Sophos Cloud OptixによるAWS環境の管理
Sophos Cloud Optixをご紹介します。Cloud Optixはパブリッククラウドを対象にしたエージェントレスのSaaS型サービスです。クラウド環境の可視化をできるほか、設定がコンプライアンスに沿っているか確認できます。
環境のセットアップ
https://optix.sophos.com
からログインすると、ポップアップが表示されるので、AWSのセットアップを開きます。検証用に30日間の利用が可能です。
セットアップは、CLIかTerraformで行います。Terraformでできるのは素晴らしいですね。
CLIでの手順を紹介します。セットアップスクリプトをダウンロードします。
$ curl -s https://avidcore.s3-us-west-2.amazonaws.com/configScript.sh -o cloudOptixConfigScript.sh
Custom settingsを選択します。
VPCフローログを有効にするリージョンを選びます。デフォルトでは全てのリージョンで有効になりますが、今回は東京のみ有効にしました。
Lambda関数などが作成されるデフォルトのリージョンは東京にしました。
既存のCloudTrail設定をそのまま使いたいため、CloudTrailの名前を入力しました。デフォルトでは、新しいCloudTrail設定が作成されます。
コマンドが表示されるので、実行します。コマンドに必要な権限はこちらをご覧ください。今回はAdministrator権限でMacから実行しました。スクリプトが行う変更はこちらをご覧ください。ざっくりいうと、CloudTrailやVPCフローログの設定を行い、CloudOptixがそれらの情報を閲覧できるようにします。
香港リージョン(ap-east-1)でエラーが発生しましたが、リージョンを有効化していないためであると考え、無視しました。
Doing region specific operations for region: ap-east-1 An error occurred (UnrecognizedClientException) when calling the CreateFunction operation: The security token included in the request is invalid LAMBDA_FN: created in Region: ap-east-1
連携状態は、Settings>Environmentsで確認できます。
環境の削除
セットアップで作成されたリソースは、以下のスクリプトで削除できます。
curl -s https://avidcore.s3-us-west-2.amazonaws.com/undo-add-account.sh -o undo-add-account.sh undo-add-account.sh
ダッシュボード
CloudOptixの機能を見ていきます。ダッシュボードではアラート件数などを確認できます。
アラート
Critical/Hight/Medium/Lowの4段系でアラートが表示されます。テスト用のIAMユーザーにMFAを割り当てなかったところ、Criticalでアラートが上がりました。
インベントリ
Host、IAM、Network、Serverless、Storageの情報を確認できます。
トポロジ
トポロジでは、AWS環境の可視化が可能です。以下の例では東京リージョンに3つのVPCがあることがわかります。
VPCを選択すると、VPC内のリソースを確認できます。
EC2を選択すると、EC2のインバウンドとアウトバウンドのトラフィックを確認できます。
コンプライアンス
コンプライアンスでは以下のルールの適合状況やレポートを確認できます。
- AWS - CIS Benchmark v1.1
- AWS - EBU R 143
- AWS - FEDRAMP-LowBaseline Compliance
- AWS - FEDRAMP/NIST800-53-High Compliance
- AWS - FEDRAMP/NIST800-53-Low Compliance
- AWS - FEDRAMP/NIST800-53-Moderate Compliance
- AWS - FFIEC Cybersecurity Assessment
- AWS - GDPR
- AWS - HIPAA Security Rule
- AWS - ISO 27001
- AWS - PCI DSS 3.2
- AWS - SOC2 (TSP Section 100A-1)
- AWS - Sophos Cloud Optix Best Practices
設定
Jira、Slack、PagerDutyなどとの連携が可能です。今風ですね!
最後に
Sophos Cloud Optixをご紹介しました。大規模にAWSを利用すると、用途が不明なEC2が発生したり、セキュリティ設定に不備のあるリソースが大量に作成されるなどするため統制が必要になってきます。Cloud OptixはAWS環境を可視化したり、ポリシーに沿っているか自動的に確認することで統制を支援してくれます。今後の記事では、各機能について深掘りして紹介していきます。