Amazon.comアカウントが優先してAlexaアプリに入れない問題の解決法
師走の候, 今年もいよいよ残りわずかとなってしまいましたが、いかがお過ごしでしょうか、せーのです。
今日はAlexaを初めて使う、という方が以外に落ちがちなアカウントについての問題を解決致します。
Alexa関連アプリのドメインの違いを理解しよう
Alexaは世界中で使われていて、それぞれのスキルはそれぞれのリージョンに結びついています。日本製のスキルは日本リージョンのスキルストアと結びついており、ドイツ製スキルはドイツのスキルストアに表示されます。
Amazonアカウントは各国でドメインがそれぞれ違っており
- alexa.amazon.com(米国)
- alexa.amazon.co.jp(日本)
- alexa.amazon.co.uk(英国)
- alexa.amazon.de(独国)
- alexa.amazon.in(インド)
のようにそれぞれのホストと、それぞれのスキルストアが結びついています。
一方開発者コンソールはAmazon.comに統一されています。各国用のスキルは、開発者コンソール内の「言語」にて設定します。
つまり開発者コンソール内で設定した「言語」と、それぞれのAlexaスキルのホストが結びついて、スキルの発行が行われるわけです。
尚、Alexaアプリで自分がどのホストにログインしているかは「設定」から「Amazon Alexaアプリのバージョン情報」という項目を見ると確認できます。
Amazon.co.jpとAmazon.comではAmazon.comが強い
ここでひとつ問題が起こります。例えばAmazon.comで買い物をしたことがある方(Kindleで洋書を買った、など)はAmazon.co.jpの他に、Amazon.comのアカウントも持っています。この2つのアカウントを持っている場合、Alexaアプリは「Amazon.comアカウントでログインされた」と勘違いして、アメリカリージョンのAlexaアプリでログインしてしまうことがあります。
これは例えwebからalexa.amazon.co.jpにアクセスしてログインしたとしても、自動的にalexa.amazon.comにリダイレクトしたりするのでやっかいです。日本のスキルストアが表示されない、自分で作った開発中の日本語スキルが、Alexaアプリに表示されない、という方はまずこのホストを疑ってみて下さい。
開発者アカウントは更に注意
さらにこの問題をややこしくしているのは、Alexa日本語版リリースに伴い「開発者アカウントの登録もAmazon.co.jpアカウントが許可された」という所にあります。
開発者コンソールは
developers.amazon.com
にあります。つまり、Amazon.comドメインです。
今まではAmazon.comドメインなのでAmazon.comアカウントしかログインすることはできなかったのですが、Alexa日本語版リリースに伴いAmazon.co.jpアカウントで開発者登録、ログインすることが出来るようになりました。
開発者コンソールでスキルを作るためには「開発者」としてコンソールに新規登録する必要があります。
つまり、Amazon.comアカウントとAmazon.co.jpアカウントを2つ持っている方は、それぞれ新規に開発者登録ができるのです。
独自のスキルを作成する時、公開する前はdevelopバージョンとして「開発者アカウントと同じアカウントのAlexaアプリ」のみで確認することができます。この後ご紹介する方法でalexa.amazon.co.jpにログインできたとしても開発者コンソールにログインしているアカウントがAmazon.comアカウントだと、作成したスキルを確認することは出来ないのです。
開発者コンソールはalexaアプリと違い、ドメインがAmazon.comで統一されているので、パット見はその開発者がAmazon.comアカウントなのかAmazon.co.jpアカウントなのか確認する方法は見つけられませんでした。
うーん、ややこしい。
修正
この現象が起きる条件は一般的には「Amazon.co.jpアカウントとAmazon.comアカウントが"同じメールアドレス"、"同じパスワード"で登録されている」というものです。
解決策は実に簡単で「パスワードを変える」というものです。
amazon.comに行き
Your Accountから
設定画面に入り、Login & Securityから
アカウント設定画面に行きます。ここからパスワードを変えればOKです。
ついでに
Amazon.comとか作ってないのにAlexaアプリ、またはalexa.amazon.co.jpに入れないという方もたまに散見されます。それはAmazon.co.jpの「居住国設定」が日本になっていない場合が多いです。
同じくアカウントから設定画面に行き「コンテンツとデバイスの設定」を開きます。
居住国設定から日本の住所を入れればOKです。
まとめ
いかがでしたでしょうか。スキルを作ろうとして止まってしまった方はこちらを参考に設定し直してみて下さい。
それにしても全世界対象でサービスを展開することも珍しくなくなった昨今、こういった「国別ドメイン」などの国境は逆に問題を引き起こすこともあるのだ、と勉強になりました。