2024年2月にリリースされたSnowflakeの新機能・変更点の注目情報まとめ #SnowflakeDB

2024.03.08

2024年2月にリリースされたSnowflakeの新機能・変更点の個人的な注目情報をまとめた記事となります。

※注意事項:本記事ではすべての情報についての記述はせず、特筆すべきだと感じた情報だけピックしております。基本的には以下の情報を参考にしておりますので、全ての最新情報を確認したい場合は下記のURLからご確認ください。

Snowsight Release Notes, 28-29, 2024

Snowsightの新しいナビゲーションメニューが一般提供

Snowsightの新しいナビゲーションメニューが一般提供になりました。様々な機能をカテゴリー毎に整理し、より直感的なナビゲーションになりました。

主な変更点は以下の通りです:

  • プロジェクト:ワークシート、Streamlit、ダッシュボード、アプリパッケージ
  • データ製品:アプリ、プライベート共有、プロバイダーStudio、Partner Connect
  • アクティビティ → モニタリングへ名称変更
  • アカウントメニュー(ナビゲーションメニュー下部):ロールの変更、プロフィールの更新、アカウントURLと識別子の取得、サポートへのアクセス

詳しくはこちらをご覧ください。

ASOF JOIN Release Notes, February 28, 2024

ASOF JOINがプレビュー

ASOF JOINを使用すると、対応するタイムスタンプ列の値が完全に一致しない場合でも時系列データを持つテーブルをjoinすることができます。左のテーブルの各行に対して、結合は右のテーブルから最も近い一致する値を見つけます。

# 左テーブル
SELECT * FROM left_table ORDER BY c1, c2;
+----+----+----------+------+
| C1 | C2 | C3       |   C4 |
|----+----+----------+------|
| A  |  1 | 09:15:00 | 3.21 |
| A  |  2 | 09:16:00 | 3.22 |
| B  |  1 | 09:17:00 | 3.23 |
| B  |  2 | 09:18:00 | 4.23 |
+----+----+----------+------+
# 右テーブル
SELECT * FROM right_table ORDER BY c1, c2;
+----+----+----------+------+
| C1 | C2 | C3       |   C4 |
|----+----+----------+------|
| A  |  1 | 09:14:00 | 3.19 |
| B  |  1 | 09:16:00 | 3.04 |
+----+----+----------+------+
# 左テーブルと右テーブルをjoin
SELECT *
  FROM left_table l ASOF JOIN right_table r
    MATCH_CONDITION(l.c3>=r.c3)
    ON(l.c1=r.c1 and l.c2=r.c2)
  ORDER BY l.c1, l.c2;
+----+----+----------+------+------+------+----------+------+
| C1 | C2 | C3       |   C4 | C1   | C2   | C3       |   C4 |
|----+----+----------+------+------+------+----------+------|
| A  |  1 | 09:15:00 | 3.21 | A    |  1   | 09:14:00 | 3.19 |
| A  |  2 | 09:16:00 | 3.22 | NULL | NULL | NULL     | NULL |
| B  |  1 | 09:17:00 | 3.23 | B    |  1   | 09:16:00 | 3.04 |
| B  |  2 | 09:18:00 | 4.23 | NULL | NULL | NULL     | NULL |
+----+----+----------+------+------+------+----------+------+

これによって時系列分析をする際に、最も近い前後のレコードを見つけてjoinしてくれます。金融取引データ、気象観測、センサーからの読み取り値、監査証跡など、さまざまなデータセットの分析に役立ちます。

詳細は、Joining Time-Series DataASOF JOINをご確認ください。

8.8 Release Notes, February 26-28, 2024

Icebergテーブルに関するアップデート

  • IcebergテーブルのSecure Data Sharingがサポートされました

以前はIcebergテーブルはセキュアビューにしてから共有する必要がありましたが、直接Icebergテーブルを共有することができるようになりました。

詳しくは、Secure Data Sharingの紹介Icebergテーブルをご覧ください。

  • 関連オブジェクトへのUSAGE権限を付与することなくIcebergテーブルへクエリを発行できるようになりました

Icebergテーブルに関連する外部ボリュームやカタログ統合にUSAGE権限を付与しなくてもIcebergテーブルにクエリを実行できるようになりました。

詳しくは、Icebergテーブルをご覧ください。

Snowpark Container Services Release Notes, February 26, 2024

Snowpark Container ServicesがAWSのすべてのリージョンで利用可能になりました。

Snowflake Extension for Visual Studio Code Release Notes, February 22, 2024

Visual Studio Code extension for Snowpark Pythonがプレビュー

Snowflake Extension for Visual Studio Code が Snowpark Python と統合され、Snowpark Python コードのオーサリングおよびデバッグ機能が提供されました。

