チケットの設定を一緒に一つずつ確認しましょう- Zendesk入門 Advent Calendar 2021 Day24 #zendesk
このエントリは、クラスメソッドZendesk入門 Advent Calendar 2021の24日目です。
エージェントが日々の業務で作業するチケット画面。実は細かく設定ができるので、今回はその設定を一つずつ一緒に確認しましょう。
チケット設定で設定できる項目
- コメント
- 添付ファイル
- タグ
- CCとフォロワー
- リクエスタ
- 割り当て
- 一時停止チケットの通知
- チケットID
- メールアーカイブ
上記9項目をまるっとパッと確認しましょう。
チケット設定画面へは、管理 > 設定 > チケット を選択すると行くことができます。
コメント
コメントとは?
エージェントが顧客や他のエージェントとやりとりをする場所です。チケット画面の真ん中に位置している、言葉を打つところです。
コメントの設定
- リッチコンテンツ(推奨) or Markdown
エージェントがコメントを書く際の記法をリッチコンテンツとMarkdownから選択することができます。
リッチコンテンツのコメント編集画面
いわゆるWordやExcelなどの編集画面と同様の書き方でコメントを編集することができます。
Markdownのコメント編集画面
Markdownのルールに則ってコメント編集画面内でテキストに書式を追加することができます。右上のプレビューボタンを押すと書式がきちんと適応されているかを確認することができます。
Markdownは学習コストもありますし、メールの編集画面のように使用できる推奨のリッチコンテンツのままでいいのではないかと思います。
公式ドキュメント - コメントに書式とインライン画像を追加する
公式ドキュメント - Markdownを使ったテキストの書式設定
- 絵文字テキスト変換を有効にする
ここにチェックを入れると
:squid:
のようにコメント編集画面では表示されているコロンで囲った単語を、顧客や社内メモに送信すると絵文字に変換してくれるとドキュメントにはあります。しかし、実際に試してみるとリッチコンテンツを選択している場合、コロンで絵文字の予測が出てくるので、選択するとそのままコメント編集画面にも絵文字が表示されます。
からの
試しに
:smile:
とベタ書きで絵文字と並べてみたところ、ベタ書きの方は文字列と認識されました。Markdown記法では、ドキュメントの通り
:smile:
を送信先の画面では絵文字として表示してくれていました。ここのチェックを外すとコロンを入力しても絵文字候補が出てこないので、単純に絵文字が使えるがどうかを決める場所と考えて良さそうです。
公式ドキュメント - チケットコメントにおける絵文字(エモーティコン)機能の有効化
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Web/メール経由のエージェントのコメントはデフォルトでパブリック
エージェントがZendesk以外のメールや他のアプリケーション画面からチケットの返信をする場合に、その返信をパブリックつまり顧客へも送信する場合にはこれらの項目にチェックを入れておきます。
Zendeskの画面では、この項目にチェックを入れると、チケットを開いた時のコメント編集画面はパブリック返信(白背景)になります。ここのチェックを外すと、チケットを開いた時のコメント編集画面は社内メモ(黄背景)になります。
エージェントがZendeskの画面からのみチケット対応をする場合には、個人的には誤送信を防ぐために最初は社内メモとしてコメントを書いて、書き終えたら内容をチェックしてから顧客に送信したいので、ここのチェックははずしておく派です。
公式ドキュメント - チケットコメントのプライバシーのデフォルト設定を変更する方法
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ハイパーリンクとしてレンダリングするURI
Zendeskのドキュメントによると、以下のURIスキームは自動でリンクが生成させるそうです。
- http
- https
- mailto
- tel
- ftp
- aim
- jabber
- facetime
- gtalk
- im
- irc
- rtsp
- skype
- webcal
- chrome-extension
そのため、上記以外のURIスキームを持つURLをリンクとして頻繁に使用する場合には、ハイパーリンクとしてレンダリングするURIに指定する必要があります。
