Tableauで扱うファイルの種類について
小ネタです。
Tableauでは作業の過程で幾つかの種類のファイルを作成する事が出来ます。用途に応じた様々なファイルが出来る訳なのですが、結構数が多く若干混乱も招きがちですので、整理を兼ねてそれぞれのファイルについて簡単にご紹介してみたいと思います。
目次
- [.twb] Tableau Workbook
- [.twbx] Tableau Packaged Workbook
- [.tds] Tableau Datasource
- [.tdsx] Tableau Packaged Datasource
- [.tde] Tableau Data Extract
- [.tdm] Tableau Bookmark
- [.tms] Tableau Map Source
- [.tps] Tableau Preferences
- まとめ
[.twb] Tableau Workbook
Tableauにおいて最も一般的に使われるであろうファイル形式となります。
XML形式で構成されているので、実はエディタで編集を加える事も出来たりします。中身には各シート、ダッシュ ボード、ブックに含まれるすべての情報が含まれています。項目毎の別名情報や、データソースに関する情報も記載されていますので、やろうと思えばこの部分を書き換える事で情報の更新も可能かも知れません。
[.twbx] Tableau Packaged Workbook
Tableauワークブック(.twb)がデータそのものを含まないのに対し、こちらの形式はデータをファイルの中にパッケージング(含める)形で保存する事が出来ます。
このファイル形式で保存するためには、データがパッケージング可能な形式で手元に保存されている必要があります。後述するTableauデータ抽出ファイル(.tde)がそのファイル形式となります。以下エントリではAmazon Redshiftに接続を行い抽出ファイルを作成せずにtwbxファイルを作成しようとし、エラーダイアログが表示されているのはこの理由によります。
twbxファイル形式で保存されている場合、データソース(の抽出ファイル)や関連するコンテンツもまるっとパッケージング出来ているので、ファイル単体で実行・操作を行う事が可能となります。無償で提供されている『Tableau Reader』でファイルを閲覧する事も可能です。
[.tds] Tableau Datasource
Tableauに於けるデータについての情報をメタデータとして管理しているファイルとなります。頻繁に使用するデータ ソースに迅速に接続するためのショートカットとなり、データソースへの接続情報、接続時のカスタムフィールドの設定情報などを保持しています。
Amazon Redshiftに接続した際のデータソース情報をエディタで開いてみました。このような体裁で情報がまとめられています。
$ vi orders.tds <?xml version='1.0' encoding='utf-8' ?> <datasource formatted-name='redshift.42179.083089351900' inline='true' source-platform='mac' version='9.0' xmlns:user='http://www.tableausoftware.com/xml/user'> <!-- build 9000.15.0506.1800 --> <connection class='redshift' dbname='<データベース名>' odbc-connect-string-extras='' port='5439' schema='<スキーマ名>' server='<サーバ名>' single-node='no' sslmode='' username='<データベース接続ユーザー名'> <relation name='orders' table='[public].[orders]' type='table' /> <metadata-records> <metadata-record class='column'> <remote-name>order_id</remote-name> <remote-type>3</remote-type> <local-name>[order_id]</local-name> <parent-name>[orders]</parent-name> <remote-alias>order_id</remote-alias> <ordinal>1</ordinal> <local-type>integer</local-type> <aggregation>Sum</aggregation> <precision>10</precision> <contains-null>false</contains-null> <attributes> <attribute datatype='string' name='DebugRemoteType'>"SQL_INTEGER"</attribute> <attribute datatype='string' name='DebugWireType'>"SQL_C_SLONG"</attribute> </attributes> </metadata-record> <metadata-record class='column'> <remote-name>order_date</remote-name> <remote-type>7</remote-type> <local-name>[order_date]</local-name> :
[.tdsx] Tableau Packaged Datasource
tdsファイルに含まれる全ての情報に加えて、データソースそのもの(EXCELやファイル、tde形式のファイル)を含んだものとなります。コンピューター上にローカルで保存されている元のデータにはアクセスできないユーザーとデータ ソースを共有するために役立ちます。
[.tde] Tableau Data Extract
高度に最適化された高圧縮且つ列指向のデータベースファイル。『抽出』という機能を用いる事で作成する事が出来、件数や容量の嵩むデータを圧縮してこのデータ形式とする事で高速アクセス且つ通常時より少ないデータ容量でアクセスする事が出来ます。データをデータソースからエクスポートしたものを列毎に高圧縮したローカルファイル、というイメージでしょうか。抽出ファイルに関する詳細は上記リンク等をご参照ください。
[.tdm] Tableau Bookmark
任意のシートへのショートカットを作成出来る機能。メニューの[ウインドウ]→[ブックマーク]から作成されたショートカットがtdmファイルとして作成されます。ちなみにダッシュボードのブックマークは作成出来ないようです。
[.tms] Tableau Map Source
TableauからWMS(Web Map Service:地図情報に関するサービス)サーバに接続を行う際に必要となる設定ファイル。当ブログでも下記エントリでWMSサーバやtmsファイルについて言及していますので宜しければご参照ください。
- TMS(Tableau Map Service)ファイルを使って表示する背景地図情報を増やす | Developers.IO
- Tableau Desktopで緯度・経度情報を扱ったグラフを作成してみる | Developers.IO
[.tps] Tableau Preferences
Tableauで任意の『カラーパレット』を作成する際に必要となる設定ファイル。こちらについても下記ブログエントリで解説していますので宜しければご参照ください。
まとめ
Tableauで展開されているファイル・拡張子の種類は以上となります。実に様々な要素が用意されていますね。これらの特徴を把握した上で適切な場面で適切なファイルを活用して行きましょう。こちらからは以上です。