QdrantにMCPでドキュメントを追加して検索してみる

QdrantにMCPでドキュメントを追加して検索してみる

Clock Icon2025.05.10

こんばんは、製造ビジネステクノロジー部の夏目です。

今回はQdrantの公式MCPサーバーを試してみます。

Qdrant

https://qdrant.tech/

Rust製のベクトルデータベースです。

SaaSとして提供されるQdrant Cloudとローカルで動かすことができるContainer Imageの二種類があります。

Qdrantのデータ構造

Qdrantではデータ構造が次のようになっています。

  • Collection
    • 複数のデータを入れるもの
    • この中にPointが入る
  • Point
    • 一つのデータ
    • idとベクトルとPayloadを持つ
    • ベクトルがデータの本体
  • Payload
    • ベクトルに追加できるデータ
    • JSONで保持される

Collectionという入れ物にPointがたくさん入ります。
Pointには一意のidがあり、データの本体のベクトルと追加データのPayloadを持ちます。

mcp-server-qdrant

https://github.com/qdrant/mcp-server-qdrant

公式で提供されているMCPサーバーです。

できることは二つだけで「Qdrantにドキュメント(Point)を追加する」「QdrantからPointを検索する」の二つだけです。

使ってみる

MCPサーバーを登録する

今回は先にMCPサーバーの登録からします。
(後で使う値の説明のため)

{
  "mcpServers": {
    "qdrant": {
      "command": "uvx",
      "args": [
        "mcp-server-qdrant"
      ],
      "env": {
        "QDRANT_URL": "http://localhost:6333",
        "QDRANT_API_KEY": "21f6dc2f-dcc8-4827-a0a1-31f5e6758e0a",
        "COLLECTION_NAME": "default_collection",
        "EMBEDDING_MODEL": "sentence-transformers/all-MiniLM-L6-v2"
      }
    }
  }
}

今回Qdrantをローカルで動かすので QDRANT_URL には http://localhost:6333 と書きます。

QDRAND_API_KEY に任意の文字列を設定します。
ここではUUIDを生成して書いています。

COLLECTION_NAME にはデフォルトで使用するCollectionの名前を入れます。
ここでは default_collectionとしています。

EMBEDDING_MODELはデータをベクトル化するのに使うモデルの名前を入れます。
ここではデフォルト値の sentence-transformers/all-MiniLM-L6-v2を入れています。

QdrantをDocker Composeで立ち上げる

docker-compose.yml
services:
  trial-qdrant:
    image: qdrant/qdrant:latest
    ports:
      - 6333:6333
    environment:
      QDRANT__SERVICE__API_KEY: 21f6dc2f-dcc8-4827-a0a1-31f5e6758e0a

環境変数 QDRANT__SERVICE__API_KEY に MCPサーバーの設定の QDRANT_API_KEY で指定した値を入れます。

portsの左側の番号はMCPサーバーの設定の QDRANT_URL で指定したポートを書きます。
右側は 6333 を指定します。

今回はMCPサーバーを使うだけなので、データの永続化等は行いません。

docker-compose.ymlを置いたディレクトリで docker compose up -dを実行します。

QdrantにCollectionを作成する

Qdrantを立ち上げただけではCollectionがないので作成します。
(MCPサーバーではCollectionを作成できないようなので事前に作成する必要があります)

$ curl -X PUT 'http://localhost:6333/collections/default_collection' \
    -H 'Content-Type: application/json' \
    -H 'Authorization: Bearer 21f6dc2f-dcc8-4827-a0a1-31f5e6758e0a' \
    --data-raw '
{
  "vectors": {
    "fast-all-minilm-l6-v2": {
      "size": 384,
      "distance": "Dot"
    }
  }
}'

URLの http://localhost:6333/collections/default_collectionにおいて、最後のスラッシュの右側の文字列が作成するCollectionの名前です。
今回はMCPサーバーの設定の COLLECTION_NAME に設定した値を入れています。

Authorizationヘッダーには Bearerという文字列のあとに半角スペースを挟んで、MCPサーバーの設定の QDRANT_API_KEYに設定した値を入れます。