新機能は以下の通りです:  

  • Snowpark Python関数のインラインデバッグ

  • Pythonファイルまたはノートブックセル内のPython文字列のSnowflake SQLの構文ハイライトとオートコンプリート

  • Snowflake SQL 内の Jinja テンプレートの構文ハイライトと括弧のオートコンプリート

詳細はSnowflake Extension for Visual Studio Codeをご覧ください。

Hybrid Tables Release Notes, February 20, 2024

Hybrid tablesがプレビュー

Hybrid tablesは新しいテーブルタイプで、行指向の読み取り・書き込み操作のパフォーマンスを最適化します。データべのアクセスを高速化するインデックスの利用やプライマリーキー制約、ユニークキー制約、外部キー制約が適用されます。

詳しくはHybrid tablesをご覧ください。

Aggregation and Projection Policies Release Notes, February 15, 2024

集約ポリシーがプレビュー

集約ポリシーを設定すると、アナリストが個々の行を取得するのではなく、データを集約するクエリを実行することを要求します。

詳しくはAggregation policiesをご覧ください。

投影ポリシーがプレビュー

投影ポリシーを設定すると、許可されていないユーザーがSELECT分を発行しても結果が表示されません。

詳しくはProjection policiesをご覧ください。

Snowsight Release Notes, February 07-08, 2024

Python worksheetsにSnowparkコード記述が一般提供

SnowsightのPythonワークシートが一般的に利用できるようになりました。Pythonワークシートでは、SnowsightのワークシートでSnowparkのPythonコードを書いて実行することができます。Pythonバージョン3.11またはその他のサポートされるバージョンを使用できます。

Pythonワークシートでは以下のことができます:

  • Pythonスクリプトを作成して、ステージからデータを読み取り、変換し、テーブルに保存

  • Anaconda に含まれるパッケージを使用するか、ステージからパッケージをインポートして、より簡単にコードを記述可能

  • ストアドプロシージャとしてデプロイし、タスクとしてスケジューリングすることで Python コードを自動化

詳しくはPythonワークシートでSnowparkコードを記述するをご覧ください。

削除されたユーザーのワークシートを復元が一般提供

Snowflakeから削除されたユーザーのSnowsightワークシートを復元できるようになりました。各ユーザーのワークシートは最大500まで復元できます。

詳しくはRecover worksheets owned by a dropped userをご覧ください。

8.5 Release Notes, February 05-06, 2024

外部API認証とシークレットが一般提供

シークレットはスキーマレベルのオブジェクトで、OAuthのリフレッシュトークン値、ユーザー名やパスワードなどの認証情報、その他の機密文字列などの情報を格納することができます。

シークレットを利用するとSnowflakeのみがシークレットに格納された機密情報にアクセスできるため、セキュリティが強化されます。

例えば、ServiceNowなどの外部サービスに対してSnowflakeが認証を行う場合、Snowflakeはシークレット内の認証情報にプログラムでアクセスします。同様に、ストアドプロシージャのハンドラコードがシークレットを参照する場合、そのストアドプロシージャを呼び出すと、Snowflakeはプログラムでシークレットにアクセスします。シークレットを作成した後、ユーザーはシークレットに格納されている機密情報にアクセスできなくなります。

詳しくは外部 API 認証とシークレットをご覧ください。

COPY FILESがプレビュー

COPY FILESを使用すると、ある名前のステージから別のステージにファイルをコピーすることができます。

詳しくはCOPY FILESをご覧ください。

スキーマ内のテーブルのカラムに対する非同期タグ割り当てと、単一の分類イベントに対するタグ付けの自動化がプレビュー

SQLとSnowsightを使用したスキーマ内のテーブルのカラムの非同期分類がプレビューになりました。データスチュワードが分類プロセスを開始し、タグ管理者が後で列にタグを割り当てます。

詳しくはUse Data Classificationをご覧ください。

おまけ:Modern Data Stack全般の最新情報

Snowflakeも含め、個人的に気になったModern Data Stack全般の最新情報についても、定期的にブログにまとめて投稿しております!こちらもぜひご覧ください。