AWS Glueのジョブ同時実行数制限には気をつけた方がいいという話

2019.10.28

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おつかれさまです。

最近業務でAWS Glueを使ってます。 マネージド型サービスで使い勝手は良いのですが、ハマりどころも多いです。

今回はそんなAWS Glueの「ジョブの同時実行数」を勘違いして、ハマったので共有したいと思います。

なぜハマったのか?

ドキュメントの解釈を誤っていた

Resource Default
Number of concurrent job runs per account 50
Number of concurrent job runs per job 1,000
Maximum DPUs used by a role at one time 300
ジョブプロパティ 説明 設定範囲 Default
Max concurrency Sets the maximum number of concurrent runs that are allowed for this job. 1-1000 1
Maximum capacity The maximum number of AWS Glue data processing units (DPUs) that can be allocated when this job runs. 2-100 10

私の理解

  1. Number of concurrent job runs per accountはおそらくアカウントあたりにジョブ50個まで同時実行できるってことだな。」
  2. Number of concurrent job runs per jobってなんだろ。。。job runs per jobってことは同じジョブを複数同時実行できるってことかな?」
  3. 「ジョブプロパティでMax concurrencyが設定できることを考えると、1つのジョブを同時実行できるのが最大1000個までという理解でよさそう。」
  4. 「つまり、アカウント内で別々のジョブだったら同時起動最大50個までだが、同じジョブなら最大1000個まで同時起動できるってことか!」

実際の挙動

1つのジョブを以下のパラメータで作成

  • Maximum capacity: 2
  • Max concurrency: 1,000

複数並列実行を開始

Num: 1
{
"JobRunId": "jr_xxxxxxxxxx"
}

...省略

Num: 50
{
"JobRunId": "jr_xxxxxxxxxx"
}

Num: 51

An error occurred (ResourceNumberLimitExceededException) when calling the StartJobRun operation: Failed to meet resource limits for operation

51個目を起動しようとでエラーが返ってきた。。。

実際の仕様

サポートに問い合わせたところ

  1. 正しい
  2. 正しい
  3. 正しい
  4. 間違い

という結果でした。

実際は

「(ジョブ関係なく)アカウント内のジョブの最大同時実行数は50」かつ「1つのジョブの最大同時実行数は1000」

が正解です。

つまり、現在の制限のままだNumber of concurrent job runs per accountが支配的になって、1つのジョブを同時に動かせるのも50個だけとのことです。

そもそも別の観点で設定された制限事項なんでしょう。ちなみに、Number of concurrent job runs per accountは上限緩和申請ができるみたいです。

また、Maximum DPUs used by a role at one timeも同時実行数に関わる制限です。 たとえば、1つのロールをジョブ(10DUP)アタッチすると、このジョブは30までしか同時起動できません。 ジョブ作成時のデフォルトDUPが10になっているので、注意が必要です。

まとめ

いかがだったでしょうか。

ドキュメントを勝手に解釈してしまって、意外なところでハマりました。

しっかりと裏取りすべきでした。今後気をつけていきたいです。