『スマートフォンビジネスサミット』に行ってきました!

『スマートフォンビジネスサミット』に行ってきました!

Clock Icon2011.12.02

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こんにちは!おおおはしりきたけです!

12月1日(木)に行われた『スマートフォンビジネスサミット』に参加してきました。

イベントURL:http://atnd.org/events/22098

イベントの概要は以下です。

業界トップクラスの実績を持つ企業さまをお呼びしてノウハウを共有

スマートフォンでビジネスを展開したい開発者、起業家、マーケターのための総合セミナー。「マーケティング&マネタイズ」、「ゲーム」「グローバル」のセクションに分かれて実績のある企業様に各社15分程お話を頂きます。

勢いが止まらないスマフォビジネス!今回は様々なジャンルの方々からお話が聞けるということで、私は、ワクワクしながら渋谷に向かいました。

<タイムテーブル>

  • 19:00-19:40《マーケティング&マネタイズ》(40分)
  • 19:40-20:40《ゲーム》(60分)
  • 休憩5分
  • 20:40-21:40《グローバル》(60分)

ハッシュタグ:

 《マーケティング&マネタイズ》

■CyberZ

発表者:取締役 野屋敷 様

サイバーエージェントグループのスマホ専業広告代理店として国内スマホ広告においてトップクラスの実績を持つCyberZさんからの発表です。

タイトル:SmartPhonemarketing4.0

○スマートフォンのマーケティングについて

スマートフォンのマーケティングは大きく分けて以下の3つ

  1. Boost promotion
  2. LongTermPDCA
  3. MarketPageOptimization

1.Boost Promotion

AppStoreのランキングを上げる。半年前ぐらいに流行った。瞬間風速でダウンロード数を増やす施策。

デイリーランキング1位になるには3万~5万DL必要

最初にコストを投入し、あとは自然流入という手法

1位:5万の場合、25位以内には10日~14日間滞在する。25位でも7000~8000DLはある。

2.LongTermPDCA

Boost施策をやっても、100万DL以上の件数を伸ばそうとしても効率は落ちる。さらに100万DL超えてくると、25位以内に滞在する期間が短くなってくる。そこで、アドネットワークやリワード広告を安く提供する。

100万DL以上されているアプリは、1日500万の広告費をかけるより、1か月500万の広告費をかけたほうが効果的

3.Marketpageoptimization

ランキングをいかに落とさないようにするか。検索によって訪れるユーザーに対し、訴求する。

検索による上位効果を狙う

○Android市場

Androidはめまぐるしく変わってきている。Androidの施策は以下の3つ

  1.  Third party & Review site
  2.  AndroidMarketOptimization
  3.  OneToOneCommunication

1. Third party & ReviewSite

dmenuやau one market等のサードパーティ

オクトバなどのレビューサイト

2. AndroidMarketOptimization

AndroidのほうがiPhoneより効率が悪い。自分のアプリをどのように上位に出すか。

マーケットに申請するときにキーワードをしっかり登録すると有効に動くケースが高い

3. OneToOneCommunication

iPhone比べると効率は悪いが、AndroidはUIが整っていない、広告を押したときに戻るボタンが押せる(iPhoneはHomeボタンのみしかない)からiPhoneより効果が少ない。

○今までの実績

要素として大きいのは、曜日別の配信、端末ごとの訴求でAndroidには効果があった。

○スマートフォン市場の今後

今後は間違いなくブラウザが来る。新規ユーザーはブラウザリピーターはアプリ。

マネタイズできていない原因としては、まだまだ課金ユーザーが少ない。かつ1CPCが15円というように安い。これは今後広告の部分が充実することで、マネタイズできる可能性は増えてくる。今後ユーザーが増え、回線が整備されることによりAdTech周りがより良くなる

■テクノード

発表者:営業企画部長 宮永 様

「Touch the Numbers」など世界で500万以上ダウンロードされているヒットアプリを多数運営するアプリ開発企業であるテクノードさんのお話です。

タイトル:「テクノードが実践してきた広告モデル成功手法」

○なぜ広告モデルか?

