NITRO世代のM5インスタンスがAmazon RDS for MySQL/MariaDBで利用可能になりました
はじめに
AWSチームのすずきです。 Amazon RDS for MySQL と MariaDB で利用できるインスタンスタイプとして「M5」、最新のNITRO世代のインスタンスタイプの利用が可能になりました。
「M5」のRDSインスタンスの起動確認と、従来の汎用インスタンス「M4」、「M3」との比較を行う機会がありましたので、紹介させていただきます。
「M5」設定
作成
DBエンジンとしてMySQL、MariaDBを指定すると、「M5」インスタンスを選択可能になりました。
復元
スナップショットからの復元でも、「M5」インスタンスを指定する事が可能です。
変更
既存のRDSインスタンス、RDSダッシュボードから変更する事も可能です。
今回即時反映で実施したdb.m4.large から db.m5.largeへの変更は2分程度。メンテナンスウィンドウを利用した変更をお勧めします。
比較表
「M3」(2014年2月リリース)、「M4」(2015年11月リリース)、「M5」(2018年9月リリース)のスペックと、東京リージョンの月額費用を比較してみました。
インスタンスクラス | vCPU | ECU | Memory(GiB) | 最大帯域幅(Mbps) | ネットワークパフォーマンス | 月額料金(USD) |
---|---|---|---|---|---|---|
db.m5.24xlarge | 96 | 345 | 384 | 10000 | 25 Gbps | 8121.6 |
db.m5.12xlarge | 48 | 173 | 192 | 5000 | 10 Gbps | 4060.8 |
db.m5.4xlarge | 16 | 61 | 64 | 2120 | Up to 10 Gigabit | 1353.6 |
db.m5.2xlarge | 8 | 31 | 32 | Up to 2,120 | Up to 10 Gigabit | 676.8 |
db.m5.xlarge | 4 | 15 | 16 | Up to 2,120 | Up to 10 Gigabit | 338.4 |
db.m5.large | 2 | 10 | 8 | Up to 2,120 | Up to 10 Gigabit | 172.8 |
db.m4.16xlarge | 64 | 188 | 256 | 10000 | 25 Gbps | 5853.6 |
db.m4.10xlarge | 40 | 124.5 | 160 | 4000 | 10 Gbps | 3664.8 |
db.m4.4xlarge | 16 | 53.5 | 64 | 2000 | High | 1461.6 |
db.m4.2xlarge | 8 | 25.5 | 32 | 1000 | High | 734.4 |
db.m4.xlarge | 4 | 13 | 16 | 750 | High | 367.2 |
db.m4.large | 2 | 6.5 | 8 | 450 | Moderate | 180 |
db.m3.2xlarge | 8 | 26 | 30 | 1000 | High | 694.8 |
db.m3.xlarge | 4 | 13 | 15 | 500 | High | 349.2 |
db.m3.large | 2 | 6.5 | 7.5 | — | Moderate | 172.8 |
- AWS Documentation、DB Instance Classより抜粋
- 月額料金は東京リージョン、SingleAZ利用時の720時間分のオンデマンド料金
xlarge 比較
同等スペック(4コアCPU、約16GBメモリ)のインスタンスで比較を試みました
インスタンスクラス | db.m5.xlarge | db.m4.xlarge | db.m3.xlarge | db.m1.xlarge |
---|---|---|---|---|
vCPU | 4 | 4 | 4 | 4 |
ECU | 15 | 13 | 13 | 4 |
Memory(GiB) | 16 | 16 | 15 | 15 |
最大 帯域幅 (Mbps) | Up to 2,120 | 750 | 500 | - |
ネットワークパフォーマンス | Up to 10 Gigabit | High | High | - |
月額料金 | 338.4 $ | 367.2 $ | 349.2 $ | 842.4 $ |
まとめ
NITRO世代の「M5」インスタンス、 改良された仮想化方式、最新世代のCPUの採用、強化され高いバースト性能で利用できるネットワーク/EBS帯域など、 コストパフォーマンスに優れた利用が期待できます。
「large」以上のインスタンスを利用して、RDS MySQL/MariaDBを新規に設置される際には、「M5」をまず第一候補としてご検討ください。 また、既存で「M4」以前のRDSインスタンスをオンデマンド料金で利用中の場合にも、「M5」インスタンスを評価頂いた上で切替をご検討頂ければと思います。
尚、今回(2018年9月)のリリースには含まれませんでしたが、Postgresなど他のDBエンジンへの対応や、メモリ最適化インスタンス「R5」のRDS/Aurora対応が続く事を期待したいと思います。