クラスメソッドにUnitreeのGo2がやってきた

クラスメソッドにUnitreeのGo2がやってきた

2026.02.01

go2 - eyecatch

ある日やってきた犬型ロボット

なんと先日、クラスメソッドにUnitree社の犬型ロボット「Go2」がやってきました!

オフィスでランチを食べていたら、大きなスーツケースのようなものが運び込まれてきて「なんだ...?」と思っていたところ、開封されて中から出てきたのは犬型ロボット。

このロボットが来るという話は前々から聞いていたものの、恥ずかしながら私、Go2を含めたUnitree社のロボットについては「なんとなく存在を知っている」程度で、詳しい知識は全然ありませんでした。

そこで「そもそもGo2ってどういうものなんだ?」と個人的に調べてみたので、その内容を共有します。

クラスメソッドとロボット

ちなみに、クラスメソッドでは人型ロボットもお迎えする予定があるとか。

そして気がついたら、こんな求人も出ていました。
https://careers.classmethod.jp/requirements/engineer-physical-ai/

カジュアル面談も随時やっていますので、気になる方はぜひお申し込みください!
https://classmethodcasual.hp.peraichi.com/

どなたにカジュアル面談を申し込めばいいかわからない場合は、上記ページ下部の「どのポジションの話を聞くか迷っている方へ」をご参照ください。

Unitree Roboticsとは

Unitree Robotics(宇樹科技)は、2016年に中国・杭州で設立されたロボティクス企業です。四足歩行ロボットの開発・製造で知られており、Boston Dynamics社のSpotなどと比較して低価格ながら高性能な製品を提供することで注目を集めています。
近年は四足歩行ロボットに加え、ヒューマノイドロボット(G1、H1など)の開発にも力を入れており、ロボティクス分野で存在感を高めています。

Go1について

Unitree Go1は、Unitree社が2021年に発表した小型四足歩行ロボットです。

GO2はこのGo1の後継機として2023年に発表されたモデルです。

GO2の概要

GO2は前モデルGO1から大幅に進化した小型電動四足歩行ロボットです。

運動性能の強化、バッテリー駆動時間の改善、積載可能重量の増加、4D LiDARへの対応など、多岐にわたる改良が施されています。

すっっっごく雑に言うと、自分達で強化学習とかもできて色々な動きをさせたりできるすごいロボットで、開発用のプラットフォームとかも整備されているので結構気軽に色々なトライができる感じのやつです。

主なスペック(公式情報)

公式サイトおよび日本総代理店TechShareの情報をもとにまとめました。

項目 仕様
本体サイズ(立脚時) 70cm × 31cm × 40cm
本体サイズ(折畳み時) 76cm × 31cm × 20cm
重量(バッテリー込み) 約15kg
材質 アルミニウム合金 + 高強度エンジニアリングプラスチック
定格電圧 28V〜33.6V
最大消費電力 約3000W
膝関節モーター 12セット
可動範囲 胴体:-48〜48° / 膝:-200°〜90° / 脛:-156°〜-48°

モデル別の性能比較

GO2には複数のモデルがあり、用途に応じて選択できます。

項目 AIR PRO EDU
走行速度 0〜2.5m/s 0〜3.5m/s 0〜3.7m/s(MAX 5m/s)
可搬重量 ≈7kg(MAX〜10kg) ≈8kg(MAX〜10kg) ≈8kg(MAX〜12kg)
段差乗り越え 約15cm 約16cm 約16cm
最大登坂角度 30° 40° 40°
最大関節トルク - 約45N.m 約45N.m
コンピュータ - 8コア高性能CPU 8コア高性能CPU
バッテリー容量 8000mAh 8000mAh 15000mAh
バッテリー駆動時間 約1-2時間 約1-2時間 約2-4時間
2次開発 不可 部分的対応 フル対応
価格(税・送料別) $1,600 $2,800 要問い合わせ

日本国内ではTechShare株式会社が総代理店としてR&Dモデル(研究開発向け)を販売しています。R&Dモデルは2次開発が可能で、EDUと同等の開発機能を持っています。

GO1からの主な改良点

TechShareのプレスリリース(2023年9月25日)によると、GO2ではGO1から以下の点が改良されています。

運動性能の強化

  • 段差乗り越え能力:12cm → 16cm
  • 最大登坂角度:40°を実現
  • より安定した不整地歩行

バッテリー性能の向上

  • バッテリー容量が2倍以上にアップ
  • 大幅にアップした連続歩行時間

センサーシステムの強化

  • 半天球範囲を検知できる4D LiDAR L1を標準搭載

4D LiDAR

GO2の認識能力の中核となるセンサーです。Unitree社が独自開発した全方位・超広角の4D LiDARで、以下の特徴があります。
※LiDARの型番について:日本総代理店TechShareの製品ページでは「4D LiDAR L1」、Unitree英語版公式サイトでは「4D LiDAR L2」と記載されています。また、スキャン範囲についてもTechShareでは「360°×90°」、英語版公式サイトでは「360°×96°」と記載に差異があります。以下の表はTechShareの情報に基づいています。

