Alteryxで作成したワークフローをAnalytic Appにして活用する
こんにちは。Alteryxサポートエンジニアとして勉強中のスズです。
今回は以前作成したワークフローをAnalytic Appにして活用してみます。ワークフローをAnalytic Appにすることで、Alteryxを起動せずに実行することができます。またベースとなるワークフローからパラメータ化する設定を指定できるため、実行する際にファイルの選択や文字列の入力などをすることができます。
ワークフローをAnalytic Appにする準備
ベースとなるワークフローの概要
こちらの記事で作成したワークフローを使用します。処理の概要は以下の通りです。
- Input Dataツール:データの読み込み
- Summarizeツール:データの集計
- Chartingツール:グラフの作成
- Emailツール:メールの送信
このワークフローから「データをグラフ化してメールで送る」というAnalytic Appを作成します。
パラメータ化したい設定
1.Input Dataツールではファイルからデータを読み込んでいます。この部分をパラメータ化して、グラフ化に使用するファイルを選択できるようにします。
また、3.Chartingツールでは、[Title]と[Subtitle]に文字列を入力しています。この部分もパラメータ化して、任意の文字列を入力できるようにします。
今回は、ファイルの選択、[Title]と[Subtitle]の入力という3ヶ所をパラメータ化してAnalytic Appを作成します。
Analytic Appを作成する
ファイルを選択できるようにする
まずは1.Input Dataツールに対してファイルを選択できるようにします。
[Interface]->[File Browse]をワークフローに追加します。追加すると、ワークフロー上の各ツールの表示が変化します。File Browseツールを追加したことで、Analytic Appとして認識され、各ツールに接続先が追加されています。
いったんワークフローの設定を確認してみます。ワークフローの白い部分(ツールが配置されていない部分)をクリックすると、ワークフローの[Configuration]が表示されます。[Workflow]の[Type]を確認すると、[Analytic App]が選択されています。File Browseツールを追加したことで、[Standard Workflow]から[Analytic App]に自動的に変更されています。
File BrowseツールからInput Dataツールに接続します。接続すると、File BrowseツールとInput Dataツールの間に自動的に[Interface]->[Action]が追加されます。このActionツールでは、接続元(File Browseツール)から受け取った情報を接続先(Input Dataツール)に渡します。
Actionツールの設定では、[Select an action type]に「Update Input Data Tool (Default)]を選択します。Input Dataツールで選択されているファイルを更新するという設定になります。
File Browseツールの設定では、[Enter the text or question to be displayed]という設定があります。この欄では、Analytic Appを実行する際に指定するパラメータに表示されるメッセージなります。今回は「ファイルの選択」と入力します。
任意の文字列を入力できるようにする
続いて3.Chartingツールに対して[Title]と[Subtitle]に任意の文字列を入力できるようにします。
[Interface]->[Text Box]をワークフローに追加し、Chartingツールのカミナリの方に接続します。Text BoxツールとChartingツールの間に追加されたActionツールの設定として、[Select an action type]は[Update Value (Default)]を選択、[Value or Attribute to Update]は[Chargin]->[GeneralStypes]->[@CartTitle]を選択します。
Text Boxツールの設定では、[Enter the text or question to be displayed]に「タイトルの入力」と設定します。
[Subtitle]用にもう1つText Boxツールを追加します。Actionツールの設定には[Select an action type]は[Update Value (Default)]を選択し、[Chargin]->[GeneralStypes]->[@CartSubTitle]を選択します。Text Inputツールには[Enter the text or question to be displayed]に「サブタイトルの入力」と設定します。
以上で設定が完了しました。ワークフローは以下のようになっています。
Analytic Appの実行
Alteryx上で実行
Analytic Appは、ワークフローの実行ボタンの隣にあるステッキのようなアイコンから実行することができます。Analytic Appの実行ボタンは、ワークフローの設定にて[Type]が[Analytic App]になっている場合に表示されます。
Analytic Appを実行に使用するファイルの内容は以下のとおりです。ベースにしたワークフローでInput Dataツールに選択していたファイルと同じ項目名が用意されています。
Analytic Appの実行ボタンをクリックしますと、各パラメータの設定画面が表示されますので、ファイルの選択や文字列を入力します。
[Finish]をクリックして実行しますと、結果が表示されます。今回は出力されるファイルはないので、「There Were No Output Files」と表示されています。
受信したメールを確認すると、選択したファイルや入力した文字列が反映されてグラフが作成されていました。
保存したファイルを実行
Analytic Appをファイルに保存しますと、「.yxwz」という拡張子で保存されます。
このファイルは、Alteryx Designerがインストールされている環境であれば、Alteryxを起動せずに実行することができます。ファイルをダブルクリックしますと、パラメータの入力画面が表示されます。
Alteryx上でAnalytic Appを実行した際と同様にファイルの選択などを行いますと、グラフがメールで送られます。
最後に
今回は作成したワークフローをベースにAnalytic Appにする方法をご紹介しました。これからもAlteryxの機能をご紹介していきます。
Alteryxの導入なら、クラスメソッドにおまかせください
日本初のAlteryxビジネスパートナーであるクラスメソッドが、Alteryxの導入から活用方法までサポートします。14日間の無料トライアルも実施中ですので、お気軽にご相談ください。