コミュニケーションにおけるコンテキスト共有とその種類
2025.02.26こんにちは。人事グループ・組織開発室に所属し、組織開発を担当しているてぃーびーです。
仕事において、あらゆる場面でコミュニケーションが必要になります。コミュニケーションにおいて意図を正しく伝えなければ、想定と異なる判断や行動を招く可能性があります。意図を正しく伝えるために必要な要素の一つとしてコンテキストの共有があります。この記事では、コミュニケーションにおけるコンテキストの共有とその種類についてまとめます。
コンテキスト共有とは
コンテキスト共有とは、コミュニケーションの背景や前提情報を共有し、相手と共通の理解を持つことを指します。
単なる情報のやりとりだけでなく、「なぜそれが重要か」「どのような状況か」といった背景も含めて伝えることがポイントです。これにより、誤解を防ぎ、スムーズな意思疎通や意思決定が可能になります。
逆に、コンテキストが適切に伝わらないと、以下のような悪影響があります。
- 意図が正しく伝わらない
- 判断ミスが起こる
- コミュニケーションコストが増える
コンテキスト共有の種類
共有が必要なコンテキストには以下のような種類があります。
- 言語的コンテキスト
- 非言語的コンテキスト
- 文化的コンテキスト
- 状況的コンテキスト
- 技術的コンテキスト
1. 言語的コンテキスト
言語的コンテキストは、言葉や文字を通じて伝達される情報です。
文法や表現として曖昧さを減らし、適切に伝えることができているかどうかによって伝わる情報が変わります。例えば、主語や目的語を省略したり、指示語を多用すると、コンテキストの情報は不足し、意図が伝わらない可能性が高まります。
2. 非言語的コンテキスト
非言語的コンテキストは、言葉以外の手段で伝達される情報です。
表情、声、身振りなどで感情や意図を伝える役割を果たします。逆に、ポジティブな話題でしかめっ面をしていたら、本来の意図とは違う形で伝わってしまうかもしれません。
3. 文化的コンテキスト
文化的コンテキストは、会社・部門・チームなどに存在する価値観、習慣、信念など、文化に根ざした背景情報です。
普段から文化的な前提が共有され、関係者に浸透していることで、同じ情報を伝えられた場合でも、文化に沿った解釈になります。逆に文化的な前提が不足していると、文化から外れた解釈になります。
4. 状況的コンテキスト
状況的コンテキストは、特定の時間・場所・環境など、その場の状況に関する情報です。いわゆる5W1Hで共有するような情報にあたります。
コミュニケーションを取る相手との業務上の関係性が遠いほど、状況的コンテキストを手厚く補足する必要があります。
5. 技術的コンテキスト
技術的コンテキストは、技術や専門知識に関する前提情報です。
専門領域が異なる相手や、同じ専門領域でもジュニアな相手とやりとりする場合、専門用語をそのまま使わずに噛み砕いて伝える必要があります。
コンテキストの付加と不要な情報の除外のバランス
以上に挙げたように、仕事においては、前提情報が不足しないように、十分な情報量で物事を伝えることが大切です。
一方で、いつでも、どんな相手でも情報を大量に補足すればいいとは限りません。あくまでそれぞれの状況に即して、必要最小限の情報を補足するのが理想です。不要な情報を削ぎ落とす視点も併せ持つ必要があります。考え方としては、以下にまとめた思考の枝刈りが参考になります。
