Zendeskの「エンドユーザーへのダッシュボードの配信」を試してみる

2022年7月現在、本機能を利用するにはZendesk Explore Enterpriseのライセンスが必要です。
2022.07.31

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Zendesk Explore では、カスタマー(エンドユーザ)向けにダッシュボードを共有することができます。
ダッシュボードを任意のスケジュールで自動配信する機能について検証してみました。

参考ドキュメント:
エンドユーザーへのダッシュボードの配信スケジュール – Zendeskヘルプ
ダッシュボード配信のスケジューリング – Zendeskヘルプ

まとめ

  • Zendesk Explore のダッシュボードは、スケジュールを設定の上エンドユーザ宛にメールで自動共有が可能
  • 問い合わせ解決率、SLA達成率等、ヘルプデスクに関するレポートの報告の自動化に便利そう
  • エンドユーザの所属組織に応じてダッシュボードのデータにフィルタをかけるような制御はできない(※ できるよという方がいれば教えて下さい)

やってみる

テスト用ダッシュボードの作成

テスト用ダッシュボードを作って共有します。ターゲットユーザは指定なしで構いません。
何でもよかったのですが、以下のようなクエリ情報を載せたダッシュボードを作ってみました。

  • チケットの優先度情報ごとに
  • 組織別(縦軸)
  • 解決済みチケットの数(横軸)

※ 本検証に利用された問い合わせ情報はすべて架空のテストデータです。

エンドユーザ側の設定

エンドユーザに Explore タグを付与することで、Zendesk Explore にてスケジュール共有可能なエンドユーザとして認識されるようになります。
なおドキュメント上、またこちらのスクリーンショットの先頭のEは大文字でしたが、私の環境ではページを更新すると自動ですべて小文字になりました。

今回は手動で設定しましたが、Zendesk APIを使えば自動化もできそうです。

配信スケジュールの設定

手順どおり、ダッシュボード画面上部の「スケジュール」をクリックします。

新規スケジュールをクリックし、

ダッシュボードをメールで配信する際の時間、件名、メールに付与するメッセージ、ファイル形式を指定します。

  • 「毎時」を選んだ場合、10分刻みで指定可能です。
  • 「毎日」「毎週」「毎月」を選んだ場合は、時間の指定は30分刻みになります。
  • 「毎年」の場合は、月日まで指定が可能でした(時刻は指定不可)

次に、受取人を指定する画面に進みます。
先程 Explore タグを付与したエンドユーザが選択できるようになっていましたので、指定して「スケジュール」をクリックすると設定完了です。

エンドユーザのレポート受信

設定した時刻になったのでエンドユーザのメールボックスを見てみます。

no-reply@zendeskexplore.com からメールを受信していました。

ダッシュボードは添付ファイル(ダッシュボード名.png)になっていました。

エンドユーザは1つの組織にしか所属していませんでしたが、複数組織の情報が乗った、エージェントが見たままのダッシュボードを配信しました。

なお、添付ファイルの合計サイズが20MBを超えるとメールが配信されなくなる仕様があるようです。
大きなダッシュボードを配信する際には注意が必要そうです。

おわりに

使いようによってはヘルプデスクを利用するお客様に対して有益なレポートを自動配信できるようになりそうです。
1枚のダッシュボードを、ユーザの所属組織情報だけにフィルタをかけて各ユーザに共有するようなことができればとても便利だと思いました。
今後の進化にも期待したいです。