ユーザビリティレポート Ableton Live(1)

2012.01.19

音楽制作のためのソフトウェアのひとつであるAbleton liveのユーザビリティについて感じたいくつかの所見をレポートしたいと思います。

■ビジュアルデザイン

グラデーションを用いず単色での塗りつぶしが多用されているため、全体的にのっぺりとしており立体感の少ない印象になっています。コントロールの凹凸感が少ないため知覚されたアフォーダンスが弱そうですが、操作可能なコントロールへのアクセスに支障がありませんでした。

その理由としては基調が無彩色の濃淡で簡潔にまとめられており、コントロール部は濃くなっており、選択された項目や活性部分は比較的鮮やかな有彩色で塗られて目立っているため全体としての統一感があるためだと思われます。

立体感やリアルな表現を作り込んでいないのっぺりとしたビジュアルデザインであっても、統一感や規則性を持たすことでユーザビリティを損なうことはないと感じました。

のっぺりとしてる

■インフォビュー

Ableton liveにはマウスオーバーしたセクションの名称と機能が表示されるインフォビュー領域が存在します。ユーザがソフトウェアをすぐに使い始めることができるように学習を補助するための機能です。

DAWの多くは比較的操作の難易度が高いものが多いように感じられますが、このインフォビューがあることにより、知らない機能に対する敷居の高さはある程度は緩和されているように思います。

■2つのメイン画面

Ableton liveにはセッションビュー、アレジメントビューの2つのメイン画面が存在します。 セッションビューはリアルタイム操作と音楽のミキシング操作に特化してデザインされており、アレジメントビューは時間軸を基盤とするアプローチで操作をおこなうように設計されています。

Ableton liveで特徴的だと思えるのはこの2つのビューを同時に表示せずにセレクタもしくはキーボードのタブキーの押下によりビューの切り替えを行うところです。他社の音楽制作ソフトウェアでもメインとなる複数の機能がありますが、機能ごとに別のウィンドウに振り分けられているため、プラグインを立ち上げた際などにはモニタ上が多数のウィンドウによって煩雑になる欠点があります。それらと比較して、2つの機能を排他的に選択して表示することによりワンスクリーンでも効率的に作業を行うことができます。これであれば出先でのノートPCでも問題なく操作が行えそうです

同時に閲覧する情報が多い方が必ずしも良いわけではなく、ユースケースによっては選択することで無駄がなくなり、より作業をしやすい環境が提供されていることがわかります。

セッションビュー

アレジメントビュー

アレジメントビュー

つづく