ソーシャル向け無料Tableauプロダクト『Tableau Public』 (と『ブラジルW杯』関連作品のご紹介)
Tableau Desktop(デスクトップ版分析ツール), Tableau Server(サーバ版:分析結果共有), Tableau Reader(無料ビューワ)とこれまで計3つご紹介して来ましたTableau Software製品ですが、当エントリでは4つ目となるプロダクトのご紹介をしたいと思います。それがこの『Tableau Public』です。
目次
- ブロガーやフリージャーナリスト向けのTableau Softwareツール『Tableau Public』
- Tableau Publicの特徴
- インストール&各種操作
- 付録:『ブラジルW杯』をテーマに作られたTableauビューのご紹介
- まとめ
ブロガーやフリージャーナリスト向けのTableau Softwareツール 『Tableau Public』
Tableau Publicは『Web上でデータに纏わるストーリーをインタラクティブ伝えたい』と考えている層に向けて提供されているツール、という位置付けのようです。ジャーナリストやブロガー等がこの層に当てはまるでしょうか。
導入もこれまでのプロダクト同様、インストーラを入手して実行するだけ。特に難しい手順も無く、すぐに使い始める事が出来ます。
Tableau Publicの特徴
Tableau Publicには、プロダクトとして以下の様な特徴があります。
無料である
上記の様なコンセプトを掲げている関係もあり、導入・利用は無料となっています。
接続出来るデータの種類に制限がある
デスクトップ版(Tableau Desktop)等は接続先データソースの豊富さも製品の売りのひとつとなっていますが、Tableau Publicに関してはEXCEL、テキスト等接続データソースには制限があります。(詳しくは後述)
利用出来る行数に制限がある
以下情報によると、最新版では、100万行が一度に使えるデータの行数となっている様です。更にストレージ容量についても50MBから1GBに拡張された模様。
一般公開を前提としたサービスである
名前に"Public"とあるように、このプロダクトは一般公開を前提としたものとなっています。ですので、くれぐれも業務に関するデータ等、セキュリティ上一般公開すべきでないデータを用いての操作・公開は行わないように気をつけてください。
インストール&各種操作
成果物の公開についてはアカウントを作成する必要があります。Tableau Publicのサイトにアクセスし、[Login]をクリック。
アカウント作成のリンクをクリックします。
アカウント作成後の画面。プロフィールやギャラリー等のメニューが表示されてますね。
Tableau Publicのインストールを行います。プロダクトサイトにアクセスし、[Download]をクリック。
メールアドレスを入力し、ダウンロードボタンをクリック。
インストーラファイルのダウンロードが始まります。(始まらないようなら所定のリンクをクリックしてダウンロードして下さい)
後は流れに従い導入。
インストール完了後起動。[Open Data]ボタンを押下。
選択可能なデータソースはEXCEL, Textを含めた計4種類に限定されている様です。
以下のサンプルEXECLファイルを使って適当なグラフを1個作ってみました。メニューの[File]から[Save to Web]を選択してみます。
ログインする様に促されるので上記で登録したアカウントでログイン実施。
名前の入力を求められるので任意の値を設定。
保存実行中...
保存完了。URLが表示されますのでこれは後の為に控えておきましょう。
Tableau Publicのサイトにも保存結果が反映されていますね!
控えておいたURLで試しにアクセスしてみます。ちゃんとアクセス出来ました。
付録:『ブラジルW杯』をテーマに作られたTableauビューのご紹介
一般的に『BIツール』と言うと、その名の通り『ビジネス』に関連したデータを扱い、分析するためのツール...というイメージが一般的なのかなと思いますが、Tableauに関しては結構この辺が柔軟と言うかなんというか、ビジネスとはあまり関係無さそうな(?)テーマやネタについても幅広く情報が公開されています。今回紹介しているTableau Publicの『ギャラリー』でその作品の数々を見ることが出来ますので是非観賞してみてください。
そんな中、Tableau Publicで公開されている内容で興味深いものがありましたのでここでご紹介したいと思います。タイトルにも書いてますが、『FIFA ワールドカップ』2014年ブラジル大会に於けるTableau Publicでの作品まとめ的なものが最近アップされていましたので、その内容をさらりと見て行きたいと思います。
こちらはグループリーグに於ける得点ランキング等がまとめられています。
この作品は世界有数の経済誌『フォーブズ』のサイトで紹介されているもの。2010年南アフリカ大会と2014年ブラジル大会の、準々決勝(ベスト8)進出チームの攻撃に関する統計情報をビジュアル化したものです。この辺、準決勝にてブラジルに大勝したドイツの結果が反映されるとどういう風に状況が変わるのでしょうか。
こちらはグループリーグに於ける順位予想。今改めて見てみるとC組日本の予想も想定通りの内容となってしまっておりますね…
ちょっと変わった視点のこちらの作品、グループリーグに於ける開催会場の移動経路に関する情報がまとめられています。グループリーグ及び各国のリンクをクリックする事で、該当する範囲の移動情報がパスで表示されます。
別シートではチーム内に於けるゴールランキングがツリーマップ形式で表示されています。
こちらはプレイヤーの市場価格から『最も価値のあるチームはどこなのか』という情報をまとめています。
まとめ
以上、Tableau Public及びTableau Publicで公開されている作品のご紹介でした。
扱えるデータの種別や件数は限られてしまいますが、Tableauの操作感を試してみるという点ではこのTableau Publicは充分役目は果たせるのでは無いでしょうか。(※ご紹介した範囲を超えるような操作についてはPublicでは対象外となっておりますので、その際はTableau Desktopを使う形となります)
Tableau Publicで公開されている内容については、コンテンツのダウンロードが可能となっています。Tableau Publicサイト内コンテンツの右下[Download]からTableauワークブックが、真ん中下から画像やPDFでエクスポートが可能です。Tableauワークブックで見る事が出来る=どのようにどのビューが作られているかを学ぶ事が出来ますので、興味のあるTableau Publicのビューがあったら落としてみて勉強する、というのも一興かと思います。(※閲覧編集にはTableau Desktopが必要です)
こういう魅力的な成果物を見ていると、分析資料は見せ方次第でその効果は何倍にも大きくなるのだなぁというのを実感します。分析自体もそうですが、分析データの見せ方についてもブラッシュアップを重ねて行きたいものですね。こちらからは以上です。