#tableau #data17 [レポート] 高度なマークタイプ: 棒と線を超えて – Tableau Conference On Tour 2017 Tokyo

#tableau #data17 [レポート] 高度なマークタイプ: 棒と線を超えて – Tableau Conference On Tour 2017 Tokyo

Clock Icon2017.04.27

この記事は公開されてから1年以上経過しています。情報が古い可能性がありますので、ご注意ください。

先日2017/04/18(火)〜2017/04/19(水)の2日間に渡り、ウェスティンホテル東京@恵比寿にて行われたカンファレンスイベント 『Tableau Conference 2017 On Tour Tokyo』。

screenshot 2017-04-24 2.31.34

当エントリでは、イベント2日目(2017/04/19)に開催されたテクニカルセッション『高度なマークタイプ: 棒と線を超えて』の内容を紹介します。

セッション概要

自由な発想でデザインしませんか? Tableau の表示形式は優れていますが、より具体的なものを作成する必要がある場合があります。このセッションでは、「既定」には含まれていないが Tableau で作成できる多数のチャートタイプを見ていきます。パレート図、ヘクスタイルマップ、トレリスチャート、ヒートカレンダー、ドーナツチャート、ロリポップチャート、順位推移グラフ (必要な場合)、ワッフルチャートの作成方法を学びましょう。また、各チャートの長所と短所についても説明します。各チャートについての役立つブログ記事を見て、Tableau を使って作成できる人気のある他のチャートについても簡単に説明します。

Speaker: 松島 七衣 レベル: 上級者 タイプ: ブレイクアウトセッション 場所: 桜 A

セッション内容

初めに、Tableauでよく使われる棒グラフ、線グラフ等の例が挙げられ、

data17-tokyo-report-beyond-the-line-01

本セッションでは、これ以外の新しい表現方法を学ぶとして、以下の8つのVizの作成方法について紹介する、との全体感が示されました。

順位推移グラフ

data17-tokyo-report-beyond-the-line-02

順位推移グラフはランキングの推移を経時変化で捉える時に使います。

作成には、下記リンクが参考になります。

例として、今回の大統領選挙における、共和党選出候補者の世論調査ランキングを表示しました。

  • 線と円の二重軸
  • 平均を候補者毎に線グラフ表示
  • 簡易表計算からランクを選択
  • 候補者でランキング
  • 軸を上下反転(数が少ない方が上位)
  • 0を消す(0位は存在しない)ために、データを整数から少数にする
  • 顔写真を入れる
    • INDEXは各要素に振った番号
    • 形状を格納するフォルダに候補者の写真を置いておく
  • 二重軸にして右軸を削除

個人的に興味深かったのは、形状を格納するフォルダ(日本語Windowsだと"マイ ドキュメント\マイ Tableau リポジトリ\形状")に、事前に大統領候補の画像を格納することでイメージを掴みやすくしていたところです。

data17-tokyo-report-beyond-the-line-03

後のロリポップチャートでも、製品の画像を入れて競合とのランキング比較をわかりやすくする工夫を行っていました。

形状をカスタマイズする方法は、下記Tableauのドキュメントにも記載があるので参考にして下さい。

ヒートマップカレンダー

data17-tokyo-report-beyond-the-line-04

ヒートマップカレンダーは、一月分の変化をわかりやすく掴見たい時に使います。基本的にはダッシュボードの一部として、日付をクリックしたら詳細が表示されるように組み合わせて使います。

data17-tokyo-report-beyond-the-line-05

例として、ダウ・ジョーンズの変化率をカレンダー表記し、それぞれの日付をクリックすると記事が表示されるVizを作成していました。

作成には、下記リンクが参考になります。

  • 棒グラフを色と長さで表現
  • 曜日と週数で設定
  • 棒グラフを四角にする
  • 関数を使って日付を表示する
  • ダッシュボードに配置して、他のワークシートと組み合わせる

