TypeScriptの環境構築から分かる、Jestを使用したテストの方法
こんにちは、戸田です。
このブログではTypeScriptの環境構築からJestを使用した簡単な四則演算のテストの方法を解説します。
環境構築
まずは環境構築をします。 今回はかなりシンプルな環境を構築します。
今回使用した環境は以下です。
- Node.js v21.5.0
- TypeScript v5.4.0
- Jest v29.7.0
TypeScriptのインストール
package.jsonをセットアップする npm init -y TypeScriptをインストールする npm install typescript --save-dev Node.jsのプログラムに必要な型宣言ファイルnode.d.tsをインストール npm install @types/node --save-dev TypeScriptの設定ファイルtsconfig.jsonを初期化 npx tsc --init --rootDir src --outDir lib --esModuleInterop --resolveJsonModule --lib es6,dom --module commonjs
作業フォルダ・ファイルを作る
以下のようなファイル構造になるようにフォルダとファイルを作成してください TypeScriptのファイル名は何でもいいので自由に決めても大丈夫です。
. └── src ├── index.ts └── tests └── index.test.ts
これでTypeScriptの環境が完成しました。
Jestのインストール
jestのインストール
npm i jest @types/jest ts-jest -D
プロジェクトフォルダにjest.config.jsを作成して以下を貼り付ける
module.exports = { "roots": [ "<rootDir>/src" ], "testMatch": [ "**/__tests__/**/*.+(ts|tsx|js)", "**/?(*.)+(spec|test).+(ts|tsx|js)" ], "transform": { "^.+\\.(ts|tsx)$": "ts-jest" }, }
テストを実行してみる
実行コード記述
// 足し算関数 export const add = (a: number, b: number) => a + b; // 引き算関数 export const subtract = (a: number, b: number) => a - b; // 掛け算関数 export const multiply = (a: number, b: number) => a * b; // 割り算関数 export const divide = (a: number, b: number) => { if (b === 0) { throw new Error("0で割ることはできません"); } return a / b; };
テストコード記述
import { add, subtract, multiply, divide } from "../index"; // 足し算のテスト test("1 + 2 = 3", () => { expect(add(1, 2)).toBe(3); }); // 引き算のテスト test("5 - 3 = 2", () => { expect(subtract(5, 3)).toBe(2); }); // 掛け算のテスト test("3 * 4 = 12", () => { expect(multiply(3, 4)).toBe(12); }); // 割り算のテスト test("10 / 2 = 5", () => { expect(divide(10, 2)).toBe(5); }); // 0で割ることのテスト test("10 / 0 で'0で割ることはできません'", () => { // エラーをスローする際はコールバック関数でないといけない expect(() => divide(10, 0)).toThrow("0で割ることはできません"); });
実行する
npx jest
実行結果
今回は全て動作が正しいのでエラーはありませんでした。
自分でコードを変えてエラーを発生させ、エラー時はどうなるのか確認するとテストの理解が深まります。
PASS src/tests/index.test.ts ✓ 1 + 2 = 3 (1 ms) ✓ 5 - 3 = 2 ✓ 3 * 4 = 12 ✓ 10 / 2 = 5 ✓ 10 / 0 で'0で割ることはできません' (2 ms) Test Suites: 1 passed, 1 total Tests: 5 passed, 5 total Snapshots: 0 total Time: 0.734 s, estimated 1 s Ran all test suites.
コードの説明
/src/index.tsは簡単な計算のプログラムなので説明は省きます。
このプログラムでは足し算のテストを行います。
test("1 + 2 = 3", () => { expect(add(1, 2)).toBe(3); }); </pre> <h3>test関数</h3> <pre>test関数の第一引数にテスト名、第二引数にコールバック関数を記述します。 test関数の中で例外が起きるとエラーとなります。逆に例外が起きなければ成功になります test("テスト名", callback)
expect関数
expectはテストをする際に必ず使用する関数です。 expect単体では呼び出さず、何らかをアサートするマッチャ関数とともに使用します。
以下のコードの場合tobe
がマッチャ関数です。
tobeはexpectで入力した結果(actual)が期待する値(expected)かを判定します。
expect(actual).tobe(expected)
まとめ
今回は環境構築とテストを簡単に行うための方法の解説をしました。実際のテストはもっと複雑でさまざまなテストケースがあるはずなので、詳しくは以下の参考サイトから調べてみてください。