項目 仕様
スキャン範囲 360°×90°(半天球)
ブラインドエリア 0.05m
測定距離 30m(90%反射率時)
実効周波数 21,600 points/s
サイズ 75×75×65mm
重量 230g

従来の2D/3D LiDARでは検知できなかった低い障害物や、落下の危険がある穴・段差なども認識可能です。専用アプリと組み合わせることで、ポイントクラウドマップを構築し、自律移動のパス指定ができます。

AI機能

GO2は大規模AIシミュレーション訓練により、以下のような高度な歩行パターンを習得しています。

  • 逆立ち歩行(upside-down walking)
  • 適応型寝返り(adaptive roll-over)
  • 障害物乗り越え(climbing over obstacles)

また、GPT(大規模言語モデル)との連携により、より高度な意思決定や対話が可能とされています(利用可能な機能は国・地域により異なります)。

ISS 2.0(Intelligent Side-follow System)

新しいワイヤレスベクトル位置決め制御技術を採用し、位置精度が50%向上、リモコン距離は30m以上を実現。最適化された障害物回避戦略と組み合わせることで、複雑な地形でもスムーズな走行が可能です。

開発環境

GO2の大きな特徴として、オープンな開発環境が挙げられます。日本総代理店TechShareによると「搭載されたデバイスについては、ほぼすべて、ユーザー側の開発に使うことができ、また市販デバイスを追加接続できるような高い拡張性も持っています」とのことです。

Unitree SDK2

公式SDKとして「unitree_sdk2」が提供されています。

リポジトリ: https://github.com/unitreerobotics/unitree_sdk2

対応環境:

  • OS: Ubuntu 20.04 LTS
  • CPU: aarch64 / x86_64
  • コンパイラ: gcc 9.4.0

SDK2はCycloneDDS(Data Distribution Service)をベースとした通信機構を実装しており、GO2、B2、H1などのUnitreeロボットの通信・制御に対応しています。

Python版: https://github.com/unitreerobotics/unitree_sdk2_python

APIの階層構造

TechShareの情報によると、SDKには2種類のAPIが提供されています。

ハイレベルAPI

  • メーカーが提供する歩行や階段昇降などの標準的な運動パターンを活用
  • 迅速なプロトタイピングに適している

ローレベルAPI

  • 各モーターを個別に制御可能
  • ユーザー独自の運動パターンを開発する際に使用

ROS2対応

GO2はROS2(Robot Operating System 2)に対応しています。

公式リポジトリ: https://github.com/unitreerobotics/unitree_ros2

unitree_ros2のREADMEによると:

Unitree SDK2 implements an easy-to-use robot communication mechanism based on Cyclonedds, which enable developers to achieve robot communication and control (Supports Unitree Go2, B2, and H1).

DDS is also used in ROS2 as a communication mechanism. Therefore, the underlying layers of Unitree Go2, B2, and H1 robots can be compatible with ROS2. ROS2 msg can be direct used for communication and control of Unitree robot without wrapping the SDK interface.

つまり、SDK2はCycloneDDSベースの通信機構を実装しており、ROS2もDDSを通信機構として使用しているため、ROS2メッセージを直接使用してUnitreeロボットの通信・制御が可能です。

シミュレーション環境

NVIDIA Isaac Sim / Isaac Lab

Unitree公式がIsaac Labをベースにしたシミュレーション環境・強化学習環境を提供しています。

Unitree公式リポジトリ:

Mujoco

unitree_mujoco: https://github.com/unitreerobotics/unitree_mujoco

  • Mujocoシミュレータを使用した強化学習実装
  • Sim-to-Real(シミュレーションから実機への転移)に対応
  • C++/Pythonインターフェースをサポート

ドッキングステーション

GO2 R&Dモデルには、背面に搭載できるドッキングステーションがあり、豊富なI/Oポートを利用できます。これにより、ユーザー独自の追加センサーやコンピュータ等を搭載することが可能です。

拡張例

TechShareの製品ページでは、以下のような拡張例が紹介されています。

  • デプスカメラ: Intel RealSense D435i
  • 3Dナビゲーションレーダー: Hesai XT-16、Livox MID-360
  • 小型メカニカルアーム

操作方法

スマートフォンアプリ

専用アプリ「GO2 APP」(iOS/Android対応)が提供されています。公式サイトによると、HDの映像伝送とリアルタイムリモートモニターが可能です。また、グラフィカルプログラミングや3D LiDARマッピング機能にも対応しています。
4GとeSIMを内蔵しており、安定した接続とリモートコントロールが可能です。

リモコン(PRO/EDU)

公式サイトのスペック表によると、Manual controllerはPRO/AIRモデルではオプション、X/EDUモデルでは標準付属となっています。

日本国内での入手方法

日本国内ではTechShare株式会社がUnitree GO2 R&Dの総代理店として販売・サポートを行っています。

最後に

最後に、クラスメソッドのアイドルぴーたんとGo2の邂逅の様子をお届けして、この記事を締めたいと思います。
go2-pitan - eyecatch
今後新しいロボットが来た際はまた発信しますので、乞うご期待!

参考リンク

公式

主要リポジトリ

日本国内

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