[VMware Cloud on AWS] TCO Calculatorを使ってみた
こんにちは。AWS事業本部 マイグレーショングループ 松浦です。
VMware Cloud on AWSの利用検討時は正しい費用比較が重要です。
オンプレミス側でかかっていたファシリティ費用や運用・保守費などを考慮することで適切な効果を図ることができます。
参考:[BlackBelt] VMware Cloud on AWS (69ページ)
VMwareではそれを支援するツールとして「VMware Cloud on AWS TCO calculator」を提供しています。
以降で利用方法を紹介します。
手順
Target Cloud Overview
まず、基本情報・VMの情報を入力します。
- 基本情報
- 顧客名
- ロケーション
- 通貨
- Regions/Availability Zones
- Customer VMs
- VM数
- 1VMあたりの情報
- vRAM
- vCPU
- ストレージ容量
今回は以下の通り記入しました。
On-Premises Data Overview
続いて、オンプレミスのサーバ情報を記入します。
今回はよくあるN+1の冗長性構成をイメージして以下の通りとします。
台数は5台(N+1なので4台で以下のスペックを賄える)としています。
必要なトータルスペック
- 4vCPU x 100VM = 400vCPU
- 16vRAM x 100VM = 1600vRAM
- 100GB x 100VM = 10000GB
記入するスペック
- サーバ1台あたり
- CPU:24Core x 4Processor = 96Core ※ マルチスレッドもあるのでざっくり
- RAM:512GB ※ デフォルト
- Total Storage:15000GB ※ VM以外の領域を考慮。ざっくり1.5倍
また、Assumptionsも必要に応じて編集します。
以下の通り右上の「Review Assumptions」から編集します。
よく編集するものだと以下があります。
- Number of Years for the Analysis
- ここで設定した年数で費用比較をすることができます。デフォルトは3年。5年に編集するケースが多いと思います。
他にも以下のような値も編集可能です。(記載は一部です。)
この辺りをしっかり入力すればこのツールのみでトータルでの費用比較を見ることができます。
言い方を変えると、VMware Cloud on AWSの費用比較をする場合は、こういった点も含めた費用比較が重要ともいえます。
- 例
- 物理ラックのコスト
- ライセンスのディスカウント率
- 年間の成長率(Host/Storage)
- パブリッククラウドのコスト関連
- Professional Services
- クラウドの教育費
- 保守費用
サイジング結果
Your Results
今までの情報から以下サイジング結果を得ることができます。
この画面より以下のコスト増減が発生していることが確認できます。
コスト増
- Compute
- Functional Equivalence Software
- Network製品やSecurity製品などの置き換えに伴う費用が含まれています。
- Switching
- Migrationやリスキリングの費用が含まれています。
- Support
コスト減
- Storage
- Network
- Software
- Facilities
- Labor
Annual TCO
詳細の確認も可能です。
「Your Results」の画面右にある赤枠箇所をクリックします。
このような画面で詳細が表示されます。
また、詳細が別画面に表示されるものもあります。
例えば以下の通り「Storage」をクリックします。
さらに詳細が確認可能です。
Sustainability
続いてサステナビリティの観点でのレポートです。
「Your Results」の画面右にある赤枠箇所をクリックします。
以下のような項目で確認が可能です。
GET YOUR REPORT
最後にレポートの作成も可能です。
まず、「Your Results」の画面左にある赤枠箇所をクリックします。
その後この画面が表示されます。
必要情報を入力することでメールにてレポートが送られてきます。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
上記はあくまで一例ですが、このツールを用いてトータルでの費用比較ができるとのイメージが伝われば幸いです。
以上、AWS事業本部 マイグレーショングループ 松浦がお送りしました。