[レポート] WPS203-AWSと教育: 教育の中のイノベーション (3/3)   #reinvent

[レポート] WPS203-AWSと教育: 教育の中のイノベーション (3/3) #reinvent

Clock Icon2019.12.16

この記事は公開されてから1年以上経過しています。情報が古い可能性がありますので、ご注意ください。

AWS re:Invent 2019で実施されたセッション WPS203 - AWS Educate: Innovation in education の内容をレポートします。

関連記事はこちら

セッション情報

概要

AWS教育、イノベーション、音声AI、機械学習、および深層学習に関連するトピックに関する、高等教育のリーダー達による10分間の強力なライトニングトークに参加してください。

前説

イノベーションを加速させるために、高等教育は重要な役割を持っています。今回は3つの異なる機関のリーダーにイノベーションについて、どう考え、どう取り組んでいるのかを紹介します。

※ この内の三人目、Kyle Collinsさんの登壇内容です。

登壇者

トーク内容

  • 私はセントルイス大学のIT部門の一員
  • カトリック教会・イエスズ会系の大学
  • ミシシッピ州西部で最も古い大学で3世紀目に入った(1818年設立)
  • 人生を変える研究を支援し、コミュニティに思いやりのあるヘルスケアを提供している
  • これらのミッションをサポートするために、ITサービスをコモディティ化して提供コストを削減し、過去3年に渡って変革をしてきた
  • そんなイノベーションに対して少し変わったやり方を取り入れてみた
  • 新しいテクノロジーについて素早く検討し、有用性やインパクトについて評価している
  • ステークホルダーを巻き込んでPoCを行ってすぐに評価し、本番投入してプロジェクトを進める
  • Alexaのプログラムは良い例

  • 「キャンパスで今夜何がある?」
  • 「学生センターはどこ?」
  • 「ママに電話」
  • 「図書館はいつ開く?」
  • 「学生病院はいつ開く?」
  • 「どこでピザをオーダーできる?」
  • 「瞑想のガイドして」
  • 「水銀の原子量はいくら?」
  • 「キャリアサービスを呼んで」
  • 「服をどうやって変える?」
  • 「今日(の卒業式)は何時から始まる?」

  • Alexaは2018年秋に導入した

  • 目的は、特に新入生が、早くキャンパスでの生活に馴染んでもらうために、必要な情報に素早くアクセスできるようにすること

  • 最初に4週間のPoCを実施し、様々なデバイスをキャンパスに持ち込んで、学生に音声アシスタントを利用してもらい、有用性を評価した
  • その時点では、まだ何をどうするのかは何も分かっていなかった
  • 利用した学生から多くの良いフィードバックを得て、Alexaのプラットフォームを使うのが良さそうだと分かった
  • キャンパスの全ての学生寮の部屋にAlexaを設置するのに3ヶ月かかった(2,279のホールルーム!)
  • パートナーと基本的なスキルを開発するために、デバイスを注文した
  • 秋には全ての学生寮の部屋にデバイスが設置され、130の質問に回答でき、45の電話帳もち、彼らから母親に電話することができた
  • さらにPandoraSpotifyのような音楽ストリーミングサービスや、リマインダー、通知、ナレッジの質問などAlexaの基本セットも使えた
  • 最初の一年で15万回利用された
  • 全てのユーザーが利用したわけではなかった
  • オプトアウトは簡単で、電源プラグを抜いて、年末まで引き出しにしまっておくだけだった
  • 1年を通じて、アンケートをとったり、彼らの助けになるようなメールを送ったりした
  • 中間期の時にメールを送った ”Alexaがリマインダーを設定したり、瞑想を手助けしたり、音楽をきいたり、キャンパス内のさまざまな事を知れることを知ってた?”
  • 学生達のフィードバックは前向きで、非常に成功したプログラムだった
  • また、彼らはもっと多くをAlexaに望んでいることも分かった

  • 来年のAlexaスキルを大幅に向上させたいと考えていた
  • 幸いにも、オープンソースのQ&Aチャットボットを紹介されていた
  • また、AWSのプロフェッショナルな素晴らしいチームと連携し、3週間のPoCを行ってチャットボットの有効性を評価した
  • 学生にも意見をもらい評価した後、8週間で開発を行った
  • 130の質問から数百の質問に拡張した、もはや正確な数は分からない
  • シャトルバスのAPIを持っていて、バスがどこに居るかをリアルタイムに知ることができるので、何分後にバスが来るのかを知ることができる
  • 運動競技のシステムとも統合されているので、いつ試合があるかを尋ねることもできる
  • また、食事のシステムとも統合されているので、今夜のビーガンメニューの内容を尋ねることもできる
  • 拡張性が高く、質問や情報を非常に簡単に追加できる
  • Webインターフェースも使えるようにした結果、全利用者のうちチャットボットは30%に利用された
  • チャットボットにテキストメッセージも送信することができる
  • また、これを公開し、保護者や非住居の学生にもダウンロード可能にして、Alexaデバイスやスマホアプリで利用可能にした
  • 重要な機能として 賛成/反対 が簡単にできるフィードバック機能を追加した
  • これですぐに返答が満足いくのものだったのか、悪い返答だったのかを判断でき、迅速に改善につなげることができる

  • 迅速であることは、上層部のステークホルダーの注意を引くのには役立つが、最終的な成功をもたらすわけではない
  • 私達がフォーカスしてるのは生産性、機能性、使いやすさであり、どうすれば、学部の学生にとって、大学でより良い体験をしてもらうためのサービスを提供できるか
  • フィードバックを得て継続するというプロセスは私達のDNAに刻み込まれている
  • 私達を助け、迅速に展開して、イニシアチブをサポートしてくれる、AWSのプロフェッショナルなチームとの関係のように、強力なパートナーシップはもう一つの重要な項目
  • Alexaの来年の目標はパーソナライゼーション、そして、それを早く公開する
  • 個人の特定をどうするかを知り、どうやって適切な場所で安全にパーソナライズされた情報を提供できるか、が次のステップになる

感想

前の2つの事例と違って、AWSの教育そのものではなく、教育現場でのAWSを活用したイノベーションについての事例でした。学生をユーザーとして、彼らのエンゲージメントを高めるために、Alexaやチャットボットをパートナーと共に早くフィードバックを得ながら開発して、もっと良くしていく、そんな製品開発の参考になりそうです。

参考

Share this article

facebook logohatena logotwitter logo

© Classmethod, Inc. All rights reserved.