[アップデート] AWS Elemental MediaConvert で AV1 でのエンコードが可能になりました!
こんにちは!大前です。
タイトルの通り、AWS Elemental MediaConvert で AV1 エンコードが可能となるアップデートがありましたので、お知らせします。
AV1 Encoding Now Available with AWS Elemental MediaConvert
ついに MediaConvert にも AV1 がやってきました!
AV1 とは
AV1(AOMedia Video 1) とは、H.265 や VP9 の様な動画圧縮のアルゴリズムを表すコーデックの1つです。
ロイヤリティーフリーかつ、H.265 や VP9 を超える圧縮率を持つため、非常に将来性を期待されているコーデックの1つとなっています。
欠点としては、エンコード速度が遅いという特徴があり、速度を改善するためには膨大な CPU リソースが必要となってしまいます。
今回のアップデートで
今までは AV1 エンコードを行うためには EC2 を立てるなどの構成をとる必要がありました。
※参考
ソシオネクスト、AWS でリアルタイム AV1 エンコーディングを実現
が、今回のアップデートにより、AWS Elemental MediaConvert 上で AV1 のエンコードを行うことが可能となりました!
また、AWS Elemental MediaConvert はマネージドサービスですので、CPU スペックを多く必要とする AV1 の欠点をうまくカバーする事も期待出来そうです!
実際にワークロードにフィットするのかについては、料金やエンコード速度を検証した上で判断が必要そうですが、嬉しいアップデートではないでしょうか。
やってみた
実際に AV1 エンコードを試してみます。
今回は、Adobe AfterEffects で書き出した 4K 動画を入力で使用してみます。
ファイルサイズは 80MB ほどです。
MediaConvert の詳細な使い方は割愛しますが、以下の様な設定でエンコードを実行しました。
設定した主な項目は以下です。「ビデオコーデック」欄で AV1 が選べる様になっています。
- ビデオコーデック AV1
- 解像度 1920x1080(1080p)
- 最大ビットレート 30,000,000(30Mb/s)
実行したファイルをダウンロードして確認してみると、av01 と表示されている事が確認できました!
実行時間は1分半ほどかかりました。
実行時間の比較のため、同じ条件でビデオコーデックのみを H.265 に変更して実行してみましたが、こちらは10秒ほどで変換が完了しました。
※上が H.265、下が AV1
MediaConvert によってマネージドサービスの恩恵を受けられる様になったとはいえ、エンコードの時間にはある程度の時間を要する様ですので、注意が必要そうです。
おわりに
AWS Elemental MediaConvert で AV1 エンコードが実行可能となりました!
AV1 はこれから使用率が上がっていくコーデックの1つだと思いますので、気になる方は是非触ってみては如何でしょうか。
以上、AWS 事業本部の大前でした。