公式ドキュメント - Rendering URIs in comments as links automatically
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CCされたエンドユーザーのコメントをパブリックにする(推奨されません)
この項目のチェックを有効にすると、チケットを作成した顧客ではないCCに指定されたエンドユーザー(顧客)が、メールの返信を選択してチケット通知に返信した場合に、そのコメントはパブリックつまりチケットを作成した顧客にも通知が届きます。通常チケットの通知には返信先はZendeskのサポートメールアドレスになっているため、通常の操作ではチケットを作成した顧客はメールの宛先には入りません。
この項目をチェックしていない状態で、CCに指定されたエンドユーザーがメールの返信を全員に返信を選択してチケット通知に返信した場合には、そこコメントはパブリックとして通知が届きます。
つまり、CCに指定されたユーザーが意図しない形で返信がパブリックになってしまう可能性があるため、このチェックボックスには(推奨されません)という断り書きがついているのだと思います。
公式ドキュメント - エンドユーザーCCのデフォルトのコメントプライバシーを変更する
添付ファイル
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カスタマーによるファイルの添付を許可
これはわかりやすく、この項目にチェックが入っていると、顧客は問い合わせフォームやメールでのやり取りで添付ファイルを送信することができるようにます。
例えば、アプリケーションやWebサービスのサポートでは、顧客の画面に出ているエラーがどのようなものなのかや、ログファイルを送ってもらう必要があるため必要に応じで許可します。
公式ドキュメント - エンドユーザーがチケットにファイルを添付できるようにする
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安全なダウンロードを有効にする
この項目にチェックを入れておくと、顧客がチケット内の添付ファイルを開こうとしたときにサインインを要求されます。
こうすることで他人に見られて困るような運転免許証などの個人情報や機密情報を添付してエージェントとやりとりとしているときに、誤って通知メールを転送してしまった場合にも、転送された人がそのメールの添付ファイルを開けたりダウンロードできたりしてしまう心配がなくなります。
サポートで扱う情報の種類に応じてこちらのチェックを入れるのがいいと思います。
公式ドキュメント - Enabling secure chat attachments in the Zendesk Agent Workspace
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メールにファイルを添付
この項目は、上の安全なダウンロードを有効にするにチェックが入っている場合表示されません。
チェックなしの場合
チェックありの場合
「メールにファイルを添付」にチェックが入っているかいないかで、コメントにファイルを添付したときの通知メールの表示が変化します。
ここにチェックが入っている場合、通知メールには通常のメールで添付ファイルとして送られてくる要領でファイルが添付されいます。
対してチェックが入っていない場合、画像のように添付したファイルへのリンクが表示されます。
メールにファイルを添付してしまうと、そのメールが転送されたときに転送された人は添付ファイルにアクセスできてしまうため、安全なダウンロードを有効にしている場合にはこの項目は出てきません。
公式ドキュメント - メールの添付ファイルについて
タグ
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チケットのタグを有効にする
この項目はデフォルトでチェックがついています。チケットのタグを使用しない場合やタグ付けは自動で行いたい場合にはチェックを外します。
公式ドキュメント - チケットタグの有効化と無効化
- チケットの自動タグ付けを有効にする
ここにチェックを入れるとZendesk側でチケットの内容の単語を判断してタグを自動で追加してくれるみたいなのですが、英語以外の言語では機能しない場合があるということなので、自動タグ付けをもとに自動で担当者を割り当てるなどする場合にはしっかりとした検証が必要です。
CCとフォロワー
CCはチケット通知のメールで返信するときに、顧客側からもエージェント側からも宛先のCCを追加することができる機能です。
