[アップデート]Amazon Aurora Global Database は、(計画外の)フェイルオーバーができるようになりました
はじめに
Amazon Aurora Global Database が(計画外の)フェイルオーバーできるようになりました。
以前はAWSマネジメントコンソール上からワンクリックで、計画的なフェイルオーバーが可能でしたが、今回のアップデートでは、リージョンレベルの障害時などの計画外のフェイルオーバーができるようになりました。
今回のアップデートにより、「計画外のフェイルオーバー」の名称が「フェイルオーバー」となり、「計画的なフェイルオーバー」の名称は「スイッチオーバー」に変更されました。
- スイッチオーバー(計画的なフェイルオーバー)
- 運用保守やその他の計画された運用手順の確認や復旧訓練時に使用されます
- 他の変更を行う前にセカンダリ DB クラスターをプライマリと同期するため、RPO は 0 (データ損失なし) です。
- NEW! フェイルオーバー(計画外のフェイルオーバー)
- プライマリリージョンに障害が起きるなど計画外のイベント時、セカンダリDBクラスターにフェイルオーバーします。
- セカンダリクラスタにレプリケートされなかったコミットされていない作業やコミットされたトランザクションのデータ損失の可能性があります
フェイルオーバーを使用することで、計画外のイベント時、Aurora Global Database クラスターが迅速に切り替わり、運用負担を軽減できます。
プライマリリージョンを変更したい場合などの計画的なフェイルオーバーをさせたい場合は、今まで通り、データ損失のないスイッチオーバーを利用しましょう。
試してみる
東京リージョンをプライマリリージョン、バージニアリージョンをセカンダリリージョンの構成で作成します。
東京リージョンでは、Aurora(MySQL 5.7) 2.11.3のバージョンで作成しました。
作成時、グローバルデータベースが利用できるバージョンのみを表示するようにフィルターをかけておきましょう。
作成後、[AWSリージョンを追加]をクリックします。
グローバルデータベース識別子を記載し、セカンダリリージョンを選択し、他はデフォルトで作成します。
これでグローバルデータベースが作成され、セカンダリリージョンが追加されます。セカンダリリージョンは読み取り専用です。
作成後、[Switch over or fail over global database]をクリックします。
[Switchover]と[Failover]がありますが、[Failover]を選択します。
私の場合、2分弱で、バージニアリージョンがプライマリクラスターになりました。かなり早いですね。
東京リージョンのセカンダリクラスターが利用可能になるまでには、約40分ほどかかりました。
スペックやデータ使用量によって変わりそうですね。
最後に
今回のアップデートのフェイルオーバーを利用することで、リージョン停止などの計画外のイベント時、Aurora Global Database クラスターが迅速に切り替わり、運用負担を軽減できるようになりました。
今回試してみると、フェイルオーバーでプライマリクラスターが切り替わるまでに2分弱でした。早い復旧もうれしいポイントですね。