  • 母数の最大化
  • 継続した収益

○母数の最大化

母数は有料1に対し、無料は3~10倍違う。カジュアルアプリでは母数が大切なので無料にしている。

○継続した収益

有料の売り切りでは、初動のみになってしまい、初動が収束してしまうと売り上げが終息する。

○クリック広告の大切なキーワード

  • 総imp数
  • クリック率
  • クリック単価

収益はiOSのほうが多いが、数はAndroidに移りつつある。

広告の効果(コンバージョン)が重視されるフェーズに来ている。ただし、総imp数が起点になるのは変わらない。

母数をどう稼ぐかは、広告との親和性の高い企画をすること。面白いだけが先行して、広告と連動していない企画はうまくいかない

○収益化について

収益化するためには、具体的には以下の2つ

  1. 起動回数を増やす
  2. 滞在時間を伸ばす

上記のアプリの広告効果は同じ。DLが少ないうちはミスクリックを誘発するという手法もあるが、ユーザーが離れる原因になるのでやらないほうが良い。

○2つのヒットタイプ

  1. ベストセラー
  2. ロングセラー

がある。「Touch the Numbers」は両方持っているアプリ。AppStoreでの瞬発的な1位と長期的な200位では、長期的な200位のほうが収益は高い

ベストセラーは売り方、ロングセラーは内容が重要。もちろん両方あるのが最良。

○制作のコツ

2人のディレクターを立てる。

  1. マーケティング担当
  2. クオリティ担当

通常ならマーケティング担当はプロデューサーになるが、力関係が対等じゃないとダメ。同じ強さで存在することが重要。ベストセラーロングセラーを生みやすくなる。

○最後に

ここだけは絶対に負けない!という部分を作る。テクノードの場合は、「触って気持ちいい」を追及している

■メタップス

代表取締役CEO 佐藤様

シンガポールを中心に世界25ヶ国以上に配信ネットワークを持つCPI広告プラットフォームを展開するメタップスさんのお話です。

タイトル:Androidアプリを低コストでマネタイズする戦略

○スマートフォンの歴史

  • 2008年~2009年:黎明期
  • 2010年:少し停滞、あんまり儲からない
  • 2011年:投資フェーズ、大手中心に積極投資
  • 2012年:アプリ元年。海外展開、マネタイズが進む

○現在儲かっているアプリ

「無料×アプリ内課金」のフリーミアムモデルしか儲かっていない。しかし、Androidのアプリ内課金は微妙。収益性はiPhoneに比べ1/4しかない。

以下をすべて対応することで、収益を最大化できる。

  • CPC
  • アプリ内課金
  • リワード広告

ローコストで自然流入を増やしていくことがポイント。

○Androidマーケットの要素

  1. ダウンロード数
  2. DAU・MAU
  3. 評価
  4. 起動時間

1と2が特にポイント!Androidマーケットは上がりにくく下がりにくい。仕掛けが成功すると1か月ほどで効果が出てくる。成功すればiPhoneよりもマーケティングコストはかからない。最近ではDAUがより重要になってきている。LINEとか聖戦ケルベロスとかがすぐにマーケットに反映されるようになった。

ガラケー時代のワードは顕在「占い」、「ゲーム」など。マーケットの検索は昔の検索エンジン並みの単純さ。

マーケット登録時の対策として以下は必ずやっておくこと

  • アプリ名(title)
  • アプリ詳細(description)
  • 時事ワード、パブリシティ等

○リワードの活用

リワードはアクティブ施策の一環

  • バーチャル通貨の導入
  • 無料ユーザーのロイヤリティ向上
  • 滞在時間・起動時間の変化

DAU・MAUにつながる。

《ゲーム》

■ビーワークス

発表者:情報開発事業部 伴 様

「おさわり探偵 小沢里奈」や「なめこ栽培キット」などのヒットゲームを開発するトップディベロッパーのビーワクスさんのお話です。

タイトル:ついあなたが「なめこ」を栽培してしまう理由

○数字で見るBWG

開発スタッフは8名:グラフィッカー6名、PG2名

年間リリースタイトルは13本

簡単なゲームは1か月、大き目でも3か月。なめこは3週間で作った

なめこのDL数は1,900,000DL

  • リリースから5か月
  • iOSのみ
  • ノンプロモーション

○モチベーションを上げる要素

  • キャラ造形
  • コンプリート要素
  • 図鑑の説明

外に見える部分はユーザーのモチベーションを上げるのに効果的

○モチベーションを下げない要素

外には見えないけど重要な点は3つ

  1. 時間の使い方
  2. 生活リズムのスキマを埋めろ
  3. ユーザーがメリットを感じられるアップデート

戦略1:時間の使い方

最初のなめこが生える瞬間

  • 気持ちいいを最優先
  • 生えすぎも生えなすぎもダメ

ここっ!というタイミングを見つける。だいたい30秒から60秒の間(細かいころは企業秘密)

▼なめこフードの時間配分

  • 15分から8時間の5段階
  • コストにも差をつける
  • いつみてもOK(なめこが生えている)

そうすることにより、自分の好きなタイミングで収穫できる。時間に縛られない!

戦略2:生活リズムのスキマを埋めろ

30秒で最大のユーザー体験を与える。 起動 ↓ 収穫 ↓ 楽しい!

少ないインプットでたくさんのアウトプット! ごく短時間で遊べる ↓ いつ立ち上げても成果がある ↓ 起動したい!!