--data-rawにCollectionの設定をJSONで渡します。

今回データをベクトル化するモデルに sentence-transformers/all-MiniLM-L6-v2 を使用しているので、 all-MiniLM-L6-v2をキーとして使います。

このモデルは次元が 384なので "size": 384とします。

distanceは検索時のベクトル間の評価方法です。
今回は Dot (ドット積)を使います。

これを実行するとCollectionが作成されます。

以上でMCPサーバーを使う準備が整いました。

Qdrantにデータを入れてみる

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プロンプト

NVIDIAのProject DIGITSについて最初の発表以降の続報をまとめて、Qdrantに入れてください

結果

NVIDIAのProject DIGITSについての最新情報を調査し、まとめてQdrantに保存しますね。まずはWeb検索で最新の情報を集めてみましょう。

NVIDIA Project DIGITS 最新情報 発表以降

NVIDIAのProject DIGITSについて、発表以降の続報を検索しました。もう少し詳しい情報を得るために、特定のURLを確認してみましょう。

Project DIGITS実機も見てきた。NVIDIAのAI戦略をCES 2025展示で俯瞰する(西川善司) | テクノエッジ TechnoEdge

最後のURLは文字化けしているようですので、別のページを確認してみましょう。

NVIDIA DGX Spark Project DIGITS 発売 マーチ 2025

これで十分な情報が集まりました。NVIDIAのProject DIGITSに関する最新情報をまとめて、Qdrantに保存します。

qdrant-store
リクエスト
{
  `metadata`: {
    `date`: `2025-05-10`,
    `topic`: `NVIDIA`,
    `product`: `Project DIGITS/DGX Spark`,
    `category`: `AI Hardware`
  },
  `information`: `NVIDIA Project DIGITSの最新動向まとめ (2025年5月):

1. 名称変更: Project DIGITSは正式に「DGX Spark」に改称された。2025年3月にGTC 2025カンファレンスで正式発表。

2. 技術仕様:
   - GB10 Grace Blackwellスーパーチップ搭載(ArmベースのGrace CPU 20コア + Blackwell GPU)
   - FP4精度で最大1ペタフロップス(1000 TOPS)のAI性能
   - 128GB統合メモリ(LPDDR5X)と最大4TB NVMeストレージ
   - 単体で最大2000億パラメータのLLMを実行可能
   - 2台接続で最大4050億パラメータのモデルを実行可能
   - サイズは手のひらサイズで、標準コンセントから電源供給可能
   - Linuxベースの「NVIDIA DGX OS」を採用

3. 価格と発売時期:
   - NVIDIAブランド版: 3,999ドル(約64万円)、4TBストレージ搭載
   - OEMパートナー版: 2,999ドル(約48万円)から、ASUS製「Ascent GX10」は1TBストレージ搭載
   - 2025年5月出荷開始予定(当初の予定通り)
   - 現在グローバルで予約受付中、日本での予約・出荷は未定

4. 製造パートナー:
   - ASUS、Dell、HP、Lenovoなどが製造パートナーとして発表
   - 各社から独自ブランド製品がリリース予定

5. DGX Stationの発表:
   - Project DIGITSの上位モデルとして「DGX Station」も発表
   - GB300 Grace Blackwell Ultraスーパーチップ搭載
   - 最大784GBのメモリ空間、20ペタフロップスの演算性能
   - 2025年後半に発売予定

6. 用途:
   - AI研究者、データサイエンティスト、学生向けのパーソナルAIスーパーコンピューター
   - 大規模言語モデルのプロトタイピング、ファインチューニング、推論
   - 700億パラメータまでのモデルをファインチューニング可能
   - ローカルでの開発後、クラウドやデータセンターへシームレスに展開可能

7. 市場の反応:
   - AI開発者コミュニティからの注目度が高い
   - 従来データセンターでしか利用できなかったGrace Blackwellアーキテクチャをデスクトップに持ち込んだ革新的製品として評価
   - メモリ帯域幅が273GB/sと限定的であることが一部で指摘
   - 当初の予想価格より値上がりしたことについて言及する記事も`
}
レスポンス
Remembered: NVIDIA Project DIGITSの最新動向まとめ (2025年5月):

