Alteryxの時系列予測(TS Forecast)使い方や活用例を紹介
Alteryxの「時系列予測(TS Forecast)」について、主な使い方や活用例を紹介します。
時系列予測とは?
「時系列予測」はAlteryxで扱っている時系列モデル「ETS」「ARIMA」の出力データをグラフやテーブル形式に可視化するツールです。
注意点としては「時系列予測」単体で予測分析する機能があるわけではなく、あくまで【ETSまたはARIMAのツールから出力される結果を可視化するツール】になります。
そのため「時系列予測」を使う際は、事前に「ETS」か「ARIMA」のモデルを作成しておく必要があります。
各モデルの設定については以下記事を参照ください。
時系列予測の使い方
「時系列予測」の使い方について解説します。
「ETS」「ARIMA」の出力Oにつなぐ
「時系列予測」を使う際は「ETS」または「ARIMA」の出力Oにつなげます。
出力O以外のRやIにつなぐと以下のようにエラーが出ます。
ちなみに「ETS」「ARIMA」の出力RとIの中身を見たい場合は「閲覧」をつなぐことで可視化ができます。
時系列予測で設定できるもの
ポイント予測のフィールド名
予測値のフィールド名を決めることができます。
デフォルトでは「予測」と入っています。
より大きな信頼区間のパーセント値
ここで指定した確率で変動する範囲の予測値を算出します。
デフォルトでは「95」が入ってますが、これは95%の確率で変動する予測値の上限と下限を出力します。
より小さな信頼区間のパーセント値
【より大きな信頼区間のパーセント値】よりも低い確率で変動する範囲の予測値を算出します。
デフォルトでは「80」が入っており、これは80%の確率で変動する予測値の上限と下限を出力します。
予測する将来の期間数
予測分析で出すレコード数を設定します。
デフォルトでは「6」が入っており、この状態だと6レコードが表示されます。
レコード間隔はつなげる「ETS」「ARIMA」のターゲットフィールドの頻度に起因します。
時系列予測から出力されるもの
「時系列予測」には「O」「R」「I」の3つの出力がされます。
以下それぞれの出力について解説します。
「O」の出力
「予測する将来の期間数」で指定したレコード数分の予測データを出力します。
予測されるデータは「通常の予測値」と「より大きな信頼区間のパーセント値で指定した上限下限」と「より小さな信頼区間のパーセント値で指定した上限下限」になります。
例えば2001年~2009年の月別データを基に、2010年1月~6月を予測したい場合以下の感じで出力されます。
「R」の出力
「閲覧」をつなぐことで可視化ができます。
Oで出力されるテーブルデータと実測値と予測値を合わせたグラフが確認できます。
「I」の出力
「閲覧」をつなぐことで可視化ができます。
実測値と予測値を合わせたグラフをHTML化したもので確認できます。
時系列予測と時系列比較
「時系列予測」をうまく活用するやり方の1つとして、つなげる前の「ETS」と「ARIMA」を「時系列比較」で比べてみて、最適な分析モデルをつないで活用するやり方があります。
投入するデータによって「ETS」と「ARIMA」の精度はちょくちょく変わります。
そのため予測の精度としてどちらが適性のあるモデルかを事前に「時系列比較」で判断し、精度の高い方のモデルを「時系列予測」につなぐことで予測値の精度を上げることができます。
「時系列比較」については以下の記事で紹介してます。
時系列予測の活用例
こちらでは実際に「時系列予測」を使ってどのようなことができたかの検証記事を紹介します。
企業の売上、社員数を予測
まとめ
以上Alteryxの「時系列予測(TS Forecast)」について主な使い方や活用例の紹介でした。