戦略3:ユーザーがメリットを感じられるアップデート

一般的には

  • アクティブユーザー維持
  • アップデート必要

コストがかかる

「なめこ」は図鑑を増やすだけでボリュームアップ

  • グラフィック、テキスト、発生率調整のみ
  • コスト小
  • ユーザーの満足度高

アップデートをすることにより、半分くらいのアクティブユーザーは復帰する。

○まとめ

  1. 時間の使い方
  2. 生活リズムのスキマを埋めろ
  3. ユーザーがメリットを感じられるアップデート

を大切にする。時間が気にならないのはユーザーにフィットしているということ。

■ミクシィ

発表者:mixiゲーム担当 森田 様

2500万人以上ユーザを誇るSNS「mixi」を運営し「mixiゲーム」など今後スマートフォンゲーム分野を重点的に強化しているミクシィさんのお話です。

タイトル:進化する「mixi」の近況と今後の方向性について

○mixiの状況

  • 色々いわれているが、実際には1500万人がログインしている。そのうちスマフォユーザーが433万人いる。
  • ガラケーは全体の50%を占めている。
  • PCよりもスマフォユーザーのほうが多くなっている。
  • iPad向けのmixi用のアプリが提供された。

○進化する「mixi」のサービス

HomeエリアとTownエリアに分かれている。

Homeエリア

  • つぶやき
  • 日記
  • フォト
  • チェック
  • カレンダー
  • など

Townエリア

  • mixiページ
  • mixiニュース
  • 注目のコミュニティ
  • など

両方のエリアを進化させ発展させていく予定。

○mixiゲーム

2011年11月15日にモバイル版リリース

2011年12月にPC版タッチ版をリリース

mixiアプリにゲームもあったが、mixiアプリは占いとかツールとかが混在していた。ソーシャル性の高いアプリが充実する中、ゲーム系のアプリを切り出して提供することで、利用意識の高いユーザーへのアピールを強化。

○mixiゲームの今後の展望

ユーザー利用拡大

  • ユーザー利用導線の強化
  • プロモーションの実施
  • 17歳以下のユーザーへの段階的開放

マネタイズ支援強化

  • 課金システムの整備
  • 広告商品の充実による誘導の強化
  • 編集枠の充実による誘導の強化

○mixiページ

  • Townプロジェクト第1弾で、開設数は15万ページ。
  • 企業や個人がmixiの中で無料のページの設置が可能で、情報発信やファンの囲い込みができる。10代~20代の女性が多い
  • 法人35%、個人65%

■ラビオンソーシャル

発表者:代表取締役社長 佐藤 様

AppSrore売上ランキングで上位を維持する月商数千万円以上ヒットアプリ「小悪魔キャバ嬢らいふ」を運営をしているラビオソーシャルさんのお話です。

○小悪魔キャバ嬢らいふについて

  • 2011年6月にスマフォ版をリリース。先日ガラケーは終了。
  • ガラケーについては、今後リソースをスマフォに集中させるために閉鎖した。
  • スマフォ版のUIは変わっているが、ゲームの根幹は変わっていない
  • エンジニア、デザイナのそれぞれ1名ずつで1.5か月で移植
  • スマフォ版のユーザー数は30万人

○ガラケー⇒スマホ

ARPPUが非常に良い!ガラケー時代から比べると5倍近く違う。

リワード比率が非常に高い!ガラケー時代は、売り上げの3%~5%がリワード広告だったが、スマホでは20%~30%これは、広告の観点からみても信じがたい数値。

課金するユーザーがリワードもやる。つまり課金とリワードという選択肢を使い分けている

○プロモーション方法

AppDriverに出稿している。

「インセンティブ」という言葉を嫌わない。インセンティブ導線からのユーザーはインセンティブをもたらす。ただしCPIの調整はしっかりやりましょう。

○最後に

  • UIを作りこまなければならない
  • スマホの仕様に合わせなきゃならない
  • HTML5で書かなきゃいけない

もちろん上記は大切だけど、市場はそこまでのリテラシーは高くない。これがハードルで参入できないということはない。やりながらユーザーと対話し改善を行う。まずは一歩踏み込む!