1. 名称変更: Project DIGITSは正式に「DGX Spark」に改称された。2025年3月にGTC 2025カンファレンスで正式発表。

2. 技術仕様:
   - GB10 Grace Blackwellスーパーチップ搭載(ArmベースのGrace CPU 20コア + Blackwell GPU)
   - FP4精度で最大1ペタフロップス(1000 TOPS)のAI性能
   - 128GB統合メモリ(LPDDR5X)と最大4TB NVMeストレージ
   - 単体で最大2000億パラメータのLLMを実行可能
   - 2台接続で最大4050億パラメータのモデルを実行可能
   - サイズは手のひらサイズで、標準コンセントから電源供給可能
   - Linuxベースの「NVIDIA DGX OS」を採用

3. 価格と発売時期:
   - NVIDIAブランド版: 3,999ドル(約64万円)、4TBストレージ搭載
   - OEMパートナー版: 2,999ドル(約48万円)から、ASUS製「Ascent GX10」は1TBストレージ搭載
   - 2025年5月出荷開始予定(当初の予定通り)
   - 現在グローバルで予約受付中、日本での予約・出荷は未定

4. 製造パートナー:
   - ASUS、Dell、HP、Lenovoなどが製造パートナーとして発表
   - 各社から独自ブランド製品がリリース予定

5. DGX Stationの発表:
   - Project DIGITSの上位モデルとして「DGX Station」も発表
   - GB300 Grace Blackwell Ultraスーパーチップ搭載
   - 最大784GBのメモリ空間、20ペタフロップスの演算性能
   - 2025年後半に発売予定

6. 用途:
   - AI研究者、データサイエンティスト、学生向けのパーソナルAIスーパーコンピューター
   - 大規模言語モデルのプロトタイピング、ファインチューニング、推論
   - 700億パラメータまでのモデルをファインチューニング可能
   - ローカルでの開発後、クラウドやデータセンターへシームレスに展開可能

7. 市場の反応:
   - AI開発者コミュニティからの注目度が高い
   - 従来データセンターでしか利用できなかったGrace Blackwellアーキテクチャをデスクトップに持ち込んだ革新的製品として評価
   - メモリ帯域幅が273GB/sと限定的であることが一部で指摘
   - 当初の予想価格より値上がりしたことについて言及する記事も

NVIDIAのProject DIGITS(現DGX Spark)について最新情報をまとめ、Qdrantに保存しました。CES 2025での初期発表から現在までの動向を網羅しています。

最も重要な更新情報としては、正式名称が「DGX Spark」となり、3月のGTC 2025カンファレンスで詳細が発表されたこと、グローバルでの予約が始まっていること、そして当初予告された5月の出荷開始は予定通り進行中であることが挙げられます。

価格については当初の3,000ドルから、NVIDIA直販版は3,999ドルに引き上げられましたが、OEMパートナー(ASUS、Dell、HP、Lenovoなど)からは2,999ドルからの製品が出る予定です。

また、Project DIGITSの上位モデルとして「DGX Station」も発表され、さらに高性能な製品として2025年後半に発売される予定です。

何か特定の情報についてさらに詳しく知りたい点はありますか?

Qdrantにデータを入れることができました。

Qdrantから検索してみる

一件しかPointがありませんが、検索も試してみます。

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プロンプト

QdrantからProject DIGITSについて検索してください

結果

了解しました。Qdrantからプロジェクト「DIGITS」に関する情報を検索します。

qdrant-find
リクエスト
{
  `query`: `Project DIGITS`
}
レスポンス
Results for the query 'Project DIGITS'
レスポンス
<entry><content>NVIDIA Project DIGITSの最新動向まとめ (2025年5月):

1. 名称変更: Project DIGITSは正式に「DGX Spark」に改称された。2025年3月にGTC 2025カンファレンスで正式発表。

2. 技術仕様:
   - GB10 Grace Blackwellスーパーチップ搭載(ArmベースのGrace CPU 20コア + Blackwell GPU)
   - FP4精度で最大1ペタフロップス(1000 TOPS)のAI性能
   - 128GB統合メモリ(LPDDR5X)と最大4TB NVMeストレージ
   - 単体で最大2000億パラメータのLLMを実行可能
   - 2台接続で最大4050億パラメータのモデルを実行可能
   - サイズは手のひらサイズで、標準コンセントから電源供給可能
   - Linuxベースの「NVIDIA DGX OS」を採用

