Tableau Server アップグレード手順(単一サーバ構成:既存コンテンツを維持)|Tableau Software Tips&Viz Advent Calendar 2014 #18 #tableau
2014年アドベントカレンダー『Tableau Software Tips&Viz(全部俺) Advent Calendar 2014』18日目です。Tableau Softwareに関する機能紹介、便利ネタや可視化ネタ等を毎日1本ずつ計25本、『1人(全部俺)』で担当してお届けしています。
昨日17日目の投稿ネタは『Tableau Serverバックアップ作業の自動化』でした。
本日18日目は『Tableau Serverのアップグレード』に関する手順のご紹介です。以前投稿した以下エントリではコンテンツをバックアップとして取得しておき、新しいマシン上にアップグレード環境を構築していましたが今回は既存コンテンツをそのまま維持しつつ、同じマシン上でTableau Serverをアップグレードする方法について、実践を交えて進めてみたいと思います。
目次
- 0.はじめに
- 1.アップグレード前の事前チェックを実施
- 2.Tableau Serverのアンインストール
- 3.アップグレードインストールの実施
- 4.アップグレードインストール完了後の動作確認
- 5.環境お掃除
0.はじめに
Tableau Serverを既存コンテンツがある状態で、同一マシン上でアップグレードする場合の手順を進めるにあたって重要なポイントをまずは1つ。(アンインストール時に)残ったコンテンツは、再インストール時のパスが前回と同じ場所であれば、自動的にインポートされます。例えば、以前のインストールパスがD:\だった場合、アップグレード時のインストールパスも同じD:\に設定する事で自動インポートしてくれるという訳です。
32bitから64bitマシンへのアップグレードの場合、以下を考慮する必要が有ります。
- 32bitのTableau Serverがデフォルトパスにインストールされていた場合、そのパスはC:\Program Files (x86)\Tableau\Tableau Serverとなります。64bitバージョンをインストールする際はC:\Program Files\Tableau\Tableau Serverがデフォルトパスとなり、このパスを設定する事で自動的にインポートされる様になります。
- 32bitのTableau Serverがデフォルトパスでない場所にインストールされていた場合、64bit版についても32bit版と同じパスをインストール時に指定する必要があります。
1.アップグレード前の事前チェックを実施
下記エントリでもご紹介している『事前チェックリスト』に基づいて、チェック及び必要な作業を事前に済ませておきます。
なお、今回アップグレード対象とするTableau ServerはD:\直下に導入をしています。(D:¥Tableau¥Tableau Server¥という構成、D:¥ドライブ配下にTableauコンテンツを導入するイメージでした) サーバの停止、クリーンアップ、バックアップファイルの作成を行っておきました。
D:\Tableau\Tableau Server\8.2\bin>tabadmin status Status: RUNNING D:\Tableau\Tableau Server\8.2\bin>tabadmin stop ===== Stopping service... -- Service stopped successfully D:\Tableau\Tableau Server\8.2\bin>tabadmin cleanup ===== The service is not running, so http_request logs will not be purged. ===== Removing service logs. ===== Removing tempdir contents at D:/Tableau/Tableau Server/data/tabsvc/temp D:\Tableau\Tableau Server\8.2\bin>tabadmin backup D:\tableau_backup_files\tsbak\TableauServerBackup -d ===== Using as backup tmp directory: D:/Tableau/Tableau Server/data/tabsvc/temp (free space: 104.13 GB) ===== Setting inheritance on D:/Tableau/Tableau Server/data/tabsvc/pgsql/data ===== Cleaning entries from http_requests log older than 7 days -- Deleted 8 rows ===== Backing up database data ===== Backing up dataengine extracts ===== Backup of database data done ===== Backup of dataengine extracts done ===== Backup written to D:/tableau_backup_files/tsbak/TableauServerBackup-2014-12-11.tsbak D:\Tableau\Tableau Server\8.2\bin>
ちなみにアップグレード前のTableau Serverのバージョンは8.2.5でした。(文字が小さくて見えづらいので別途記載)
2.Tableau Serverのアンインストール
コントロールパネル経由で、プログラムの追加・削除からTableau Serverをアンインストールします。 (※分散環境構成の場合、プライマリマシンをアンインストールします。)
アンインストール完了後、ディレクトリを確認してみます。マシン上のデータと設定ファイルは残っていますね。
3.アップグレードインストールの実施
新しいバージョンのインストーラを入手し、インストールを実施します。 (※分散環境下の場合、この手順はプライマリサーバにのみ行います。)
インストール実施の際は上述のように、インストールパスが同じである事を確認してください。これによりインストーラがコンテンツを検知し、設定ファイルやデータを自動でインポートします。
4.アップグレードインストール完了後の動作確認
インストール完了後、アップグレードが正常に完了しているかを確認してみます。ブラウザ経由でログイン後、先程同様に導入バージョンを見てみる事にします。ちゃんとバージョンアップされている様です!その他設定やコンテンツ等も問題無く移行出来ている事を確認しました。
5.環境お掃除
もしアップグレードがメジャーバージョンの更新(例:8.2から8.3)だった場合、C:\ProgramData\Tableau\Tableau Server\data配下にあるtabsvc.bak-*フォルダを削除する事が出来ます。これらを削除する事でディスクスペースの節約になります。(※分散環境下の場合、各サーバ内にある tabsvc.bakを削除可能です。)
- 注意:
- (*.bakファイルではなく)tabsvcフォルダは絶対に削除しないでください。このフォルダはTableau Server及び管理下のデータに取って必要なフォルダです。(※ちなみにこの部分については、フォルダを探してみたけど見つかりませんでした。)
- tabsvc.bak-*フォルダは、アップグレード処理が失敗に終わった時に変更を元に戻す際に使用します。アップグレード処理が完了したならば、これらのバックアップフォルダは不要となりますので削除可能です。
まとめ
以上、Tableau Serverのアップグレード手順(既存コンテンツを残したままでアップグレード)についてのご紹介でした。この構成については、実際やってみれば何て事無い感じでしたね。実施する方としては面倒なオペレーション無しでアップグレード出来ますので嬉しいところです。
では、明日もお楽しみに!