トレリスチャート

data17-tokyo-report-beyond-the-line-06

トレリスチャートは、別名パネルチャートともいい、それぞれのグラフを格子状に並べて一覧する際に使います。

例として、国ごとのCO2排出の変化を表示していました。

作成には、下記リンクが参考になります。

  • 各格子の行と列の場所指定にはINDEX関数を使う
  • 列数を余りで算出
  • 行数は切り上げで算出

注意点は、並んだグラフの縦軸スケールが、各格子の行毎に異なるので、上下のグラフを見比べた時に傾きが同じだからといって同じ値になっているとは限らない、というところです。

data17-tokyo-report-beyond-the-line-07

よく見ると、一番左の目盛が各行毎に異なることがわかります。

パレート図

data17-tokyo-report-beyond-the-line-08

パレート図は各要素を降順に並べた棒グラフと、それらの値の累積を線グラフで表した二重軸のグラフです。「全体における一部の要素が、どの位全体に影響しているか」を確認する際に使用します。これはまさに「パレートの法則」として知られています。

世界における、国ごとの人口比率を例として挙げていました。

作成には、下記リンクが参考になります。

ロリポップチャート

ここからは、ちょっと「甘め」なVizが登場します。

data17-tokyo-report-beyond-the-line-09

ロリポップチャートは棒グラフの変形版で、KPIとして棒グラフを表示する際に使用します。 規則正しい棒グラフで発生するモアレ効果を防止する効果もあります。

USのチョコレートの売上をメーカー毎に順位付けしていました。

作成には、下記リンクが参考になります。

ロリポップチャートを使う上でのポイントは以下です。

  • 正確性には欠ける
  • 長さが分かりにくくなるのでソートするのが良い

前述の順位推移グラフと同じで、ロリポップの先端部分を丸ではなく形状で各チョコレートメーカーの代表的な製品の画像(透過画像)を入れることで、視覚的に判断しやすい情報を与えています。

data17-tokyo-report-beyond-the-line-10

ドーナツチャート

data17-tokyo-report-beyond-the-line-11

ドーナツチャートは、要素数が少ないものに対する比率を表示する際に使用します。

例は、だいぶマニアックですが、Gourdough's(テキサス州オースティンにあるドーナツショップ)のメニューを、種類ごとに分類したものです。

data17-tokyo-report-beyond-the-line-12

作成には、下記リンクが参考になります。

ドーナツチャート利用のポイントは以下です。

  • 少ない分割数の時が良い
  • せいぜい5つ位まで
  • 合計が100%を超えるデータは不適
  • ヒートマップカレンダーと同じようにフィルターとして使うとよい

ワッフルチャート

data17-tokyo-report-beyond-the-line-13

ワッフルチャートも、少ない要素数の全体に対する比率を表示する際に使用します。

作成には、下記リンクが参考になります。

ワッフルチャート作成のポイントは以下です。

  • 分割数は2が望ましい
  • 10x10のデータを別途用意しておく
  • 評価%は割り算
  • ROWとCOLUMNをドラッグで順序入れ替え

六角形タイルマップ

data17-tokyo-report-beyond-the-line-14

六角形(ヘックス)タイルマップは、州や県などの統計データを、面積を考慮しない形で表現したい場合に使用できます。四角だと斜めの距離がやや遠くなってしまうので、六角形がオススメとのことです。

詳細は下記リンク(特に下のリンク)を参照下さい。

作成にあたっては、XY座標のデータが別途必要になります。

data17-tokyo-report-beyond-the-line-15

別途用意したXY座標のデータと、元々のデータを州名で結合させ、それぞれの州に画面上の位置情報をもたせて、画面を作成するところがポイントです。

data17-tokyo-report-beyond-the-line-16

応用例として、少し細かい六角形マップで日本における地震発生箇所を図示していました。

data17-tokyo-report-beyond-the-line-17

まとめ

高度なマークタイプとして、新しいVizの作り方を紹介してもらいました。

セッション時間は1時間だったのですが、その中で8種類のVizがライブで作られていく様は流石プロの技でした。 限られた時間の中で、見栄えを良くする為に軸の表示を消去するところや、説明される計算フィールドの意味まで掴むのは難しかったのですが、幸いにも元ネタになるサンプルは見つかりましたし、後日セッションの内容も公開されるとのことなので、そちらを参考に自分でもVizが作れるように準備しておきたいと思いました。

Share this article

facebook logohatena logotwitter logo

© Classmethod, Inc. All rights reserved.