Webフォントについて調べてみた

2011.11.30

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Webフォントとは

CSS2.1時代、Webサイト上で利用できるフォントはユーザーのローカル環境にインストールされているフォントに限られていました。Mac、Windows PC共通のフォントは無いためデザインにも大きな制約がありました。デザインフォントを利用してデザインして場合、画像化するしかありません。

そこで、CSS3のWebフォントを使うことによって、画像を使わずにCSSによる装飾が可能になります。CSS3で利用できるようになるWebフォントは、インターネット上のサーバーにあるフォントをブラウザ上で利用できるようになります。

Webフォントの使い方

Internet Explorerも対象とし、安全にWebフォントを利用したい場合の定義方法「安全な@font-faceの書き方(抄訳)」を参考にします。
なぜ、この記述方法がなぜ安全なのかは、前述の「安全な@font-faceの書き方(抄訳)」を読んでみてください。

記述サンプル

@font-face {
	font-family: 'Graublau Web';
	src: url(GraublauWeb.eot);
	src: local('Graublau Web Regular'), local('Graublau Web'), url(GraublauWeb.otf) format('opentype');
}

表示サンプル

実際につかってみると、このようにユーザーのローカルにフォントがインストールされていなくてもフォントが表示されます。

Grumpy wizards make toxic brew for the evil Queen and Jack.

ディスクリプタの指定

font-family CSS内で指定するフォントファミリー名を定義
src フォントファイル、フォント形式を指定
font-style スタイルの指定
font-weight ウェイトの指定
font-stretch 幅の指定
unicode-range Unicodeのコードポイントを使い、文字範囲を定義
font-variant スモールキャップスのフォントを定義
font-feature-settings Opentypeフォントの字形を定義

クロスブラウザに必要なWebフォントの形式

クロスブラウザでWebフォントを利用するためには、最低2つの形式が必要です。
1つは、Internet ExplorerのためにEOT(.eot)形式、2つめはその他の主要ブラウザに対してTrueType(.ttf)かOpenType(.otf)形式を用意すれば、問題なさそうです。

iOS4.0のみ、TrueTypeもOpenTypeも対応しておらず、SVG Fontしか利用できません。現在iOSのバージョンは5.0ですし、このバージョンだけのために無理に対応する必要はないと思います。
詳しい対応状況はこちら「第4回 CSS3のWebフォントを使ってみよう」に詳しく記載されています。

Webフォントを探す

Webフォントはライセンス形態に注意する必要があります。市販されているフォントはほとんどがWebフォントとして利用できません。そこで、Webフォントとして利用できるフォントを探せるサイトを紹介します。

FONT SQUIRREL @font-face lits

Webフォントとして利用できるフォントがまとめられており、.eot、.ttf 、otfなどのファイルをまとめてダウンロードできます。とってもオススメです。

Google Web Fonts

約300種類のフォントが用意されています。
@font-faceが記述されたスタイルシートファイル、@import、JavaScriptを利用した読み込みが可能です。

fonts.com

ユーザー登録することで、無料、有料のWebフォントを利用できます。
無料はページビューの上限が25,000、3,000のフォント、Webサイトへのバッジ掲載が必須となっています。 また、有料プランは月10USドルから利用できます。有料プランは13,000フォンが用意されており、Helveticaや日本語のWebフォントもあるようです。年間契約だと110USドル(250,000PV)、日本円で8500円程度ですから、お得な気もします。

デコもじ

和文フォントが豊富です。
無料トライアルで1サイト、1フォントまで利用できるようです。

Font+

一流フォントメーカーから選べると謳ったWebフォントサービス。1ヶ月の無料トライアルで1000PVまで利用できる。

Open Font Library

パブリックドメインのフォントが集められており、変換することでWebフォントにも利用できます。

Webフォント用にフォントを変換する

フォントをWebフォントに変換するための便利なサービスを紹介します。

ttf2eot

IE用にEOT形式を用意したい場合はこれ。

FONT SQUIRREL@font-face Kit Generator

EOT以外の形式に変換したい時に利用。

FontConverter.org

様々なフォント変換に。

Webフォント活用事例

Webフォントの活用事例を探すならここ「Web Font Awards Gallary」。Web Font Awordsに出展したWebサイトがたくさん紹介されてる。

まとめ

Webフォントは今からでも利用できます。
わざわざ画像で作る必要もなくなりますし、ユーザーも文字列をコピーできるようになります。さらには、ページ内のテキスト量が増え、画像を利用するよりも検索エンジンにフレンドリーになるはずです。
ファイルサイズの重いWebフォントはアプリケーションキャッシュを使うことで、読み込み時間を軽減できます。使えるところには積極的に使っていきたいですね。