リモートワークの補助魔法「Slack 分報」の3つの利点

2021.11.10

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こんにちわ。てぃーびーです。

みなさんはリモートワークをしていますか? 東京都の調査によると2021年5月のリモートワークの実施率は 64.8 %です。

テレワーク実施率調査結果 / 東京都

クラスメソッドもフルリモートに対応した会社です。今月入社した私も、初日からフルリモート勤務で、面談・選考を通して一度もオフィスにいっていません。以下にリモートワークに対応している企業の一覧がまとまっており、クラスメソッドもあります。

remote-in-japan

便利に活用されているリモートワークですが、それによって新たな課題を抱える企業も多いのではないでしょうか? 私は分報が課題解決の一助となると考えています。その根拠となる分報の4つの利点をまとめ、それを踏まえた分報の活用方法についてまとめます。

ここで扱わないもの

  • 分報利用における課題

分報とは?

分報とは、 Slack で Twitter のように活用されるチャネルです。独り言のように思考を書き流し、興味がある人は反応してリプライをする。 Emoji で反応するもよし。そんな使われ方です。一般的には接頭辞として「times-」を付与し、後ろに名前 or ニックネームを続けたチャネル命名をします。

詳しくは、分報の生みの親である Craftsman Software の記事をご確認ください。

Slackで簡単に「日報」ならぬ「分報」をチームで実現する3ステップ 〜Problemが10分で解決するチャットを作ろう〜

3つの利点

  1. Visualization - 可視化
  2. Social Presence - 存在感
  3. Recognition - 承認

1. Visualization - 可視化

分報に書き流された思考は業務上のプロセスの一部です。プロセスの可視化には様々なメリットがあります。

業務において実際の価値を生み出すのはアウトプットです。アウトプットの質や効率を決めるのはプロセスであり、プロセスが可視化されるということは仕事の質、効率の改善の材料を得ることになります。個人単位でみれば個人の仕事ぶりの成長の材料ともいえます。

困りごと、ハマっている部分も可視化されます。自発的に助けを求めることも大切ですが、まずはふわっと分報に書いておいてもらうだけでも助けやすくなります。

困りごとの解決過程で誰が何を知っているか、いわゆる Know who , トランザクティブメモリと呼ばれるものが可視化されます。 iwashi さんの記事にあるお話がまさにそれです。

後から気づいたSlackでの分報がもたらすメリット

2. Social Presence - 存在感

創造的な活動においてメンバー同志のコミュニケーションは重要な役割を果たします。 オンライン環境でコミュニケーションに熱量を生み出していくためには、オンライン環境での存在感= Social Presence  が大切になります。分報での発言が増えることで、そこからのやりとり、 Emoji Reaction などコミュニケーションが増えやすくなります。

Social Presence は、神谷 俊さんの書籍「遊ばせる技術 チームの成果をワンランク上げる仕組み 」で得た情報です。この書籍でもリモートワーク環境における取り組み方に関して様々な情報が得られます。

3. Recognition - 承認

OKR の運用において CFR というものが大切とされています。 CFR の R が Recognition = 承認です。 CFR に関しては馬田さんの以下の記事をご確認ください。

OKR を支える CFR

CFR が大切なのは OKR に限定されるわけではありません。挨拶、感謝。ちょっとしたことでも積み重ねが個々人の取り組みへのポジティブ・フィードバックとなり、意欲や自信につながります。実際私は前職でかつひささんからの Slack での Emoji Reaction でそれを実感することがたびたびありました。また、私は前職で色んな人の分報の始業発言と終業発言に対して「おはよう」「おつかれさま」の Emoji Reaction を毎日欠かさずしていたのですが、退職時にもらった寄せ書きにそれが地味に嬉しかった、という意見が複数ありました。

3つの利点を踏まえた活用方法

  • 個人の活用法
    • 自分の考えていること、やっていること、困っていることを気軽に発言していきいましょう
    • 一定以上の頻度で発言していきましょう。
    • 業務上の内容だけではなく、趣味など個人的な交流に繋がる内容も発言していきいましょう
    • 自分以外の人の分報の話題に Emoji Reaction をしたり、リプライを送りましょう
  • 仕組み
    • 分報の案内を用意して、確実に分報の存在を伝えるようにしましょう
    • 全員が分報とはなにかを知っているわけではありません。どのようなものか伝えることができるようにしましょう
    • 個々人が作成した分報の存在を伝える仕組みを用意しましょう

Tips

クラスメソッドでは個々人の情報を Proflly というサービスに集約しています。社内の誰かについて知りたい場合、ここが閲覧されます。そこで、私は Proflly の登録情報に私の分報へのリンクを設定しました。

逆に分報の Bookmark には Proflly へのリンクを設定してあります。

まとめ

分報はリモートワークの課題に対する銀の弾丸ではありません。しかし、いくらかの課題の痛みを緩和してくれます。 ふわっとかけられた強化魔法のような存在といえるでしょう。