《グローバル》

■カカオトーク

発表者:代表取締役社長 朴 様

世界中で2,500万人に利用されるチャットアプリ「カカオトーク」を運営しているカカオトークさんのお話です。

○カカオトークについて

  • 3つのプラットフォームで出している
  • 8億メッセージを超えた
  • 1日2.5億ツイートされている
  • アクティブユーザーは80%
  • 1日平均35回 起動されている
  • 1人当たりの起動時間は51分
  • 全体の10%が6時間以上起動している
  • 全体の80%は韓国ユーザー
  • 2010年3月にスタートし9月にAndroid板を出してからユーザが増えた
  • 韓国ではAndroidのほうがiPhoneより5倍多い

○カカオトークのさらなる挑戦

サードスクリーンといわれているスマホで何を持ったらトップになっていけるか?2012年には「カカとも」1億人を目指している。アジア発のグローバルプラットフォームを目指す。

より魅力あるカカオトークにするために下記に注力する

  • 無料電話
  • お楽しみ
  • オトク

3つの軸でセクションを分けて仕事をしている。

韓国だと無料SMSというだけでユーザーは増えたが、日本ではそうではない。グローバルを目指すためには、ユーザー数、各国ごとに施策を打っていく必要がある。

■グリー

発表者:第2プラットフォーム事業企画部長  東 様

全世界で累計1億5,000万人以上の会員を誇るソーシャルゲームプラットフォーム。北米・アジアと海外展開を加速中のグリーさんのお話です。

 タイトル:GREE Platform Smartphone×Global戦略

○GREEの海外展開

  • アジア・欧州・南米など5か国に子会社を設立
  • 最近ではドバイにも子会社を作った
  • OpenFeintを買収
  • ↑により世界の会員数が1億5000万人になった
  • 日本は3000万人の会員がいる
  • 月1000万人会員が増えている

○GREEビジネスモデルの優位性

SNS、Platform、SocialGame、Mobileがすべてそろっており、モバイル中心の垂直統合は世界でも通じるユニークなビジネスモデルである。

○GREEPlatformの競争力

集客力

  • 会員数1.5億人
  • アプリ数:8,000APP

収益力

  • AppSotreランキング1位獲得アプリ続出

世界最大規模のMobileGamePlatfom世界トップクラスの高収益Platformである。

○OpenFeintとのPlatform統合

今までは国内はGREE、海外はOFといった展開をしていたが、Platfotmを統合することになった。これによりGlobal×OnePlatformが実現!詳細は12月上旬に発表される。

○その他

世界のSAPからよく「日本は運用面がきめ細やかで、すばらしい」と言われる。

■パンカク

発表者:代表取締役社長 柳澤 様

LightBikeが米AppStoreで一位を獲得&ソーシャルSDK「Pankia」のユーザ1000万人突破したバンカクさんのお話です。

 ○LiteBikeについて

  • SF好きの米国ギークに刺さった
  • ちょっとした空き時間で遊べる
  • 友達と対戦できる

○pankiaについて

iOSとAndroidに対応しているSDKで、以下の機能を提供している

  • アイテム管理
  • ストア機能
  • 対戦マッチング
  • ランキング
  • アチーブメント
  • ソーシャルグラフのインポート

HTMLとJSでできているため、UIのカスタマイズが容易にできる。1000万ユーザーには到達したので、今後は1億ユーザーに最速で到達させる。

○パンカクの今後

実はパンカクは、日本有数の米国スマートフォン向けのソーシャルゲームデベロッパーである。今後もiPhoneに特化してやっていく。

○Androidを選択しない理由

  • AndroidユーザーはiPhoneを使いたくない理由がある人が使う、iPhoneの代替である。
  • Androidは端末メーカが使わない機能、本質的ではないスペックで差別化しまっている
  • Androidは1モデルあたりの普及台数が非常に少ない

Androidは自由だが、それゆえに代償が大きい。iPhoneの方が圧倒的な価格競争力を持ちうる。

○グローバル展開

今後も米国で展開していく。

  • カナダ、イギリス、オーストラリアは勝手についてくる
  • アジアの英語圏との交流が多い地域であるイント、シンガポール、インドネシア他も
  • 中国の先にグローバルはない
  • 米国の先にグローバルはある
  • 米国市場もまだまだ未熟で攻撃の余地は十分にある

日本は?

  • 日本を考慮してはいけない
  • 日本と米国のマーケットは別物
  • iTunesのストアを見れば一目瞭然

○アプリがブラウザか

パンカクの答えとしてはアプリ。HTMLでゲームはない

米国向けのゲームを作るなら

  • ×HTML
  • ○Unity

ゲーム以外のアプリ内のHTML活用はありだが、米国では日本のようにカードを集めるだけのゲームは流行らない。米国ではiPhoneはDSやPSPなどのゲーム機と同じ扱い。日本とはそこが違う

■まとめ

今回は、「マネタイズ・マーケティング」「ゲーム」「グローバル」とそれぞれの分野で活躍している会社さんの貴重な話を聞くことができました。特にゲーム開発しているテクノードさん、ビーワークスさんのお話であった「気持ちよさ」というのはスマフォになってからより重要になってきていると思います。今後さらにスマフォ市場は盛り上がってくると思いますが、どんなアプリであってもユーザーが操作するときの「気持ちよさ」をしっかりと提供していかないといけないと思います。

 

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