定ができないようです。

ワークフローを続行するボタンがなければ、それ以外のカスタム分岐はちゃんと動きますので、どっちにするのか決めないといけないみたいですね。

既存ワークフローの途中に分岐を追加

ちょうどワークフロー構築のご相談を受けて、最初は分岐なしでフローを作成しました。

card-lending-demo-wf

こちらは元のワークフローです。
社員証やゲストカードを貸し出しをご希望の場合に使用するワークフローで、カードの渡し方として①対面(総務の方から直接受取)と②Keycafe(無人鍵管理システムから受取)、2パターンあります。
渡し方によってフローも多少異なりますので、分岐があった方が良いと思いました。

card-lending-demo-wf-addstep-inbetween

分岐を入れたい隙間にカーソルを置くと大きなプラスが出てきて、クリックすると新しいステップが追加できます。

card-lending-demo-wf-addabranch

ステップの中で「Add branch」を選択します。

card-lending-demo-wf-branchcondition1
ここで「次を満たす時のみ続行」にフォームの「渡し方」という質問の回答を設定します。まずは「対面」を選択しました。

card-lending-demo-wf-branch1-restofflow
分岐ステップを追加したその後のフローは自動的にひとつの分岐フローにまとまります。

card-lending-demo-copystep-copywholebranch
一部同じステップが欲しいなどの場合、先ほど作成した分岐の右上から「複製」ができます。

card-lending-demo-copystep-editbranch
複製したブランチを編集して、条件や名前などを変更しておきます。

あとはそれぞれのブランチにフローを変数・作成するだけです!

さいごに

色々深掘りしたものの、まだまだ確認できていない機能やフローの作り方が残っている気がします…特にボタン以外の条件設定がたくさんありそうで、試しきれていません。
ひとつアドバイスをいうと、まず具体的にどんなステップで何が起きてほしいか理想を考えて、それは可能かどうかを探ってみることです。

ワークフロービルダーの楽しいところは、決まったやり方がなく、遊び放題です。
なかなかその遊び時間がない方に、少しでも今回のブログが役に立てば幸いです!

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