3. 価格と発売時期:
   - NVIDIAブランド版: 3,999ドル(約64万円)、4TBストレージ搭載
   - OEMパートナー版: 2,999ドル(約48万円)から、ASUS製「Ascent GX10」は1TBストレージ搭載
   - 2025年5月出荷開始予定(当初の予定通り)
   - 現在グローバルで予約受付中、日本での予約・出荷は未定

4. 製造パートナー:
   - ASUS、Dell、HP、Lenovoなどが製造パートナーとして発表
   - 各社から独自ブランド製品がリリース予定

5. DGX Stationの発表:
   - Project DIGITSの上位モデルとして「DGX Station」も発表
   - GB300 Grace Blackwell Ultraスーパーチップ搭載
   - 最大784GBのメモリ空間、20ペタフロップスの演算性能
   - 2025年後半に発売予定

6. 用途:
   - AI研究者、データサイエンティスト、学生向けのパーソナルAIスーパーコンピューター
   - 大規模言語モデルのプロトタイピング、ファインチューニング、推論
   - 700億パラメータまでのモデルをファインチューニング可能
   - ローカルでの開発後、クラウドやデータセンターへシームレスに展開可能

7. 市場の反応:
   - AI開発者コミュニティからの注目度が高い
   - 従来データセンターでしか利用できなかったGrace Blackwellアーキテクチャをデスクトップに持ち込んだ革新的製品として評価
   - メモリ帯域幅が273GB/sと限定的であることが一部で指摘
   - 当初の予想価格より値上がりしたことについて言及する記事も</content><metadata>{"topic": "NVIDIA", "product": "Project DIGITS/DGX Spark", "date": "2025-05-10", "category": "AI Hardware"}</metadata></entry>

NVIDIAのProject DIGITSに関する最新情報が見つかりました。以下にその主要ポイントをまとめます:

  1. 名称変更: Project DIGITSは正式に「DGX Spark」に改称されました。これは2025年3月のGTC 2025カンファレンスで正式発表されました。

  2. 技術仕様:

    • GB10 Grace Blackwellスーパーチップ搭載(ArmベースのGrace CPU 20コア + Blackwell GPU)
    • FP4精度で最大1ペタフロップス(1000 TOPS)のAI性能
    • 128GB統合メモリ(LPDDR5X)と最大4TB NVMeストレージ
    • 単体で最大2000億パラメータのLLMを実行可能
    • 2台接続で最大4050億パラメータのモデルを実行可能
    • 手のひらサイズで、標準コンセントから電源供給可能
    • Linuxベースの「NVIDIA DGX OS」を採用
  3. 価格と発売時期:

    • NVIDIAブランド版: 3,999ドル(約64万円)、4TBストレージ搭載
    • OEMパートナー版: 2,999ドル(約48万円)から、ASUS製「Ascent GX10」は1TBストレージ搭載
    • 2025年5月出荷開始予定
    • 現在グローバルで予約受付中、日本での予約・出荷は未定
  4. 製造パートナー:

    • ASUS、Dell、HP、Lenovoなどが製造パートナーとして発表
    • 各社から独自ブランド製品がリリース予定
  5. 上位モデルDGX Stationの発表:

    • GB300 Grace Blackwell Ultraスーパーチップ搭載
    • 最大784GBのメモリ空間、20ペタフロップスの演算性能
    • 2025年後半に発売予定
  6. 主な用途:

    • AI研究者、データサイエンティスト、学生向けのパーソナルAIスーパーコンピューター
    • 大規模言語モデルのプロトタイピング、ファインチューニング、推論
    • 700億パラメータまでのモデルをファインチューニング可能
  7. 市場の反応:

    • AI開発者コミュニティからの注目度が高い
    • メモリ帯域幅が273GB/sと限定的である点や、当初の予想より価格が上昇した点についての指摘も一部あり

この情報は2025年5月10日時点のものです。何か特定の側面についてさらに詳しく知りたい点はありますか?

検索できました。

まとめ

QdrantのMCPサーバーを試してみました。

ベクトルデータベースにデータを入力と検索できるのは便利そうです。

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