対してフォロワーは、エージェントのみ追加することができてチケット通知に関するメールをフォロワーは受信しますが、フォロワーに関する情報(名前・メールアドレス)は通知メールには表示されません。
- フォロワーを有効にする
フォロワー機能を使う場合にはチェックを入れます。
- フォロワー宛のメールの件名
次に、フォロワーに含められたユーザーへ送信するメールの件名を編集します。
デフォルトでは、チケットタイトルしか入力されていないので、必要に応じて件名を編集します。
- フォロワー宛のメールのテンプレート
件名の編集が完了したら、本文も編集します。
デフォルトでも最低限の情報は記載されていますので、適宜加筆・編集をします。
-
CCを有効にする
CCを追加する機能を利用する場合にはチェックを入れます。
- CCとフォロワーのブロックリスト
CCまたはフォロワーに追加させないユーザーがいる場合に登録しておきます。
- ライトエージェントをチケットのCCにする
ライトエージェントというのは、エージェントがチケット対応するときに社内の問い合わせ先的な立ち位置でチケットのやり取りを確認できるユーザーです。
ここにチェックが入っていなくてもライトエージェントをフォロワーとして追加することはできます。CCとしても追加できるようにしたい場合にはチェックを入れます。
- ヘルプセンターでエンドユーザーがCCを使用できるようにする
ここにチェックが入っていると、ヘルプセンターのお問い合わせ画面にCCを入力する項目が出現します。
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CCに追加されたエージェントを自動的にフォロワーにする
ここにチェックが入っていると、顧客側で「返信」をしてしまってもCCに入っているエージェントにはメール通知が届くようにすることができます。
意図せずCCに入っていたエージェントがチケットを追えなくなってしまうことを回避したい場合には、こちらにチェックを入れます。
公式ドキュメント - CCとフォロワーのアクセス権の設定
リクエスタ
- エージェントがリクエスタを変更できる
問い合わせを対応している中で、顧客側の担当者が変更になることがある場合には、エージェントがリクエスタを変更できるので、こちらにチェックを入れておくといいと思います。
割り当て
-
解決時にチケットを自動割り当て
担当者が決まっていないチケットを解決したエージェントをそのチケットの担当者にすることができます。
エージェントがチケット担当を自分に割り当てるのを忘れてしまうこともあると思うので、保険的にこちらにチェックを入れておくことをお勧めします。
-
一般グループに再割り当てできます
Zendeskのデフォルトの設定では、グループ内のエージェントにチケットが割り当てられた場合に、そのチケットをエージェントグループに割り当てることはできません。
しかし、こちらにチェックを入れておけば一旦エージェントに割り当てられたチケットを、エージェントグループに再度割り当てることが可能になります。
操作ミスでエージェントが担当者割り当ててしまった場合に速やかに修正できるので、特段の理由がない限りはチェックが入ったままでいいと思います。
公式ドキュメント - チケットをエージェントのグループに再割り当てできるようにする方法
一時停止チケットの通知
一時停止のチケットの一覧はZendeskのビュー内の一時停止中のチケットから確認をすることができますが、下記画像の頻度でメール通知を受け取ることができます。
メールでも通知を受け取る場合には、頻度を選択します。
- メールリスト
上記一時停止チケットの通知メールを受け取るメールを登録します。
公式ドキュメント - 一時停止中のチケットの通知の設定
チケットID
デフォルトではチケットのIDは1から始まって、順に1ずつ大きくなります。
こちらにチケットIDを開始したい任意の数字を入力することで、その番号からチケットIDのカウントを始めることができます。
途中からこの変更を適用する場合には、既にIDが発行されているチケットには影響は出ません。そのため、チケットIDは現在発行されているチケットIDよりも大きい数字を入力する必要があります。
公式ドキュメント - チケットIDの開始番号の変更
メールアーカイブ
Zedesk外部にZendesk上でのやり取りの記録をBCCとして送信することができます。
これにより、アーカイブとしてZendesk外部に記録を保存しておくことができます。
公式ドキュメント - チケットメール通知のアーカイブ
まとめ
チケット設定をざっと確認してみました。
なかなかドキュメントだけではつかめない部分もあると思いますので、設定の際の参考になれば幸いです。