Alteryxで商圏に入ってるけど一番近くではない店を探す

こんにちは、小澤です。

今回は、オンラインセミナーでも紹介させていただいたものを、商圏エリアには入ってるけど、一番近くではない店舗の情報を取得するワークフローを作成してみます。

• 11/22（水）Alteryxオンラインセミナー「地理空間情報を扱おう」を開催します！ #alteryx ｜ Developers.IO

利用するデータ

今回利用するデータは以下の2つになります。

• 東京都コンビニエンスストアの緯度経度データ
• 国土数値情報　学校データ

これらのデータを利用して、各コンビニの商圏エリア(店舗から半径3km以内)は入っているが、どの学校からも一番近くではないコンビニのリストを取得しています。

通学途中などで学生から利用される立地条件になっているかを調べるなどに使えるかと思います。

ワークフロー

今回作成するワークフローは以下のようになります。

前段の処理

まず最初にこの後の結果の見通しをよくするために、前段の処理を行っています。

最初に行っているのが、データのサンプリングです。 本来であれば、この処理を行ってしまうことで正確なデータではなくなってしまいます。

ただし、今回は「こういったことができる」というサンプルとなりますので、この後の処理結果を見やすくするために、サンプリングを行います。

続いて、コンビニデータに一意なIDを振ります。 こちらのデータはこのあと、Joinの対象となるのですが、以下のようになっており、IDが振られていないので、振っておきます。

最後にCreate Pointsツールでデータ中に含まれる緯度経度の情報から、Spatial Objectを作成しています。

設定は以下のように緯度経度を指定しています。

これで、位置情報として扱う準備が整いました。

商圏エリアを取得する

続いて、コンビニの商圏エリアを取得します。 これには、Trade Areaツールを利用します。

このツールの設定は以下のようになっています。

Spatial Object Field of Points Sourceで元となるコンビニの位置のSpatial Objectを含む列を指定します。 Radius, Doughunts or DrivetimeでSpecific Valueで3(km)を指定することで、半径3kmの円を取得します。

これによって以下のようなデータを得ます。

Spatial MatchとFind Nearest

では、ここからが本番です。 各学校からの商圏エリアに入るコンビニともっとも近いコンビニを求めてみましょう。

まずはSpatial Matchで商圏エリアに入っている学校一覧を取得します。

このツールの設定は以下のようになります。

「T」の方のインプットに学校データを設定して、位置情報のSpatial Objectが含まれる列を指定します。 「U」の方のインプットにコンビニ情報のデータを設定して、先ほどTrade Areaで作成した商圏エリアの列を指定します。

これで、各商圏エリアに含まれる学校リストを取得できます。

画像中の緑の点を中心としたコンビニの商圏エリアに赤い点で示された学校が含まれているのが確認できます。

続いて、一番近くの店舗を見つけるのがFind Nearestツールになります。

こちらの設定もSpatial Matchと同じような感じになりますが、こちらのツールは点と点との距離で比較するので、Trade Areaでしたものではなく、コンビニの位置情報の点が含まれる列を指定します。 また、Spatial Matchと結果を合わせるために、Muximum Distanceを3kmに設定して、3km圏内に含まれないないものは除いています。

こちらの結果もSpatial Matchとにたようなものになりますが、一部データがマッチしていない領域があることが確認できます。

商圏エリアだけど一番近くではないコンビニ

さて、最後にこれら2つの情報を使って、商圏エリアには入ってるけど、どの学校からも一番近くではないコンビニリストを取得しみます。

やっていることは、簡単です。 最初に設定したRecord IDをキーにして、Spatial MatchとFind Nearestの結果を結合します。

その結果、Spatial Match(左側)のみに含まれるデータが、今回得たい情報となります。 (人によっては悲しい結果になるかもしれないので、これらのデータは記載しないでおきます)

おわりに

今回は、Spatial MatchとFind Nearestの結果を比較することで、商圏エリアには入っているけど、一番近くではない店舗リストを作成しました。

こういった感じで位置情報をうまく活用することで、リアル店舗を出店する場所などの戦略に有効に活用できるのではないかと思います。

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