失敗を分類する。3種類の失敗とは?〜失敗を受け入れるマインドのために
こんにちわ。従業員体験( EX ) の向上がミッションのエンジニアリング統括室に所属しているてぃーびーです。
みなさんは普段どのくらい業務上の失敗をしますか?失敗を見かけますか?
- 明確ではない対象に向けた取り組み
- 新しいことへの挑戦
などをしていくにあたって失敗はつきものです。一言で「失敗」とくくられがちですが、失敗にも種類があります。
そこで、失敗の3分類を紹介します。
失敗の3分類
書籍「恐れのない組織」では、失敗を以下の3つに分類しています。
- 回避可能な失敗
- 複雑な失敗
- 賢い失敗
それぞれについて説明していきます。
回避可能な失敗 - Preventable failures
回避可能な失敗は、ルール・ガイドライン・作業手順などやることが定まっているルーチン業務を対象とする失敗です。
回避可能な失敗が発生する要因の典型例としては
- 形式化不足
- 周知不足
- 理解不足
- スキル不足
などがあります。上位の要因ほど大前提として必要になります。
形式化不足
そもそも整備していないと周知できません。
例えばルールや手順が暗黙化に存在するが、従っていないと後出しで失敗とみなされるようなケースです。
まずは、明文化し、ストック情報として記録しましょう。
周知不足
そもそも周知していないと理解できません。
例えばルールや作業手順がストックしてあってもその情報が知らされていなければ必要な場面で活用されません。
また、フロー情報として Slack 等で1回だけ周知されて、改めて同じ情報を確認したいときに埋まってしまいます。あとから入社した人が気づくこともできません。そのため、必要な情報はストックして周知しましょう。
スキル不足
ルールや作業手順を理解していても、実施するのに十分なスキルがなければうまく実施できません。
例えば、カジュアル面談の実施手順が定まっていて、内容も理解していたとしても未経験のままでは十分な実施は難しい面があります。スキル不足の場合は、トレーニングの実施や、実戦経験を通しての習熟が必要でしょう。カジュアル面談の例だったら、模擬面談によるトレーニングの実施ができます。そのうえで、不慣れな期間は経験者と一緒に出席することで面談の質は保ちつつ、経験を積むことができます。
その他
ここまで挙げた以外の失敗要因だと、以下のようなものもあるでしょう。
- 形式化の質不足 - 形式化されているが内容がわかりにくい
- 注意力不足 - 集中力の不足によるうっかりミス
複雑な失敗 - Complex failures
複雑な失敗は、複数の要素が関わり合うような業務や、個別の顧客の要望に合わせた対応が必要になるような業務で発生するような失敗です。
複雑な失敗が発生する要因の典型例としては
- 誤って形式化された業務プロセス
- 複雑な業務プロセスの未整理
- 難易度の高い業務
などがあります。
どれについても言えるのが、問題を見つけたら継続してプロセスの改善や、改善したプロセスの形式化を続けていくことです。
また、失敗を完全に防ぐことは難しいため、失敗を素早く検知できるようにしたり、失敗が発生した際にリカバリーしやすくしたり、被害を最小にできるようにすることが大切です。
賢い失敗 - Intelligent failures
賢い失敗は、正解が全くわからなく、何が成功するか試してみないとわからないような領域での失敗です。
賢い失敗が発生する典型例としては
- 仮説検証
- 実験
などです。これらは不明点を明らかにする意味で失敗すること自体に大きな価値があります。
大事なのは失敗から学習をすることや、成功に向けて試行が必要な範囲を少しずつ狭め、成功に近づけていくことです。
まとめ
失敗の3分類を紹介しました。
- 回避可能な失敗
- 複雑な失敗
- 賢い失敗
2, 3 については失敗はつきものです。また、 1 においても失敗を完全に防ぐことは難しいため、まずは失敗は当たり前に存在するものとし、どう改善するか、何を学ぶかに意識を向けることができるようしたいところです。