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[2024.1新機能]TableauもとうとうMetricsファーストなBIツールに!?データを用いた指標をMetricsとして定義し分析を行えるTableau Pulseを試してみた
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さがらです。
先日Tableauの2024.1がリリースされました!
2024.1のリリースに併せて、Tableau CloudでTableau Pulseが使用できるようになりました。そこで早速Tableau Pulseを試してみたので、その内容を本記事でまとめてみます。
Tableau Pulseとは
Tableau Pulseですが、売上や利益などデータを用いた指標を「Metrics」として定義し、各ユーザーがそのMetricsの動きをウォッチ出来る機能となります。
Tableau Pulseの公式ドキュメントは以下になるので、こちらも併せてご覧ください。
事前準備:検証に使用するデータ
今回検証に使用するデータですが、Tableau Pulseは直近の時系列データがないと上手く機能しないため、ChatGPTにリクエストをしてダミーデータのCSVを生成するPythonスクリプトを出してもらい、PythonスクリプトはGoogle Colabで実行してCSVファイルを生成しました。
実際には下図のようなデータとなります。このデータを事前にTableau Cloud上でデータソースとして定義しておき使えるようにしておきます。
事前準備:Tableau CloudにおけるTableau Pulseの有効化
まず、Tableau Cloud上でTableau Pulseを有効化する必要があります。
Tableau Cloudの画面左側の設定から、Tableau Pulse DeploymentでTurn on Tableau Pulseにチェックを入れて有効化すればOKです。特定のグループに所属するユーザーにだけ有効化させることも可能のようです。
Tableau Pulseの起動
前述の有効化設定を行えば、Tableau Cloudの画面左側にTableau Pulseが追加されますので、これを押します。
すると、下図のようにTableau Pulseが立ち上がります!
Metricsの作成
次に、Tableau Pulseのメイン機能でもあるMetricsの作成を行ってみます。
Tableau Pulseの画面で、右上のNew Metric Definitionを押します。
次に、使用するデータソースを選択する画面が出てくるため、事前にパブリッシュしておいたダミーデータを選択してConnectを押します。
すると、Metricsの定義を行う画面となります。今回はECサイトの売上についてMetricsとして定義していきます。
最初にNameとDescriptionを入れます。
次に、Measureを選択します。
選択したMeasureに対する集計方法をAggregationから選択します。
Show sparkline values to date asでは、日付に合わせて累積したRunning totalを表示するか、累積しない(Non-cumulative)かを選択できます。
+ Add Definition Filterでは、対象のMeasureに対して別のディメンションを用いて集計対象とするレコードを絞り込むことが可能です。このDefinition Filterで定義されたフィルターは、Metricsの閲覧者が調整できない値となるため、確定しているMetricsの定義がある場合には使用しましょう。
今回は、注文ステータス列が配送済みとなっているレコードだけで集計するとします。
Time dimensionでは、このMetricsをどの時系列データで見ていくかを定義することができますので、任意のディメンションを選択します。
Compared toでは、Metricsを表示する際に以前のデータと比較したい期間を設定します。デフォルトではPrior PeriodとPrior Yearがありますが、右図のように表示されます。
OptionsのAdjustable metric filtersでは、Metricsを閲覧するユーザー側でフィルターを調整する際のディメンションを選択できます。
OptionsのNumber formatでは、Metricsを表示する単位を選択できます。
また、Insightsタブでは、作成したMetricsについての詳細なドリルダウン分析を行うことが可能です。事前にOptionsのAdjustable metric filtersで定義したディメンションを用いて、ドリルダウン分析が行われるようです。
左側のValue going up isではグラフの色合いを変えたり、Insight Typeでは分析してくれる内容の選択が可能です。
Metricsの定義が終わったら、左下のSave Definitionを押します。
作成されたMetricsの閲覧
次に、作成されたMetricsを閲覧してみます。
Tableau Pulseのホーム画面に戻り、Browse Metricsタブから作成されたMetricsの一覧を見ることができます。先程作成したMetrics総売上を選択します。
すると、Metricsの集計値と使用しているカラムなどの情報が表示されます。更に詳細な情報を見るために、See Detailsを押してみます。
See Detailsを押すと、選択したMetricsについての詳細な分析情報が表示されます。
Breakdownを選択すると、事前に定義していたディメンションでドリルダウンされたグラフを表示することができます。
一番上のAdjustから、フィルターの設定を行うことも可能です。
画面の一番下にはInsightsが表示されており、デフォルトではTableau Pulseが自動で選択したInsightsが1つだけ表示されています。他のInsightsを見るにはWhich 商品名 increased the most?のような表記をクリックすると、見ることができます。
Tableau AIを有効化するとどうなるか確かめてみる
Tableau PulseはTableau AIの機能も使うことができるため、Tableau AIを有効化したときにどのように機能するかを確かめてみます。
Tableau AIの有効化
Tableau Cloudの画面左側の設定から、Tableau AIの可用性に含まれるチェックボックスにチェックを入れて有効化します。
この状態でTableau Pulseを立ち上げると、画面の一番上にTableau AIの有効化に関する表示が出てくるので、Got itを押します。これで、Tableau PulseでのTableau AIの有効化が完了しました!
Tableau AIの効果を確かめてみる
Tableau PulseでTableau AIが上手く機能するには、複数のMetricsを事前に定義し、Followしておく必要があります。
そのため、注文個数と総配送料というMetricsも新しく追加し、各MetricsをFollowしておきます。
この状態でTableau Pulseのトップページに戻りFollowingタブを見ると、Today's Pulseのすぐ下に、Metricsの状況を見て自動で変化した内容について文章化されていることがわかります。どのように変化があったかのInsightsを自動で出してくれるのはありがたいですよね。
最後に
Tableau 2024.1の新機能Tableau Pulseを試してみました。
正直検証する前まで「Tableau Pulseってなんだよ」状態だったのですが、想像以上にMetricsファーストなBI機能だったという感想をいだきました。
私が先日試したSteepと似たようなUIであったので、Metricsを事前に定義することが今後のBIツールのトレンドとなるのではないかと感じました。
現在はMetricsをTableau PulseのGUIベースで定義するしか無いのですが、今後はdbt Semantic LayerやCubeなどのコードでMetricsを定義できるサービスとの連携にも期待したいところです!












































