F-Secure Linux Securityの完全性検査を試してみた
はじめに
F-Secure Linux Securityの完全性検査を試してみました。
完全性検査は、ファイルを不正な変更処理から保護します。
ベースラインの作成、ファイル変更の検知、ソストウェアのインストールモードへの変更までを試してみました。
ベースラインの作成
ベースラインを作成します。
完全性検査は、保護するファイルのベースラインを作成することで設定されます。
管理コンソール(https://EC2のIP:28082/fsecure/webui)に接続し、詳細設定モードにします。
パスワードを入力し、ベースラインの作成を選択します。
作成したベースラインは暗号化されます。ベースラインはパスワードを使用して再設定出来ます。
しばらく待つと、ベースラインが作成されます。
既知のファイルを選択します。
既知のファイルは、監視/保護しているファイルです。
検証環境では、2,670ファイルが登録されました。
既知のファイルは、/opt/f-secure/fsav/bin/fslistfiles
コマンドでも確認できます。
$ /opt/f-secure/fsav/bin/fslistfiles | head -20 /bin/cgget /bin/tracepath6 /bin/bash /bin/su /bin/view /bin/basename /bin/egrep /bin/domainname /bin/find /bin/gzip /bin/vi /bin/tar /bin/mount /bin/sh /bin/cgdelete /bin/rnano /bin/findmnt /bin/chown /bin/df /bin/cat $
既存ファイルの変更テスト
ユーザー追加の検知
ユーザーを追加すると"/etc/passwd"ファイルなどに変更が発生します。
useradd
コマンドを実行すると、以下の警告が発生しました。
マークを選択すると、内容を確認できます。
/etc/passwdと/etc/groupの属性と内容の変更を検知しています。
メール通知設定をしておけば、以下のようなメールを受信できます。
/etc/passwdの内容が変更された旨がわかります。
ベースラインの更新
既知のファイルを選択し、ステータス"変更および新規"を選択します。
/etc/passwd、/etc/groupについて、ベースラインと異なる状態です。
ファイルを選択し、ベースラインを更新します。
パスワードを入力し、ベースラインの作成を選択します。
ステータス"変更および新規"から、ベースラインを更新したファイルが除外されました。
ソストウェアのインストールモードへの変更
システムの変更を行う場合、「ソフトウェアインストールモード」に変更します。
詳細設定モードのチェックを外し、一般タスク>ソフトウェアのインストールを選択します。
ウィザードが起動します。
画面の指示に従い、システムの完全性を検査します。
検査結果に問題がない事を確認し、次に進みます。
インストールモードに設定されました。
OSのアップデート、ソフトウェアのインストールなどを実施します。
実施後、ベースラインを再作成します。
ベースラインを作成が完了すると、ウィザードは終了します。
さいごに
F-Secure Linux Securityの完全性検査を試してみました。
完全性検査は、ファイルを不正な変更処理から保護します。
最初にベースラインを作成しました。
完全性検査は、保護するファイルのベースラインを作成することで設定されます。
テストでは、ユーザー追加に伴うファイルの内容および属性の変化を検知しました。
OSのアップデートやアプリケーションの変更時に設定が必要な"ソストウェアのインストールモードへの変更"を設定しました。
検証環境
- amzn-ami-hvm-2017.03.0.20170401-x86_64-gp2 (ami-859bbfe2)
- F-Secure Linux Security version 11.10 build 68