(レポート) AWS Summit Berlin 2017: 会場&セッションレポート #AWSSummit
ベルリンオフィスののび太です。
東京よりは一足早く、ベルリンにAWS Summitがやってきました。
今年も、昨年同様会場に潜入してきましたので、AWS Summit Berlin 2017 (5/18開催) のサミットの様子を簡単にレポートいたします。
AWS Summit Berlinの意義と特徴
今や世界各都市で開催されているAWS Summitですが、ベルリンサミットの特徴や意義はどういったものか改めて見てみたいと思います。
2017年はヨーロッパ/中東地域では以下の8都市で開催予定のようです(ケープタウンでも開催されるあたり、今後のアフリカ地域進出への意気込みも見て取れます)。
スタートアップあるいは大企業の集まる比較的大都市での開催が多いのがみて取れるかと思います。特にベルリンに関しては、都市自体として欧州随一のスタートアップ集積地であることに加え、欧州の経済大国ドイツの都市であることからも、AWSにとっては大企業顧客のための重点が置かれているように見て取れます。実際のサミットでもSiemens等の大企業役員によるセッションが今年も行われていました。(全てのセッションの概要はこちらの一覧から確認できます。)
ちなみに今年のAWS Summit Tokyoは5月30日(火)から6月2日(金)の4日間開催予定ですが、4日間という開催期間は世界中のどの都市をとってみても比較にならないほど長い期間のようです (他の都市は長くても2日間の開催) 。ですので、ご興味ある方は是非AWS Summit Tokyoの方に足をお運び下さい。
さて、では本題のAWS Berlin 2017のレポートの方に移ります。
会場の雰囲気
セッション中だったせいか若干閑散として見えますが、なかなかの人が常時スペースを行き来していました。
ブースは例年にも負けず劣らずAWSと協業する企業が沢山出展しており、よい賑わいでした。
その中でもやはり一番人気はAWSのブースでした。昨年はAWSの特にRecruitingのブースが目立っていたようですが、今年はスタッフィングも十分でクライアント対応に焦点が置かれている模様です。
one amazonとして、amazon pay、amazon business、amazon marketplaceのブースがありました。特にamazon businessのブースのお兄さんが、かなりアグレッシブにチョコスナック付きのパンフを配っているあたり、amazon businessなだけに商売上手な印象でした。
キーノートと3部のトラックセッション
昨年度はAmazon.comのCTOのWerner Vogelsが基調講演をしたようですが、今年はAWSのVP兼CISOであるStephen Schmidt氏や、AmazonのMachine LearningのDirector兼Amazon Development Center GermanyのManaging DirectorであるDr. Ralf Herbrich氏等が登壇したようです。講演者のラインナップから判断すると、昨年に比べAmazon及びAWSのハイランクな講演者が少ない分、より各分野の専門家による具体的な話に焦点が当てられてる感があります。
トラックセッションはDegitization、Cloud Adaption、Next Generation Applicationsの各テーマに対して2つのトラック構成です。その中でもScalable CapitalというFintech企業のCTOによるAWSにおけるコンプライアンスやセキュリティのセッションと、Siemens社員によるAWSのアーキテクチャとサードパーティソフトをどう活用するかに関するセッションに向かいました。
Scalable Capital CTO Dr. Andreas Schranzhofer氏によるセッション。主にFinTechとして金融関係の規制や企業としてのコンプライアンスをAWSを使いながら遵守していくかという話が中心でした。その中でAWSのセキュリティやコンプライアンスの基準が高いおかげで、スタートアップとして規制を守りながら、ビジネスの成長に力を入れられ成長できたとのことです。
こちらはSiemens社員のDr.-Ing. Kevin Brechtel氏によるプレゼン。Siemensのような大企業がいかにAWSを使って既存のシステムをクラウド上に移行したか、かつそれが如何に容易であったかということでした。ただその中でもAWS上のサードパーティのソフトウェアの充実度を指摘し、特にETLツールであるMatillion ETL for Redshiftを例に上げていました。
そして、セッション後に会場をホールを出ようとすると、そこにMatillionの社員が待ち伏せし絶賛ビラを配っているあたり、よく連携が取れていると感心しました(自然にもらっちゃいますね)。
まとめ
一日というコンパクトな日程でしたが、例年にも引けを取らないくらい内容がぎっしり詰まったAWS Summitでした。特にベルリンならではのスタートアップからヨーロッパを代表する大企業まで、様々なクライアントの事例が見れるのがベルリンサミットの最大の見所かもしれません。
昨年はまだまだ肌寒い時期だったせいか、屋外で夜遅くまで話し込んでいるようでしたが、今年の開催日当日は、気温30度近い夏日和であったため、最後のセッションが終わると皆そそくさと外に出て、屋外で会話の続きやネットワーキングを楽しんでいる感じでした。
以上、AWS Summit Berlin 2017レポートでした!